2018-03-12 16:52 | カテゴリ:その他ウィーンミュージカルレポ

少し前になりますが、2017年11月17日に見た、独語版RENTのレポです。初演から21年目に見る作品ですが、私の中では相当思い出深いミュージカルです。

 

独語版のCDを以前聞いてから、絶対一度ドイツ語で見たかった作品。ツアー版で色々気になる点はありましたが、作品自体が大好きなので、沢山感動しました。

 

それでは、つぶやきまとめ行きますー。

 

===幕間===

 

いつか独語で見たかった、RENT見に来てます!なんと初演からほぼ20周年!!1996年の作品なんだよこれ!!当時はこれが最新すぎて、ものすごい衝撃だったんだよ!!今でもすごい衝撃だよ。。携帯電話の形以外で、古さをほとんど感じないよ。。傑作すぎるよRENT。。

 

会場は久々すぎるStadthalle。劇場として好みでないので避けてたけど、RENTなら来るしかないよね。。しかし、ドイツの小規模ツアーの客演なので、質が高くないのにチケット代は高いことは承知済みで、それでもあれから20年、同じ作品を見て自分が何を思うのかを知りたかった。

 

●全体の感想

 

役者さんも無名の人ばかりで、レベルもそこまで高いとは言えないけど(ウィーンの音楽学生の方が上かも)、ところどころ上手いソロもあって、悪くはない。スタッフ最悪、役者無名な公演なのに、こんなに号泣してる自分がいることに驚き。。レントというだけで泣ける。。

 

一幕の半分は泣いてたかも。役者さんのソロで素晴らしい曲がいくつかあったし、そこから新しい発見があって泣いたり、最初にレント見て衝撃を受けた自分を思い出し、衝撃が減った代わりに理解は深くなって感動も進化した自分に気づいたり。全く古い作品じゃないよ!最高だよレント。。

 

ラヴィボエームの早口人名羅列、昔は誰が誰か全くわからなかったのに、20年(正確には19年かな)経った今は、ほとんどピンと来るw 年齢とともに知識も増えたw カルミナブラーナとかソンドハイムとか、この作品で初めて聞いた固有名詞だったわ。人生経験重ねて見た方がわかることもあるなー。

 

近年こんなに泣き続けた舞台作品はあっただろうか。。全体合わせたら半分以上泣いてた。。特にエンジェル退場からはもうずっと泣いてた。私のレント史上でも最大に泣いた。泣くつもりで行ってなかったから、色々やばかったw あんなに粗の多い舞台だったのに、心は最大限に揺さぶられてた!

 

なんか泣いて泣いて心が洗われたというか、最近すごい悩んでたことがあったけど、No Day But Today, Es zahlt nur jetztって、なんか昔は私と同世代だった独身の若者を見て、私も当時はそういう生き方してたけど、もうしてないな。。でも私の中にあの時の私がいるんだから、できるはず!って思った。

 

ほんと昔と全く違う視点で見れた。ロジャーの命に対する焦りや、後ろ向きな気持ち、昔はバカにしてたけど、今ならほんとよくわかる。逆に当時共感してたマークが、悩みの少ない平坦な傍観者に見えたし、ミミやエンジェルの命を燃やすような生き方には、憧れさえ抱いた。

 

以前は自分が若くて強い人間だったから、安定したキャラに共感したけど、だんだん弱さを経験するようになって、弱いキャラの深みに気づき、共感するようになった。こんなにロジャーが身近に感じられるなんて。自分はいつまで生きられる?生きてる間に自分になにか意味のあることができるだろうか?

 

先は短い。あれもこれもできない事ばかり。先回りして、できない事をリストアップすることに貴重な時間を浪費してる。人と比べたり、嫌われるんじゃないかと心配したり。No Day but Todayと考えたら、できないことについて悩むより、できることを終わらせることに専念できるかも。

 

 

●イマイチだった点 

 

とにかく不思議な公演だった。キャストは無名で、歌も安定せず、演技もあれ?って所もあった。セット付属の照明がギラギラするだけで、邪魔なだけ。キャラの動線や舞台の使い方も不自然。音響は壊滅的としか言いようがない。

 

前情報で照明と音響が酷いとは聞いてたけど、こんなにメチャクチャだとは。。目と耳を覆いたくなるくらいw ドイツのミニツアーがなぜこんな大きな箱に。。小劇場でやっても全然いい作品なのに!っていうか、もういっそのこと、小劇場で生声&セットなしで聞きたいよ。。役者さんがかわいそう。

 

ほぼ全てのセリフの出だしでマイクがオフ。そのくせ舞台袖の役者のマイクがオンになってて咳を拾いまくる。ムーでモリーンのマイク音割れ。ライフサポートのコーラスでハウリング。後方席はスピーカーの音が全然届かず、全くロックな感じがしない。前方席は音量は上がるが、左右に偏った音。

 

役者さんも音の酷さに最初かなり硬くなってて、そのせいで演技が噛み合わなかったり、歌に気持ちがこもらなかったりしたけど、One Song Gloryがいきなりあまりに凄くて、ここから一気に客席もキャストも引き込まれた。来なきゃよかったかな。。と思ってた私が、この曲で号泣してた。

 

あともマイクトラブルがあまりにカオスで、キャストもぎこちないところもあったけど、素晴らしいソロが沢山あり、デュエットもモリーン&ジョアンヌペアがよく息が合ってて、皆さん固くなってない時はすごくいい演技した!幕間に側でしゃべってたお客さんは「スタッフが酷いけど、キャストはよく頑張ってた」って言ってた。

 

(次回は、キャスト編、会場編、そしてレントを20年見守ってきて感じた事をまとめてみました) 

 

(このレポ書いた勢いで、レント関連商品をショップに並べてみました!)

