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2017-10-31 07:20 | カテゴリ:オーストリアの政治

オーストリア国民議会選挙の開票速報とその分析を一つ前の記事でしましたが、今回は最終結果とその分析です。

 

●最終結果

 

10/20(金)朝、オーストリア国民議会選挙の最終結果が出ました!国民党31.5%、社会党26.9%、自由党26.0%、NEOS5.3%、Pilz 4.4%、緑3.8%(議席なし)。投票率80%。

 

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前の夜の22時に結果が出ると言われたので待ってたけど、結局遅れてて、各紙更新がなく、朝6:30頃に第一報。選挙結果待ちでも、夜になったらちゃんと寝る記者さんたちでした(笑)

 

このグラフの薄い色が2013年。これだけ見たら、黒(国民党)と、青(自由党)が増えてる。しかし意外に赤も減ってない。前は赤はこの得票で第一党になれてたから、別に票を奪われたわけではない。前回投票に行かなかった人たちが、保守か極右に投票した。しかし、投票率80%はスゴすぎる。

 

2013年の選挙からの支持替え分析。国民党は予定通り自由党から票をゲット。社会党は緑の党支持者からの鞍替え多い(緑は今回ほんと酷かった)。自由党には、社会党からの鞍替えが多い。あとは今はなきBZOeやStronach支持者の票も流入。ほかの部分も興味深い。

 

 

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●「右の躍進」ではない

 

保守の国民党(黒)が久しぶりに第一党となり、躍進と言えるでしょう。現在第一党の社会党(赤)は得票率は同じでも順位は二位。極右の自由党(青)は第三党に留まりましたが、票を伸ばしています。私ならこれだけを見て「右の躍進」とは呼びません。「保守の復活と右の後退、左の現状維持」です。

 

まず、オーストリアの国民党に「右」の枕詞がつくことはほぼありません。「右」は自由党の専売特許のようなもので、国民党になぜか「右」が付いているのは、日本のメディアと日本語版Wikipediaですので、日本語ソースのねじれでしょう。なので、正確には右の党が勝ったとは言えません。

 

2013年からの議席数だけを見ていると、自由党が票を伸ばしたように見えますが、去年の時点から自由党は票を減らしてます。去年同じ選挙をしたら、ほぼ確実に第一党になって、極右のポピュリストの首相が登場していました。「保守が右に勝利し、左も踏みとどまり、右は第三党に甘んじた」というのが、住民の感覚です。

 

これでオーストリア人は「極右が第一党にならなくてよかった。保守か左ならまあ政権を任せられるだろう」と思ってると思います。しかし、ここからは投票ではなく政策や連立の話になるのですが、保守の国ということで、色々と厳しくなることが予想されます。

 

極右が負けたとはいえ、これだけ不気味に強い極右の影響が、他の党にないとも言えません。人気すぎる自由党の政策内容をほかの党が乗っ取って、黒も赤も青に勝っているので、国民は「極右が第一党になるのは嫌だけど、国民党が厳しくしてくれるのを希望している」と受け取れます。

 

長年の社会党との連立第二党で、軟弱化していた保守国民党を叩き直して厳しくし、立て直したのがクルツです。移民難民には厳しめの政策を掲げています。結果、移民難民を今まで1人で叩いていた自由党は、お株を奪われた形です。社会党はこの厳格化への対抗勢力として、予想以上に票を集めました。

 

政策でいうと、移民難民対策厳格化が第一党、多様性寛容派が意外に票を集め第二党、アンチ移民難民派が第三党です。去年は、現在厳格派の国民党が軟弱派だったので、唯一移民難民を敵認定した自由党が、「なにかしてくれそう」と勢いがありましたが、今は国民党がやる気なので、こちらが勝ちました。

 

次に連立の問題。移民に厳しめの国民党と、優し目の社会党が連立を組めば、バランスも取れるのですが、国民党党首クルツと社会党党首ケルンは、前の連立から仲が悪く、ケルンの方が連立入りを拒否しています。そのため、第三党の自由党に連立の座が転がり込む可能性が高いのが危惧される現状です。

 

●投票率80%の快挙と郵便投票

 

今回のオーストリア国民議会選挙の投票率はなんと80%!前回の約75%から最大の増加率。うちなんと、15%が郵便投票!!オーストリアの郵便投票は優れていて、国内、国外共、複雑な手続きや理由なく、誰でも無料で利用できる。便利な郵便投票は、国民の投票率を押し上げ、民主主義に貢献してる。

 

前も書いたけど、気軽に郵便投票できるって本当に素晴らしいこと。国内在住者は、体調悪くても、旅行予定でも、投票用紙を取り寄せて事前にポストに入れておけば、当日はフリー。海外在住者や長期出張者も、住民票や在外選挙認証関係なく、国内にいるのと同じ手続きで郵便投票ができる。

 

郵便投票用紙の請求は、ネットで簡単に出来る。本人確認は、請求時に市民カード(Buergerkarte)か、郵便局での受取時にIDによる確認。投票用紙の返送は、海外からでも無料。とにかく敷居が低くて、手続きはシンプルで、民主主義の根幹を守ってる。

 

郵便投票に対して、投票箱に票を入れるのは、Urnenwahl(骨壷選挙)と呼ばれている。投票箱と骨壷の形が似てるから。これから若い人は投票日に遊びに行ったり、子供の世話したり、好きなことが出来るので、どんどん郵便選挙を選ぶだろうし、骨壷選挙はネットが苦手な高齢者に偏るのかも。

 

●まとめ

 

というわけで、ほぼ1週間に渡ってつぶやいていたことを、まとめてみました。

 

ポスター紹介から始まり、開票速報、党首討論、「右傾化」の否定、それでも不気味な極右、高い投票率、郵便投票など、色々と興味深い点が多い今回のオーストリア国民選挙でした。

 

個人的には、収まるべきところに収まったという印象を受けていますが、今後の連立の組み方によっても、政治はかなり左右されます。今後も注目していきたいところです。

 

 

 

 

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