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2017-10-29 16:18 | カテゴリ:オーストリアの政治

オーストリア国民議会投票の日!Googleが投票箱と国旗になってる!

 

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というわけで、2017年10月16日は、オーストリア国民議会の投票日でした。

 

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●過去のオーストリア首相のリスト

 

ちょうど投票日の雑誌に、過去のオーストリア首相のリストと政権が載っていたので、前知識としてちょっとご紹介します。

 

基本的に社会党と国民党の連立ばっかりだけど、一度だけ社会党の単独がある。自由党が社会党と国民党とそれぞれ連立を組み、BZOeも一度国民党と連立組んでるから、極右が連立に入るのは、初めてというわけではない。

 

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1983-86年は社会党と自由党という謎な連立。当時はもっと極右傾向が強かったと思われる。

 

2000年の国民党と自由党の連立の時は日本でも話題になりました。2005年に自由党から分裂したマイルド極右ハイダーのBZOeが連立に入っています。

 

●開票の様子から結果が出るまで

 

ツイッターの方では投票日にテレビ見ながら速報をツイートしてたわけですが、結局郵便投票を含む最終結果が出たのが金曜日だったので、それまでの事はかいつまんで説明します。

 

10月16日17時20分ごろの最初の開票速報(Hochrechnung)で既に、国民党(OeVP)が第一党になることが確定。第二党と第三党の座を、社会党(SPOe)と自由党(FPOe)が競り合っている感じ。それ以外の党はどんぐりの背比べで、議席に入れるかどうかといったところ。

 

一時期自由党が第二党になるが、ウィーンの票が開票されるとまたひっくり返り、社会党が第二党に。

 

●テレビの党首討論の様子(ツイートまとめ)

 

まだ最終結果は出てないわけですが、党首会談見てる。社会党ケルンは、完全に国民党と袂を分かつ気で、「ターコイズ(国民党が今回使ってる水色のテーマカラー)は新しい青」だから、社会党は多分第2党になるけど、外から「世界に開かれたオーストリア」を守る、と言ってる。

 

一方国民党のクルツは、まだ連立相手のことは話せない、結果を見てから、2,3日ゆっくり考える。安定した政権を作りたい、とのこと。自由党シツュトラッヘも、結果を見ないとわからない、とのこと。ケルンだけは行き先を決めているように見える。

 

本当にクルツは話すの上手いな。。31歳で熟練の政治家相手にあれだけしゃべれるのは、本当に才能あるんだろうな。政治家のしゃべりって、ダイレクトな質問をうまくはぐらかして、きれいな言葉でなんとなくまとめる能力も含むw

 

●ウィーンの開票

 

ウィーンでは、社会党が32%、自由党が26%、国民党が21%という結果。ウィーンは社会党が強く、第一党の国民党が弱い。ウィーンに住んでると異文化にオープンな雰囲気がするのは、社会党が強い土壌もあるんだと思う。

 

ウィーンでは23区のうち、国民党が勝ったのは3区のみで、あとは真っ赤(社会党)。自由党はどの区でも勝てなかった(なのに全体では26%も取ってる)。ウィーンでの社会党の強さを見せつけたが、自由党の強さも不気味。

 

この地図見て笑ってしまった。。ウィーンで社会党が勝った区が赤、国民党が勝った区が水色。国民党が勝った三つの区は旧市街(1区)、Doebling(19区)、Hiezing(13区)。豪邸の立ち並ぶ金持ちエリアw これはわかりやすすぎるw

 

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金持ちって言っても、DoeblingとHiezingに住む金持ちはケタが違う。貴族の末裔、お城のような豪邸、シャンデリアきらめくサロン。単なる社長とか高収入のエリートもいるけど、「持てる者」の溜まり場w 保守ねぇ。。(苦笑)

 

 

●社会党は勝ったか負けたか?

 

帰宅したら、ちょうどエレベーターに、社会党のベストを手に持った同じマンションの住民が乗ってきた。今まで党事務所の開票パーティーにいたんだろう。お疲れ様でした。スキャンダルの逆境の中、社会党よくやったと思う!

 

ウィーンでここまで社会党が勝ったってことは、クルツの右旋回に疑問を持つ層が相当いるのかもしれない。国としては保守、首都としてはソーシャルっていうのも、一つのバランス。

 

 

クルツが国民党を右旋回させてなかったら、極右の自由党が第一党になってた。それだけは絶対に避けたかったから、クルツはこうするしかなかった。社会党は党の主義として右旋回に懐疑的で、何度も国民党とぶつかった。その結果がそのまま票に出てる。極右が第一党にならなくてほっとしてるのが本音。

 

考え方によっては、極右が第一党になるのを阻止するという大きな目的があって、それに対して保守国民党が右旋回という汚れ役を引き受け、社会党がその批判票を受け止めて、二大政党はそれぞれの仕事をして、大きな目的を達成した、と言えるのではないかな。ケンカしすぎて連立組めないのは問題だが。

 

しかし、保守国民党の右旋回の成功度は予想を多少下回った。クルツの個人的な人気で獲得した票。そして、社会党は直前のスキャンダルにもめげず、予想を上回る得票。これは全体の右傾化に対する批判票が予想より多かったと思われる。二大政党がここまでやっても、自由党は第二党にくい込みかねない。

 

 

個人的には、今回の選挙結果はかなり満足行っていて、後は国民党と社会党が連立組んだら言うことないくらいなんだが(多分無理w)。第一党国民党は予想より票伸びず→右旋回に国民は懐疑的。社会党予想より票が伸びた→多様性をサポートする国民は思ったよりいる。自由党→第一党になるのを阻止!

 

心配なのは、自由党が連立に入る可能性が高く、それを国民党と新首相クルツがどう扱うか。国民党の右旋回は選挙のキャンペーンで、選挙後は元の保守(社会党よりちょっと厳し目)に戻るんじゃないかという気もしてたけど、自由党が幅きかせて右に引っ張っていったら意味がない。クルツ踏ん張りどころ。

 

やはり住んでたら、「これは一概に右傾化とは言えない」と思うよね。「保守化」なら間違ってない。保守の国民党は厳しくなった。けど、国民党は最近緩かっただけで元々そんなもん。極右の自由党は不気味に強いけど、これでもかなり後退した。社会党がホントがんばった。負けてない。

 

保守の国民党が一定の勝利を収め、社会党がスキャンダルに負けなかったことで、この国は正常の範囲に踏みとどまった。一方で、この二党がケンカして連立組まないから、自由党に連立の座が回ってきそうなのがバカみたい。せっかく力を減じたのに、なにやってんだ。

 

 

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