 

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2018-03-09 16:53 | カテゴリ:劇場紹介

前回に引き続き、ウィーンでミュージカルに使われる劇場の、最後列からの眺めを見比べてみます。

 

前の記事では、ライムント、Ronacher,フォルクスオーパーと、伝統的な馬蹄形の劇場を見てきました。ここからは、日本の劇場と同じタイプの、四角いホールをご紹介します。

 

●MQ Halle E

 

まずは、Museumsquartier Halle E。多目的ホールHalle EとFをくっつけて作った劇場で、メッセ会場などになる時には、この階段客席を取っ払ったりします。元ハプスブルク家の厩舎なので、長細いんです。

 

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この写真は、アダムズ・ファミリーの時で、ほぼ最後尾で50ユーロくらい。かなり遠く感じる。音響はいいので、良いオペラグラスさえあればなんとか楽しめるという感じ。

 

体感的には、ライムント劇場の倍くらいの距離で、ライムントの最後列より高いってことで、コスパはイマイチな劇場だけど、そうも言っていられない。どうしても見たい短期上演作品があったら、行くしかない感じ。

 

●Stadthalle

 

こちらは、日本の劇場に似た横長の四角い会場です。MQと同じく、ロングラン作品ではなく、短期間のツアーで使われるので、その分広くて高い。

 

Stadthalle自体には、世界的歌手のコンサート会場からミュージカルツアー用の小さ目ホールまで何種類かあるんだが、一番小さいホールでもウィーン基準では相当大きい。

 

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Stadthalle最後列からの眺め。これはレントを見た時の写真。この日はガラスキだったので、前方に移動できたけど、この距離の最後列で50ユーロは高い。(空席がある時に前に移動できるかは、劇場や公演によってルールが異なります)

 

それも、ツアー公演メインだから、公演の質の当たり外れが多い。おまけに音響がひどい時は、本当にひどい。おそらく、後ろ半分の音響が悪いんだと思います。

 

なので、Stadthalleは結構色んな種類のドイツからのツアー公演とかやってますが、よほどレビューが良かったり、どうしても見たかった作品以外は、パスしてしまうことも。。この会場では何度も、50ユーロ以上出したのに、このレベルですか。。っていうことがあったからね。。

 

●最後列観劇のお供は

 

ここまで書いてて気が付いたけど、のんびり気兼ねなく観劇できて、舞台もよく見えて、音響もばっちり、おまけにチケット代が安い最後列最高!って感じなんですが、一番大事なことを忘れてた。。

 

オペラグラス絶対あった方がいい!!

 

私が使ってるのは、ペンタックスの8xのこれ。なんと、ほぼ同じ形のがまだロングセラーみたい!これは嬉しい!!

 

 

 

(写真をクリックするとアマゾンに飛びます)

 

 

私の観劇人生ずっと愛用してるオペラグラスなんだけど、昔あった演劇雑誌「ソワレ」の懸賞で当たったの!!私が何らかの懸賞に当たったのは、これが最初で最後。大事に大事に使ってます。

 

それももう20年以上使ってるから、ほんとにいいモノです。唯一の問題は、観劇に行くのに「野鳥見に行くの?」って聞かれることかな(笑) (←オペラグラスが結構ごつく見えるらしい)


このオペラグラスが一番気に入っている大きな理由は、私の愛するウィーンミュージカル劇場の最後列に座って使ったときに、ちょうど役者さんの全身が視界にピッタリ収まるから。


デュエットで近づいても二人とも視界に入るから、オペラグラス付けたり外したりしなくても、ずっと同じ姿勢で楽しめるし、もちろん表情もすごくよく見える。後ろの方のアンサンブルの細かい動きも、ちょうどよい距離感で楽しめる。


これが、少し大きめのフォルクスオーパーの最後列になると、全身が視界に入って、上下に少し隙間ができるから、やっぱりライムントより遠いなー、と感じたりするわけです。


やっぱり使い慣れたオペラグラス、最高ですね。。

 

●まとめ

 

というわけで、ウィーンのミュージカル劇場の最後列からの景色をまとめてみましたー。

 

日本の劇場とずいぶん形も、席による見え方も違うよ!ってことはわかっていただけたでしょうか?劇場の構造によっては、平土間の後ろ半分よりも、3階席前方の方が良かったりするんです。

 

うちのショップでは、チケット代行サービスもやっていて、色んなお客様のご希望を聞いて、それに合う席をお勧めしていますが、やはり最後列はオペラグラス持ちのリピーター向けなので、わざわざ日本からウィーンに観劇に来る方には、もうちょっと前方(せめて3階席前列)で見ていただきたいなあ・・とは思います。

 

そんなことも考えながら、劇場の特徴を踏まえて、ご希望のお席をお勧めしております。最後列もなかなか良いものですよ♪

 

 

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2018-03-07 20:36 | カテゴリ:劇場紹介

多くのウィーンの劇場は、日本の劇場と違って、客席が馬蹄形になっています。

 

そのため、最上階最後列から舞台までの距離もそれほど遠くなく、前の人の頭も気にならず、後ろの人に気兼ねすることもないので、オペラグラスさえあれば、なかなかのんびり観劇することができます。

  

それにウィーンの劇場は、2階席最前列が一番よく見えるように作られてるので、平土間の端っこに座るより、3階席最後列の方が、一番いい席に近い目線で観劇できるんじゃないかなーと思います。

 

価格カテゴリもかなり安い上、上から舞台を見下ろすため、奥のアンサンブルまでよく見えるので、私はこの最上階最後列、結構お気に入りの席なんです。

 

というわけで、ウィーンのミュージカルでよく使われる劇場の、最上階最後列からの眺めを、写真で比べてみましょう。

 

●ライムント劇場

 

まずは、ライムント劇場の最後列からの眺めはこちら。 写真は、I am from Austriaのセットを組んだコンサートの時。

 

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舞台はかなり大きく見えて、迫力や臨場感も感じられる上、客席の反応を後ろから見ることができるので、まさに全体が見渡せる席。楽日とか特別な日は、後ろで観客の熱気を感じるとまた格別。

 

舞台の機構や、後ろの方のアンサンブルもよく見通せて、ほとんど見切れない(舞台奥の上の方に映写がある場合は見切れます)。この劇場は音響がくぐもる席は結構厳しいので、この距離で、音響も良くて(作品によっては大きすぎこともあるけど)、約38ユーロなら納得。 

 

●Ronacher劇場

 

