舞台はウィーン!
ウィーン国連都市の斜め前に、ちょっと異国情緒の漂う不思議な建物が建っています。
前から気になっていたところに、ちょうど特集記事を見つけたので、この教会についてご紹介します。
国連を背景に建つ教会
まず、見た目だけ見たらどんな印象がありますか?これそもそも教会?ちょっと異国風な感じがしますね。
まずは、これが教会であることの証明に、門のところに十字架の印があります(この門自体結構最近きれいになった印象があります)
この教会は、コプト派と呼ばれるキリスト教の一派の教会、「コプト教会」Koptische Kircheです。コプト派はエジプトの正教会寄りのキリスト教で、ムスリムが大多数を占めるエジプトでは人口の一割を占めるそうです。
そんな、ウィーン在住のキリスト教コプト派のエジプト人のための教会が、このコプト教会というわけですね。
オーストリアにコプト派の人は1万人強いて、うち5千人はウィーンに住んでいます。ウィーンには2013年にできたコプト教会がもう一つあるので、こちらの教会は60家族ほどの信徒を抱えているそうです。
コプト教会ファサード
しかしこの教会は、地元民には「コプト教会」ではなく、「ロシア教会」Russenkircheとして知られています。
元々第一次世界大戦中の1917年に、戦争捕虜のロシア人が動員されて作られたカトリックの教会だったため、見た目も正教会風となっているようです。
その後ここは、後ろに建つ国連の職員のための教会として、様々な宗派に対応したフレキシブルな教会になり、その中でコプト派の儀式にも適応してきました。
2003年にコプト派がオーストリアで認められ、2004年からここがコプト教会になったという歴史を辿って、今に至ります。
というわけで、結構前をよく通る、ちょっと変わった教会ですが、歴史や謂れを知って、なるほど!と思った次第です。国連との関係でいえば、元ガリ国連事務総長もコプト正教の信者だったそうですよ。
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