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2007-08-23 16:43 | カテゴリ:その他ウィーンミュージカルレポ
●全体の感想

もう売り切れ必至!!!!半年前にキャストが発表されてた瞬間売り切れると予測して、速攻一番安いチケットを押さえた私。ここまで前もってチケット押さえたことない私が。。(でも一番安いチケットなんだけどねw)しかし、ほんとに伝説的豪華キャスト。これは、行かなかったら損だ!!!!!

作品はワイルドホーンのドラキュラ。去年くらいにスイスのSt.Gallenでやったんだよね。まあ、TdVもあることだし、ヴァンパイア系のお話ってどうなんだろう、と思ってたんですが、もう、何もかもがこのキャストで帳消し。ほんと、キャストがすごすぎてどんな欠点も見逃しちゃう!!!!!!!!それも、このキャストでなぜかグラーツ!!!!!!それも、売り切れ!!!!

だって、見てよ、見てよ、このキャスト。Thomas Borchert(初演ルキーニ、初演ジキル、ベルリンのクロロック、エッセンのファントムですよ!!!!)にJesper Tyden(再演ルド、タイツの王子w)、Uwe Kroeger (初代トート)にCaroline Vasicek(初演ナンネール&ベル)ですよ!!!!!!ウィーンミュージカル初心者だって泣く子も黙る伝説的顔ぶれ。おまけに、脇役もRobert D. Marx(いまだにフルネームw、FJセカンド)にLucius Wolter(マキシムセカンド)とか、ほんとにありえん。きれいどころ集めすぎでこっちもたじたじ。

Dracula: Thomas Borchert
Van Helsing: Uwe Kröger
Mina: Lyn Liechty
Lucy: Caroline Vasicek
Jonathan: Jesper Tyden

Jack: Rory Six
Arthur: Lucius Wolter
Quincey: Robert D. Marx
Renfield: Eric Minsk
Vampiretten: Marion Furtner, Stefanie Tyden, Vicky van Zijl
Ensemble Lisa Antoni, Oliver Frischknecht, Titus Hoffmann, Martin Markert, Susanne Seimel, Rita Sereinig

Musikalische Leitung: Koen Schoots
Regie: Andreas Gergen (Berlin)
Choreografie: Michael Reardon (Wien)
Kostüm: Hanna Wartenegg (Graz)
Bühne: Sam Madwar (Wien)
Artistic Consultent: Michael Staringer
Lichtdesign: Michael Grundner

いや、まあね、ストーリー的にはどうよってところがあるんですが、もう何が何でもこの豪華キャストの前では口を閉じるしかないですね。何でこんな場所でここまですごい人ばっかり集めたんだろう。ギャラ高かっただろうに。。。しかし、見れてよかったよ。。。

●劇場&座席編

劇場はグラーツの山のてっぺんにある半屋外劇場Kasemattentheater。ウィーンを18時半に出発して車で2時間。あまりちゃんと調べてなかったんですが、駐車場から劇場まで15分くらいは山を登らないといけなかった!!!駐車場についた時点で開演5分前(駐車場探しに迷った)。そこからマラソン並みのダッシュでなんとか劇場に駆け込み。間に合ってよかったけど、汗だく。野外劇場なので気持ちがいいーーー!!!

席は29ユーロの一番安い席なので(安い席のほうが早く売れるので、かなり気合入れて取ったw)、一番後ろのブロックのセンター。ただし、縦長の劇場なので舞台はかなり遠い。京都劇場の2階席の一番後ろくらいか?オーストリアに来てからここまで舞台から遠いのは久々かも。でもオペラグラスがあるから大丈夫。

パンフは5ユーロ。高い。。しかし、出演者情報が細かいのでお得。客席はもちろん満席。グラーツ人が多いのか、それほどマニアが多いという感じではない。

●構成と音楽

いやあ、お話に色々と無理があって、こう正当化筋立てにかなり突っ込みいれたかったんですが、どうやらオーストリア人的にはかなり気に入ってた模様。原作本があって、見てるといかにも「原作に忠実に作ったんだろうなあ。」と言う感じがする。あと、原作は超面白そう。けど、舞台に上げると構成に問題が。。

先に言っておくと、この作品、ブロードウェイで大コケしたんですよ。ヨーロッパで大ウケなのに。で、コケた理由が「脚本が悪い」。うん。納得納得。メリハリがないので、私の好みからはちょっと外れる。こういうの好きな人はいるかもだけどさ。

簡単に言うと最初っから最後までどよーんとしてるんだよねー。R&Jで私がいまいちだった理由と似てるかな。緊張感って言うといいかもしれないけど、正直客席はそこまで長く緊張感を保てないのが本音で、途中でちょっと疲れる。暗いお話には、息抜きに楽しいシーンをはさんでメリハリをつけると、暗いシーンが引き立つわけで、そういう意味で楽しいシーンが少なすぎた。多分一幕と2幕で一回ずつ。おまけに全体的に長いのでちょっと疲れた。ロミジュリもメリハリが少なくて悲しすぎて疲れたケース。いい舞台だし、こういうの好きな人は好きかもしれないけど、私は楽しいシーンがもっと欲しかった。。。

あと、話の展開が遅い。。1シーンで説明できるところを何シーンか使ってみたり、言い寄るシーンが分かってるのに何度もでてきたり(一度口説いて振られたらしばらくほっとけ!)、同じ人へのラブソングが何度か使われたり、そのくせいまいち愛に説得力がなかったり。

あと、横恋慕系だなーって思った。横恋慕系ってジャンルが出来てもいいくらい。オペラ座の怪人、美女と野獣、に並ぶ横恋慕しっちゃかめっちゃか系。横恋慕した人は恋が実らないもんだと思ってたけど、今回は微妙に実るのが新鮮。横恋慕の勝利だ!でもハッピーにはならないけどね。。っていうかさ、どれもこれも、横恋慕しなかったらカップルは幸せだったんだよー!邪魔すんなー。もう一個昔書いたレポで横恋慕系があったんだけど、見事に忘れてしまった。。なんだっけ??