こちらが、ドン・カミッロ&ペッポーネを上演していた時の、Ronacher。3階席ではあるけど、最後列よりは3列くらい前からの写真。しかし美しい劇場だ。。

 

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この劇場の最後列は、ライムントよりさらに舞台から近い。けど、そもそも最後列の一番安いカテゴリでも相当高いので、実はあまりメリットない。

 

それに、平土間が縦長なので、同じ値段なら、三階席より平土間後方の方がお得な気はする。音響的にも大差ないし。この劇場は、最後列狙うより、平土間辺りで安く買える日をなんとか探すのが得策。

 

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Ronacherで最前列から上を見上げて。

 

●フォルクスオーパー

 

ウィーン第二のオペラ座ながら、ミュージカルも数多く上演されるフォルクスオーパー。3階席最後列の値段は、ライムントやRonacherより安い28ユーロくらいなので、この劇場の後方はオススメ。写真はAxel an der Himmelstuerの時。

 

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劇場サイズはライムントより大きいはずなので、舞台からの距離は遠いはずだけど、不思議とこの劇場で、舞台の狭さを感じたことはない。舞台自体が大きいのかな。

 

この劇場は字幕が舞台の上に出るので、後方だと視力の悪い人は字幕が読めないという問題はあるけど、字幕を気にしないなら、後方席は安いしよく見えるし、最高です!

 

おそらく今回紹介した劇場の中では、最後列に一番座りがいがあるのは、この劇場かもしれない。

 

ちなみに、この更に後ろに立ち見席があるわけですが、値段がほぼ同じなら、距離的に立ち見席は平土間後方の方がお勧めです。

 

(他の劇場に続きますー)

 

 

 

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2018-03-03 16:02 | カテゴリ:ウィーン

中世の頃から城塞都市で、外敵から攻められることの多かったウィーンは、13世紀から19世紀まで市壁に囲まれていました。

  

ウィーンの市壁が取り払われたのは、皇帝フランツヨーゼフの頃で、今のウィーンには市壁の痕跡は数えるほどしか残っていません。

 

元市壁があった場所は、現在リンク大通りになっていて、外堀のあった場所は、市民公園などの公園になったり、市庁舎や大学、国会議事堂などの重要な建物が建てられ、有効に活用されました。

 

今のウィーンを見ていると、市壁があった姿を想像するのは難しいですが、いくつか壁が残っている場所があります。

 

その中でも、最も良く通行人の目に止まるのは、地下鉄駅構内にその市壁の後が残る、Stubentor駅でしょう。

 

●Stubentor駅

 

こんな風に、道を歩いていると、突然壁の残骸が現れます。この石造りのように見える部分が、昔のウィーンの市壁だったものです。(場所的には、ターフェルシュピッツで有名なプラフッタWohlzeile店のはす向かいです)

 

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この市壁は、地下鉄工事の時に発見され、一部このように野外博物館的に展示されていて、歴史を解説したパネルがいくつかあります。

 

この階段を下りると地下鉄の駅ですが、ここから急降下する壁が見ものです。

 

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壁の上の部分の近年になって補強されたものですが、下半分は当時のままです。足元のガラスの部分にも、発掘されたものを見ることができます。

 

下の写真のように、壁の付け根の部分に地下鉄の駅の入り口があります。

 

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駅構内から壁を見上げて。

 

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そして、一階分地下に降りた駅構内もこんな感じで、壁がそのまま埋め込まれています。貴重なルネサンス時代の壁です。

 

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この地下の壁は、地下鉄から地上に出る時に通るルート上にあります。地下鉄から出てきたら、急にこんな武骨な壁があったら、びっくりしますよね。これを駅のデザインとしてそのまま残しているのがウィーンらしいな、と思います。

 

●市壁のあったころのウィーン

 

この地下鉄の駅前の広場には、この写真のような、市壁に囲まれたウィーンの模型があります。

 

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File:Wien Stubentor 2009 2.jpg - Wikimedia Commons

 

今のウィーンを見ていると、市壁のあったころの様子が想像できませんね。

 

とは言っても、上のモニュメントはかなり壁を誇張して作られたものです。ほんとのところは、ウィーン博物館に展示されている以下の模型が、誇張のない市壁のあるウィーンの姿です。

 

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この、ちょうど真ん中手前の門がStubentorです。

 

そして、壁を取り払った後のウィーンの模型がこちら。

 

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Stubentorがあった場所は、まだ半分更地ですね。この二つの模型はかなり興味深いことが色々ありますので、今後も壁の調査で参照することにします。

 

●在りし日の壁と門の姿

 

そもそも、この壁の名残があるStubentor駅のTorは門の意味で、ウィーンの市壁にあった11の門の一つの名前です。

 

取り壊すまでは、ここにはウィーンの市内から外へ出るための城門がありました。以下がその様子です。

 

Stubentor – Wikipedia

 

以下の絵は、上の絵の向かって右上から見下ろしたもの。市壁の厚さ(人が上を歩いています)と、門を抜けて堀を渡る橋が見えますね。

 

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File:Stubentor und Stubenbastei.jpg - Wikimedia Commons

 

●モーツァルトとStubentorの関係

 

モーツァルトとこのStubentorも少しだけ関係があります。

 

シュテファン大聖堂で葬儀が行われたモーツァルトは、当時の法律に従って、日没後にStubentorの門からサンクト・マルクス墓地に運ばれました。

 

遺族は門までしか付き添ってはならないという決まりがあったため、この場所が、妻コンスタンツェとモーツァルトが最後の別れをした場所ということになります。


モーツァルトの遺体は誰の付き添いもなく墓地に運ばれ、そのまま共同墓地に埋められました。それが理由で、彼のお墓の本当の場所が特定できないのですね。

 

●黒い塔の名残

 

また、もう少しよく観察すると、地上の歩道に、線が引いてあるのがわかります。

 

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この線は、昔ここにあったSchwarzer Turm(黒い塔)の形を地面に描いたものです。実際の見取り図は以下の水色の部分のようになっていたので、凹凸がそのまま再現されています。

 

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Stubentor Gedenktafel

 

こんな風に、普段何気なく通っている駅でも、色んな歴史の秘密が隠されています。

 

ウィーンには、市壁の名残がまだいくつかありますので、またご紹介していきますね。

 

 

参考記事:

こちらの記事も、現存する市壁の上に建てられた家と、当時の壁の上からの眺めについて触れています。

【オーストリア】ベートーベンの住居パスクヴァラティハウスは、歴史を遡る不思議なアパート | 海外現地情報ブログ | 阪急交通社


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2018-02-27 16:11 | カテゴリ:モーツァルトの歴史

以下の記事は、2017年4月にシカネーダーを見た帰りに、懐かしいレストランでディナーして、帰宅途中に見た景色です。

 

これを記事に残しておきたかったのは、この日の夜の散歩がきっかけて、モーツァルトゆかりの地の調査熱に火が付いたから。フラフラ街を歩くだけで、こんなに歴史に出会えるんだ!って感動した夜の記録です。

 

===

 

魔法にかけられたような不思議な出会いのある夜。気まぐれにいつもと違う道でウィーン旧市街を歩いてたら、モーツァルトゆかりの建物に二つも遭遇。片方は前から知ってた建物だったけど、もう一つは全くの偶然。ウィーンの夜の魔法。

 

この小道を通ったら、魔法にかかった。アムホーフからアムホーフ教会の裏に通じる道。この小道の脇に、モーツァルトが演奏した現存の建物があることは、フィアカーの御者のおじさんから聞いてい知ってた。

 

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夜のウィーンでこんな小路に迷い込んでみる。 

 

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ちょっと女性一人で歩くのは危険な感じ。誰かと一緒に歩いた方がよさそう。

 

これも同じ一角。アムホーフ教会はファサードが堂々としてるのに、裏に回ると細い石畳のクネクネ道。教会の裏にこんな掘っ立て小屋みたいなの(昼間はレトロな雑貨屋かなにか)がくっついてて、なんの時代にいるのか本当にわからなくなる。 

 

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夜のペーター教会。 この左側の建物を歩いていたら、一緒にいた人が「ここにもモーツァルトって書いてあるけど?」と言い出した。史跡パネルを読むと、「ここにモーツァルトが住んでいた」って書いてある!さっきモーツァルトのパネル一個見たところなのに?モーツァルト神出鬼没じゃない?

 

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一時期毎週のようにここにある溜まり場に通ってた。グラーベンから続きの細い小道Naglergasseは思い出たっぷり。 

 

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Naglergasseからエステルハージーケラーを覗いて。

 

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グラーベンとペスト記念塔。

この時は知らなかったけど、グラーベンにもモーツァルトは二か所に済んだことがある。

 

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日本のテレビでもよく紹介される、チョコレート屋さんレシャンツの閉店後のショーウィンドウ。ボタン屋だった店をチョコレート屋さんとして使っている内装はとってもカワイイ。イースターの飾り付けも華やか。

 

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●まとめ

 

というわけで、何気ない10分ほどの夜の散歩でしたが、私にとっては驚きの発見の連続でした。普段から劇場以外のところを夜フラフラすることもあまりないので、10年住んだ町でもかなり新鮮な体験でした。

 

この夜がきっかけで始まった調査も、ほぼ1年越しでほぼ終わりに近づいてきました。これから少しずつ、このブログでもウィーンのモーツァルトゆかりの地をご紹介していけたらと思います。

 


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2018-02-24 16:39 | カテゴリ:シカネーダー Schikaneder

2017年4月3日に観劇したレポの下書きが出てきました。。めちゃくちゃ遅ればせながらですが、レポ載せておきます。

 

ウィーンでは2017年6月で終わってしまった作品ですが、見た時のテンションのまま、当時のツイートをまとめてますね。ほんと時季外れですみません。。

 

あと、ウィーンでの上演が終わっていることもあり、ネタバレ有りのレポです。

 

●幕開き前

 

シカネーダー上演中のライムント劇場。一番好きな三階列の一番後ろ(30ユーロ)。気兼ねなく観劇できるw 一階席はほぼ満席だけど、上の席はガラスキ。イースターだからか、客入り減ってるのかわからないけど、多分後者。終わる前に当日券でフラッと見たい人チャンス! 

 

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あ、シカネーダーガラスキだけど、ウィーンミューってだいたいこんなもんだから。余程のリピーターがつく延長作品以外は、初日から半年もしたらこんな感じ。私はプレビューで一度見て、リピートはこうなってから当日券で行く派。6月でシカネーダーも終わり。

 

夜のライムント劇場。今日は歌の先生もスタッフで仕事してた。観劇前に「今から見に行く!」って書いたら、もう勤務中、楽しんで!ってSMS来たw レッスンで会ったとこなので、出待ちはしなかったけど。

 

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シカネーダー自体は、プレビューよりみんな柔らかくリラックスしてて、ジョークのテンポも良く、客席によくウケてた。拍手は少なめ、笑いは多めな不思議な観客w 相変わらず私はそこまでヒューヒューしたくなる歌がないけど、何曲かはめちゃめちゃ良かった。パーツパーツはとてもいいんだよね。

 

●キャスト

 

キャストはマークがシカネーダー、エレオノレがセカンドのMarle Martens。Milicaを超えるのは難しいかと思いきや、めっっっっっっちゃよかった!!!!素晴らしかった!!!見れてよかった!!!

 

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Marleは見た目、声質共にまさにシシィ(シシィセカンド歴長い)で、特に深く響く歌声は、明るくてお日様のようなMilicaとは全然違う。前半はシシィとトートがバロック時代に生まれ変わったようにしか見えなくてどうしようかと思ったw けど、歌上手いし、表情が知的でいい!