あ、でも、男性陣が耽美系で多いので、宝塚でやると結構ぴったり来るかも。セクシーシーン(かまれるシーンは相当エロい)だけ差し替えたらかなり受けると思う。四季や東宝じゃ合わないな。

さすがにワイルドホーンの曲は美しくて好きなんですが、ソロが多い。。それも「私はこういう気持ちなんですー」っていう歌が多くて、歌ってる間に話が進まないんだよね。簡単に言うとオペラのアリア的歌が多くて、ひねりが少ない。あまり重要じゃないソロは一番だけにしてもいいのに、それもフルで歌っちゃう。一番と二番内容一緒なのにね。。

似た音程の繰り返しの手法も好きなんですが、なぜかちょっとくどかった。あと、二幕の楽しい曲(つらいときにはろうそくに火をともして希望をもとう云々)のムードがあまりにルドルフの「明日の希望に燃えた」系の歌に似てて笑ってしまった。。ワイルドホーン、ワンパターンなんじゃ。。

けど、さすがにワイルドホーンの曲はよかったし、何曲かは既に有名な曲があって、ライブで聞けて感動。基本的にはすごい好きだし、聞いててやっぱり感動したよ。。ルドルフ早くやらないかな。。でもあれがよかったのは底抜けに明るいブダペストだったからで、ウィーンでやるとまたどよーんとするのかな?

●ストーリー編

お話はドラキュラ系。イギリス人不動産屋ジョナサン(Jesper)とミーナ(Lyn)は婚約者。ジョナサンはドラキュラ(Thomas)がイギリスに移り住もうと考えているお城の商談のためにルーマニアのドラキュラ城に赴き、ドラキュラ伯爵に出会う(ここではドラキュラは白髪のおじいさんで超怖い)。ドラキュラは婚約者ミーナの写真を見て一目ぼれ。ジョナサン、ドラキュラと三人の女吸血鬼に襲われ、命からがら逃げ出す。ドラキュラはジョナサンの血を飲んで一気に若返る(個人的にはおじいさんの時の方が怖くて好きだったんだが。。)

ミーナの親友ルーシー(Caro)は三人の求婚者(アメリカ人クィンシー(Robert)、精神科医ジャック(Rory)、幼馴染アーサー(Lucius))からアーサーを選んでラブラブ。ジョナサン&ミーナカップルとルーシー&アーサーカップルはブダペストで結婚式を挙げるが、ルーシーがドラキュラにさらわれ、吸血鬼になってしまう。(ドラキュラの原則として、ドラキュラは若さと不死を保つために人間の血を飲むが、その場合吸われた人間は弱るか死ぬかするだけ。ドラキュラの血を飲んだ人間だけが2週間後に吸血鬼化して、不死の体を手に入れる)

実はドラキュラはテレパシー能力があり、ミーナとは心で会話していた。ミーナはジョナサンと結婚していながらも、少しずつドラキュラに惹かれていく。(ここんとこ、脚本では分かり難いから、いきなりラブソングで「いつの間に好きになったんだ!」みたいに感じる)

そこへ現れたのがドラキュラ退治専門家のヴァン・ヘルシング(Uwe)。凶暴化したルーシーをアーサーの手を借りて殺し、ドラキュラ退治に向かう。男たちと共にイギリスのドラキュラの屋敷に殴りこむ。その間にドラキュラは愛するミーナに会いに行き、とうとうドラキュラに心を開いたミーナは、積極的にドラキュラに身を任し、血を与えただけでなく、ドラキュラの血を飲む。ドラキュラは帰ってきた男たちと対決する(この対決シーンはなかなか)が、うまくずらかる。

体が弱ったミーナは、ドラキュラの本拠地に向かう男たちに同行する。まだ完全に吸血鬼化していないので、ミーナへのテレパシーを利用してドラキュラの居所を調べるヴァン・ヘルシング。結果、ルーマニアのドラキュラ城でドラキュラは追い詰められ(三人の女吸血鬼たちも退治され)、一人ミーナの元へやってくるドラキュラ。

ミーナはドラキュラとの愛を確かめ合うが、ドラキュラはここに来て意外なことを言い出す。「自分を殺してくれ」。ミーナが拒否すると「自分は生まれて初めて愛を知った。ミーナをこの吸血鬼の夜の世界に引きずり込みたくはない。自分が今死ねば、ミーナはまだ普通の人間のままでいられる。ミーナのために自分を殺してくれ。これが俺の愛の形だ」ミーナは更に拒否するが、ヴァン・ヘルシング達が迫ってることに気づいたヴァンパイアがミーナの手にあるナイフの柄を上から押さえ、自らに突き刺して息絶える。=幕=

とまあ、かわいそうな横恋慕のお話なんですよ。お話としてはいい筋だとおもうし、本で読んでたらかなりわくわくすると思うけど、なぜか舞台ではしっくりこないんだけどね。。
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