 

後半エレオノレが、ウキャーって奇声をあげて何度かブチ切れるんだが、Milicaは元が温和な人なのか、普段怒らない人がいきなりキレたって感じなんだけど、Marleは常に何か言いたいことを我慢してるような表情なので、ブチ切れがシームレスで自然。私でもキレるわそれ、って共感した。

 

マークはいつものマークw 出だし動きが悪かったけど、Traeum Grossでめっちゃ元気に。魚の歌の落ち込みと空元気が最高だw マリネッリ撃退したあとの魔笛の構想の歌が好きすぎる。ムキムキ堪能シーンあったのすっかり忘れてた。

 

ヨハン・フリードルはファーストのFlorian。アンサンブルにソックリのセカンドさんがいるので、気になって仕方なかったw なんかプレビューの時よりダメダメ人間になってる。もう金以外なんの魅力もないボンボンやん。。もう少し魅力的な恋敵らしい脚本なら、死ぬ時も泣けたはずなのに。

 

フリードルがシカネーダーの対比キャラとしての位置づけしかないから、魅力なさすぎる。。エポニーヌ的立ち位置なのに、まず結論最初で言っちゃうし、最後も弱音ばっかり吐いて全然泣けない。ただの当て馬やんw フリードルが魅力的なら、シカネーダーの魅力も強調されるのになー。

 

(ネタバレ)幕間で同行者「あの男死ぬよね?」「え?なんで知ってるの?」「最初で言ってた」のくだりは、脚本これでいいんかって気分になったw あと、最後の大問題も、すぐに同行者が「これ〇〇をXXしたら解決するよね?」って答え見つけてて、絶望して歌うマーク台無しw 少なくとも〇〇なくすとかバレない仕掛けが欲しかった。

 

あともう一つ「アナマリア・ミラー、めっちゃ歌上手いよね!」と言うと「どう聞いてもドイツ語ネイティブじゃなくて、違和感ありまくりだけどね。あれイギリス人の設定なの?」「いや、普通にドイツ人設定」という会話が。RobやDrewのドイツ語があんなに自然なのは、すごい事だなー。

 

 

● 盛り上がりと痴話げんか

 

間をあけて二回見ると、お気に入りのシーンが分かってくる。やはり盛り上がるのは、Traeume Gross、マリアアナ・ミラーのソロ、魚の歌、2幕はマリネッリ撃退から魔笛構想と、次の役者カオスの収束。魔笛が話に絡むと、途端にワクワクする。

 

(ネタバレ)個人的には、恋愛より歴史派なのでw、やっと恋愛のすったもんだが落ち着き、さあ魔笛作るぞ!ってなってから(2幕中盤)、クライマックスー!とワクワクしてくるわけですよ。構想、稽古、音楽、そして本番さながらのタミーノと巨大ヘビ!うーゾクゾクする!ってところで問題発生。。

 

いや、もう、本気で、あのまま魔笛全部やって、やっぱり2人は無敵の夫婦!って結末でもういいじゃん!いろんな魔笛作成の裏話を織り込んで、ハプニングとか入れてさ。それが、問題発生からまた流れが恋愛に戻り、3曲くらいまた痴話喧嘩。

 

(ネタバレ)痴話喧嘩も「浮気しない約束守ってね。ハイ。愛は勝つ!(直訳w)」って無理やり解決。おー魔笛再開!と思いきや、ほとんど見せずになし崩し的に話がいつのにか終わっているという。。ほんとこの、魔笛の中断以降がほんと長いし気持ちが乗れない。せっかくいいパーツもあるのに。

 

●音楽

 

シカネーダー、音楽は流石にいい。耳に残る曲が多いし(私の場合、魚の歌とTraeum Gross)、オペラ的な特徴を発見したり、キャラが魔笛で演じる登場人物の伏線(パパゲーナをやるバーバラがパパパ言ったり)も上手く入ってる。三重唱など、キャラの特徴もよく出てる。

 

オペラ的曲調といえば、もちろんモーツァルトっぽいところや、バロックオペラ的なところもあったけど、もっとオペラ全体のオマージュになってるのかなって今回は思った。エレオノーレの最後のソロMein Liedはワーグナーっぽい!あとヴェルディやプッチーニっぽいところもある。

 

今回は見終わって、音楽がとても良かったので、CDもっと聞きこまなきゃ、って思った。あと夫が、音が高低にジャンプするフレーズが多いと言ってたけど、まさにそんな感じで、なかなか難易度高そうな歌が多かった。

 

(ネタバレ)前回より今回がいいと思ったシーンは、魔笛役者のカオスから、音楽聞こえてきて収束する所。最初の方で「楽譜は今届いてオーケストラが練習中」というセリフの伏線がある→役者陣が魔笛に出たくない!と文句を言う→音楽が聞こえてきて感動し、やる気になる、というシーン。

 

このカオス中に聞こえてくる音楽は、同時進行で架空のオケピで進行している、オケの音合わせの音楽だったんだ!書割が客席で、役者たちは奥に向かって見下ろしているから、架空のオケを見てる!ここは前回気がつかなかったから、感動した!

 

それでも、アウフ・デア・ヴィーデン劇場で魔笛を上演してるシーンは、ゲネプロの蛇の一瞬と、「愛は勝つ」の時に下手に斜めになったサラストロの場面だけで、あとはカテコ。これでは、当時の劇場の観客の気持ちが全く味わえない。。MMO8の時に少なくとも同時代感を味わえてよかった。。

 

●構成

 

ドンカミッロ見てからまたシカネーダー見たら、やっぱり思ったけど、ドンカミッロ(クンツェ氏脚本)はトラブルが山のように積み重なってクライマックスを迎えるけど、シカネーダー(S氏脚本)は一個の歌の中でトラブルが発生して解決して、次の場面になる。

 

だからシカネーダーでは、最後に問題解決した爽快感が薄くて、え?そんな終わり方でみんなハッピーなの?ってなる。ドンカミッロと対照的。やはり、作品を通してひとりの脚本家が書くのと、脚本家と作詞家が遠隔地でそれぞれの仕事をして、時々話し合うという仕事のスタイルも構成に影響してるのかな。

 

●シカネーダーの人生

 

ミュージカルとしてのシカネーダーは私のレポ読んでもらったら分かる通りなんですが、この作品が上演されることで、シカネーダーや魔笛関連にスポットライトが当たって、イベントや研究が進むのは素晴らしいこと!そういう意味での上演はほんとに有難い。

 

てか、シカネーダーの人生って、ミュージカルより大河ドラマ向けなんじゃない?波乱万丈過ぎて、2,3時間じゃとても描けない。端折るのがもったいないエピソードが多すぎて、映画でも描ききれないと思う。

 

個人的には、こないだのシカネーダー街歩きの時に知った、舞台上演中に観客を引き連れて川を渡り、アウフ・デア・ヴィーデン劇場からアン・デア・ウィーン劇場に引っ越したエピソードとか、ミュージカルに入れてくれたら面白かったのになー。魔笛上演以降の彼の人生も興味深い。

 

 

●シカネーダーの楽しみ方

 

あーなんか思ったけど、シカネーダーは恋人や友達とフラッと観劇して、あーなんか軽くて楽しいもの見て、ちょっとウィーンの歴史も感じたなー、さあ飯食いに行くか!っていく、軽く楽しい夜のエンターテイメントとしてはピッタリかもしれない。

 

なんかガッツリ泣いて笑って感動して揺さぶられたい人向けではないというか。逆にエリザとかM!とかは、デートや友達と行っても、ズドーンやられたぁ。。みたいになって、同行者どころではなくなるから、一緒に行く人との時間を楽しむか、作品にどっぷり浸かるかという、目的の違いはあるかも。

 

前誰かとエリザ見た時、作品にハマりすぎて、観劇後会話にならなかったんだった。てか、ミューファンでない人と一緒に観劇すると、帰り道のテンションがちぐはぐになるw けど昨日は、感想とかあまり語り合わず、その後の散歩やディナーを集中して楽しめたんだよね。観劇後のディナーデートを楽しくする、軽い作品の需要もあるんだなー。

 

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シカネーダー ウィーン版 プログラム

 

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2018-02-21 16:19 | カテゴリ:モーツァルトの歴史

シュロス・ホーフ宮殿についての記事を書いたんですがが、いつ見てもため息もののこのSala terrena。庭に出る手前の部屋です。元々は奥の扉のところの様に、金の装飾だったのですが、修復の際に元々金だった部分は灰色に置き換えられています。

 

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この内装を担当したのが、Alberto Camesinaというイタリア人。この名前どこかで聞いたぞ?と思ったら、モーツァルトが住んでた現モーツァルトハウス博物館に、モーツァルの前に住んでた人だ! 

 

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モーツァルトハウス

 

Alberto Camesinaは、有名な内装家で、バロック時代の建築家Johann Bernhard Fischer von ErlachやJohann Lukas von Hildebrandtの内装の仕事をしていたので、作品はたくさん残っています。

 

この人はイタリア出身で、ザルツブルクでミラベル宮殿やレジデンツの仕事をした後ウィーンへやってきました。モーツァルトと似たパターンですね。

 

ウィーンでは、ホーフブルク、ベルヴェデーレ、ペーター教会、カールス教会の主祭壇、プルンクサール等の歴史に名を残す建物の内装を手掛けました。モーツァルトがコロレドの部下として滞在していたドイツ騎士団の館の教会の内装(ほぼゴシックに見えますが、バロック時代)も彼が手掛けたので、やはり同時代の芸術家同士、色々な接点がありますね。

 

そして、このCamesinaがモーツァルトハウスに住んでた時に、シュロス・ホーフの内装も仕上げていて、上記の美しい部屋を完成させています。

 

●モーツァルトハウスの謎の豪華な小部屋

 

また当時、自宅をショールームの様に使っていたので、部屋の一部を超豪華な大理石にリフォームしました。一般人の部屋なのに、ここだけやたら豪華なのは、そういうわけなのですね。

 

このCamesinaの後にここに入居したモーツァルトは、この部屋を寝室して使っていたと言われています。

 

800px-Secretary_Kerry_Toured_the_Mozarthaus_Museum_in_Vienna

Kurs:Welterbe, Kulturgüterschutz und Kommunikation (Sommeruniversität 2016)/Arbeiten/Musikerwohnungen in Wien: Mozarthaus Wien – Wikiversity

 

モーツァルトハウスの他の部屋は、下の写真みたいにシンプルなので、このショールーム部屋だけやたら豪華で、びっくりします。モーツァルトも一部屋の小部屋とは言え、貴族級の内装に囲まれ、貴族気分を味わったのかもしれませんね。

 

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Mozarthaus Vienna

 

しかし、ホーフブルクやシュロス・ホーフ、ベルヴェデーレ宮殿を飾った内装家の作品を見上げながら眠るなんて、最高の贅沢ですね、モーツァルト。。

 

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Mozarthaus Vienna

 


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2018-02-19 16:13 | カテゴリ:モーツァルトの歴史

ミュージカル「モーツァルト!」では、モーツァルト作曲のオペラやコンサート曲が多く挿入されていて、元の曲を知っていたらさらに楽しいですね。

 

有名どころでは、オペラ「魔笛」の引用も沢山ありますし、他にもBGM的にモーツァルト本人の作曲した曲が使われています。

 

モーツァルト!の新しい全曲楽譜には、原曲の曲名とその楽譜まで入っているので、ミュージカルファン兼モーツァルトファンの人は見逃せません!私も、挿入曲の出典知りたかったので助かります! しょっちゅう全曲楽譜のページをめくっては、新しい発見に声を上げています(笑)

 

モーツァルト!全曲楽譜

 

この楽譜に関する詳しい記事はこちら

舞台はウィーン! WMW:「モーツァルト!」全曲楽譜入荷しました!

 

●御前演奏の曲は?

 

試しに、一番最初のマリア・テレジア御前コンサートの出典を見てみたところ、KV24との記載が!何度も何度も聞いた曲なのに、やっとなんの曲かわかった!

 

Youtubeで曲も聞けます。→https://youtu.be/iN5N4oN2QbY 聞き流してたら、3分辺りからあの聞き慣れたフレーズが流れてきた時の、おー来た来た来た感スゴイよ!この感動体験は全曲楽譜おかげ!

 

この曲弾きたい!ってピアノの先生に見せたら、音符が多すぎて私にはまだ無理と言われました(笑)いつか上達してこれをスラスラ弾いて見せるぞ!

 

●史実との関係

 

しかし、KV24は1766年の作品なのでモーツァルト9歳。マリア・テレジア御前演奏は6歳なのでズレはある。

 

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6歳の時のモーツァルト(ウィーンでマリア・テレジアの御前演奏の直後にもらった水色のコートを着て)

 

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6-7歳の時のモーツァルト(パリ)

 

 

一応言っておくと、ミュージカル「モーツァルト!」と史実のズレはいくつかあって、私はそれを発見しても、別にあげつらうつもりはありません。クンツェ氏とリーヴァイ氏は絶対史実知ってて改変してるわけだから、改変箇所を見つけて、その理由を推測するのが楽しい!

 

あともう一つ出典がわかって狂喜乱舞したのが、「神よなぜ愛される」の前で、コロレドがが楽譜読みながら酔いしれるあの曲!「皇帝ティトーの慈悲」だった!!ティトー好きだから嬉しい!!(そのくせフレーズ覚えてないw)そして、ティトーとコロレドを微妙に重ねてるのに愛を感じるわ。。

 

しかし、年代を見ると、ティトーはKV621で1791年(モーツァルトが死んだ年の夏)。「神よなぜ愛される」は1784-5年と推測される(参照記事:舞台はウィーン! モーツァルトとメスマー博士⑧まとめ)から、また時間軸にズレがある。それでも、コロレドにティトーをぶつけてきたのは改変の妙! 変に史実を守るより、こんな風に引用でキャラのイメージを強調する方が好きだなー。

 

ちなみに、2幕最初のヨーゼフ2世御前オペラは、旧ブルク劇場の「後宮からの誘拐」初演で、これは史実通り。ただ、タイミング的には結婚の後で初演だったから、次のシーンでコンスタンツェとまだ付き合ってるのは時間軸がズレてる。盛り上がりを一幕最初に持ってきたかったから改変したのね。

 

●まとめ

 

というわけで、こうやって、どの場面でどのモーツァルトの曲が使われているかがわかると、更に作品の奥深さが楽しめます!

 

史実を改変している意味、物語のために時系列をどのくらいいじっているのかなど、史実のズレを発見すると、リーヴァイ氏がその改変にどのような意味を持たせたかったのかが、見えてくる気がします。

 

というわけで、この全曲楽譜、とってもとってもお勧めです!!原曲が知りたい人、全ての謎の答えがここにありますよー。

 

モーツァルト!全曲楽譜

 


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2018-02-17 16:52 | カテゴリ:モーツァルトの歴史

子供時代に完全に挫折したピアノですが、長男がレッスンを始めたのをきっかけに、私も超初心者から脱するべく、去年の秋ごろからピアノレッスンを始めてみました。

 

歌とフルートはやっていたので、ト音記号は読めるレベル。どちらもメロディだけの楽器なので、和音とかハモりとかへ音記号とかからきし。そんなレベルが、半年ほどで童謡や子供向けアニメの曲なら耳コピして左手を付けられるようになりました!!

 

理論の方も一緒に学んでいるのですが、ピアノの世界って奥深い!視野が一気に広がった感じです。

 

私のモーツァルト調査ブームの中、課題曲がモーツァルトのパパ→モーツァルト本人という、モチベーション爆上げの選曲。しかし、初心者にはハードル高すぎる!!

 

●モーツァルトの練習曲

 

2017年10月ごろのモーツァルトのメヌエットが課題曲で、短いのに四苦八苦して練習してたんですが、KV.6と知ってビックリ!!6だよ6!めっちゃ初期だよ!6歳の時の作品!今の長男の年だよ!1週間かけても私、半分も楽譜読めなかったよ!(笑)

 

 

モーツァルトがウィーンのどの建物でどの曲を作曲したかを調べてる途中なんだけど、このKV6のメヌエット1(私の練習曲)は、1763年ブリュッセルでレオポルトの手により記録されている。モーツァルト7歳。練習始めた時点では、今の私には、引きこなすのにまだ3週間はかかりそうと思ったら、結局先生から合格もらえるのに2ヶ月かかりました(苦笑)

 

しかし、7歳で既に、こんなに一発で聴いてモーツァルトとわかる曲を作ってたんだ。。特徴って面白いなー。

 

●何の楽器を使った?

 

しかし、結構両手ともオクターブ移動するし、大人の私の指でもきっちり鍵盤動かすのが難しい幅の広さ。6,7歳の子供の指でちゃんと弾けるのかな?と思ったら、ツイッターで「モーツァルトの初期はハープシコード(=チェンバロ)だったかも」と教えていただいた。

 

モーツァルトは実際なんの楽器を使ってたのかな?って調べたら、また私好みの面白い事実が。。モーツァルトの時代は、ハープシコードからピアノへの過渡期で、どちらもKlavierと呼ばれていたので、どの曲がどれとは言いがたいものもある。

 

曲名に「クラヴィーアのための」って書いてあるのは、そういうことだったのかー。Klavierの直訳はピアノだけど、当時の感覚でKlavierって言われても、ハープシコードかピアノなのか判別できないから、クラヴィーア(=ハープシコードORピアノ)という表記しかできないんだね。

 

一応、子供時代から10代半ばまではハープシコードだったとされてるので、初期のKV6なんかはハープシコードだろうな。その後はピアノだったかも。それにピアノだとしても、今のピアノとかなり違ったらしい。

 

●ハープシコードモードで弾いてみる

 

早速モーツァルトの練習曲を、電子ピアノのハープシコードで弾いてみたら、なんか感動!何このタイムトリップ感!ウィーンでモーツァルトをハープシコードで弾いてるよ私!(笑)

 

ピアノは鍵盤を叩く早さで強弱がつくけど、ハープシコードは音の強弱は一定。ピアノは打弦楽器(ハンマーで弦を叩く)けど、ハープシコードは弦を弾くので弦楽器。音の強弱はつけられない。

 

だから、子供の指で弾いても、強弱的に大人に劣ることはなかったと思われる。けど、鍵盤を叩く強さで曲の盛り上がりを表現できないので、代わりに盛り上げたいところでは、音符を多くして(四分音符が多い曲なのに、盛り上がりだけ八分音符多め)、豪華さを出したんだとか。

 

当時の楽器で弾くっていうのも、音楽の魅力の一つだなぁ。

 

●当時のピアノはどこにある?

 

ベートーヴェンのピアノはパスクヴァラティハウスでこないだ見た。モーツァルトのピアノはザルツブルクの生家に行かないとないのかな(晩年のピアノがある)。とりあえずウィーンの楽器博物館か、産業技術博物館の上の楽器ルームに行けば、昔のピアノに触れられそうだな。

 

以前こんな記事を書いたのを思い出した。

舞台はウィーン! モーツァルトが弾いた当時のチェンバロの音色が聞けるCD①お問い合わせ編

舞台はウィーン! モーツァルトが弾いた当時のチェンバロの音色が聞けるCD②謎解き編

 

この記事の特に謎解き編、久々に読んだらやばいね。。私の歴史ほじくり趣味全開w 特にロンドンからドイツ、更にポーランドからチェコに渡って隠されたチェンバロにロマンを感じるわ。。

 

あとチェンバロといえば、ミュージカルのシカネーダーで、ことある事にチェンバロちゃららんからのレチタティーヴォが入るんだが、シカネーダーもまた、チェンバロからピアノへの過渡期の人物なんだな。とは言っても、モーツァルト晩年の魔笛前後は、既にピアノ優勢なんだろうけどね。

 

●おまけ、我が家の電子ピアノ

 

息子が2017年の春先にピアノレッスンを始めたので、夏ごろにヤマハのクラヴィノーヴァを、清水の舞台から飛び降りるつもりで買いました。モデルチェンジで2300ユーロが1750ユーロになってた♪

 

このピアノの元を取るために、私もピアノレッスン始めたようなものですwイヤホンついてるから子供たち寝たあとで練習できるし、音めっちゃキレイで大満足。我が家の生活スタイルからすると、本物のピアノ買ってもここまで使うことはなかったな。

 

我が家の電子ピアノ、今年買ったものの中ではダントツ一番高くてびっくりしたんだが、使う頻度でいうとかなり元取ってる気がしてきた。長男は毎日15-20分、私も週5回20-30分は練習する。夫も2日に一回はストレス発散のために30分弾いてて、ピアノが取り合いになることも。

 

ピアノが楽しいという気持ちがやっとわかるようになってきたし、モーツァルトの調査のモチベーションも上がるので、なんとか時間を見つけて、練習がんばろうと思います。 

 


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2018-02-15 16:20 | カテゴリ:モーツァルトの歴史

本日のモーツァルト謎解き宝探し。ほぼすべてのウィーンにあるモーツァルト関連の史跡パネルを調査し尽くしたわけですが(ブログには順次書いていきます)、気になるパネルが一つあった。10年前と20年前の本にしか書いてなくて、ネットには全く上がってないパネル。この2冊の本には載ってて、今は撤去されたものもあるので、半信半疑。

 

モーツァルトが「朝のコンサート」を行ってた場所で、ベートーヴェンもシューベルトも弾いてる。2冊とも写真が載ってなく、場所も謎かけみたいに分かりにくい。8割方現存しないと思われた。広大なアウガルテン公園のどこかにある、くらいのザックリ感。ネットで探しても、違うパネルしか出てこない。

 

なぞかけみたいな本によると、「当時1階建てだった建物の左側」らしい。少年合唱団の寄宿舎か陶器工房のどちらかだが、少年合唱団の方は普段は入れない。陶器工房はいくら手持ちの写真を拡大しても、記念パネルは見えない。行き当たりばったりで現地で探すしかない。

 

●現地調査

 

ちょうど歯医者の近くだったので、アウガルテンの調査に行ってきた。庭園の裏口から入り、木立を抜けて陶器工房の裏手に出る。建物の右側(正面から見た左)に回り込むと、カフェの裏口があり、その横に史跡パネルあった!!写真でも見たことなかったから感動!まさに宝物見つけた気分!

 

これがその、アウガルテンにあるモーツァルトとベートーヴェンとシューベルトの史跡パネル!ネットに上がるのは初かもしれない。それぞれ「朝のコンサート」のプログラムで、この建物で演奏したことが書かれている。モーツァルトのは、会場のこけら落とし的なコンサートだった。

 

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「この建物で、1782年からアウガルテンコンサートが開かれ、以下の人物たちの出演により記念すべきものとなった。

 

モーツァルト 1782年5月26日 

交響曲 KV338, 二大のピアノのための協奏曲 KV365

ベートーヴェン 1803年5月24日

クロイツァーソナタ OP47(初演)

シューベルト 1824年5月1日

夜うぐいす(Die Nachtigall)四重唱 D724

 

モーツァルト協会、ベートーヴェン友の会、シューベルト団体 ウィーン1973」

 

(設置団体名は仮訳です)

 

 

この史跡パネルの見つけ方は、アウガルテン陶器工房正面から見て左のカフェ側の壁に、小さな長方形の穴(?)があるので、そこを潜って右。高射砲塔に気を取られやすいので、塔に背を向ける感じ。

 

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正門から見たアウガルテン陶器工房。いつも水平に撮ったつもりでも傾いてるw この建物で、モーツァルトとベートーヴェンとシューベルトが演奏した。主催者のIgnaz Jahn氏には、その後Cafe Fuarenhuberのコンサートでもお世話になってる。 

 

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しかし、かなりトリッキーな所にあるとはいえ、なんでここの史跡パネルだけ、どのデータベースにも載ってないんだろう。アパートの共有スペースで、住民じゃないと見れないとか、もっと見つけにくいパネルもたくさんあるのに。二冊の本のおかげで見つけられたよ。。著者の方ありがとう!

 

ちなみにこの2冊の本、1996年と2006年に出版されてるんだけど、どちらも廃版で、中古で入手した。今の私のバイブルw これで、ウィーン市内のモーツァルトの史跡パネルの調査、撮影は完了!しかしまだ調べたいことは結構たくさんあるw

 


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