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ウィーンミュージカルファンなのに、夏の間ウィーンミューレポ少なめでしたが、やっとシーズン始まりました!

 

この9月には、ダンス・オブ・ヴァンパイアの再々演がRonacher劇場で、新作アイ・アム・フロム・オーストリアがライムント劇場で初日を迎え、ウィーンミュージカルファンにとっては忙しい時期になりました。

 

アイ・アム・フロム・オーストリアは、オーストリア人シンガーソングライター、ラインハルト・フェンドリッヒの超有名な名曲を集めた、ジュークボックスミュージカル。

 

キャストはほぼ全員オーストリア人で、内容もオーストリアローカルネタ満載の、オーストリア愛に満ち溢れた作品となっています。

 

アイ・アム・フロム・オーストリアの事前情報に関しては、以下の記事をどうぞ。(時系列だと上が最新になります)

 

舞台はウィーン! ウィーン新作ミュージカル「I am from Austria」記者会見とツッコミ

舞台はウィーン! ウィーンでダンス・オブ・ヴァンパイヤ再々演!&2017年秋新作紹介(ちょっと古い情報ですが・・)

 

それでは、プレビュー初日を見てきましたので、つぶやいたレポをまとめておきます。

 

===開演前===

 

I am from Austriaのプレビューでライムント劇場に来てます!完全新作のプレビュー久しぶりーと思ったけど、シカネーダー以来なのでちょうど一年ぶり。

 

アイ・アム・フロム・オーストリアのプレビューの日のライムント劇場。

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アイ・アム・フロム・オーストリア、略称はIAFAしかない訳だが、どうしてもIAEAに見えて使いにくいよw

 

===幕間===

 

IAFA幕間。一幕前半は、これはもう底抜けに明るく楽しく、ローカルな笑いと懐メロ三昧の作品なのかと思ったら、一幕ラストで社会問題来た!一気に主人公のキャラが深くなり、物語の深みが出た!よくここまでバカっぽさを引っ張ったよ。。この展開は予想してなかった。。

 

幕間ではまだ全くなんとも言えない。一幕途中までは、ああ、NYとシカネーダーのミックス?って思ったけど、なんかそれも違うなぁ。笑いはかなり多いし、一幕後半になるにつれて出てくる曲も前奏でみんなあ~!ってなって、客席に謎な連帯感が生まれてる。これはまだ読めない!

 

開演前のライムント劇場。赤い幕の手前にあった緞帳は、今回は使わない模様。3階席ほぼ最後列でしたが、見切れる場面はなく、とても良く見えます!

 

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===観劇直後===

 

アイ・アム・フロム・オーストリアやばいやばい!力技でねじ伏せに来た!これはすごい!色々細かく見たら脚本とか気になる点も山ほどあるのに、すごさが上回ってなんかすごいもの見た!って気分がする!冷静になれ私w ダメだ、すごい所ばっかり思い出してしまうw

 

●良かった点

 

あーやばすぎるこの作品w まず歌が良すぎる!!絶対に泣く歌が二曲も入ってる上に、タイミング絶妙!!こんなん号泣するに決まってるわ。

 

更に、演出と舞台美術がすごすぎる!!ずっとビックリし続けてた!すごすぎて爆笑しすぎて、前の手すりで頭打ったww ありえない規模のセットww

 

今でもあのセットのバカバカしいほどの大風呂敷っぷりに思い出し笑いww よくあんな次から次へとクレイジーなアイデアが飛び出すわ。頭が追いつかないほどの派手な演出だと、人は爆笑するしかないのねw バックステージツアー行きたいー!

 

演出やセットがすごいと、言葉がわからなくても楽しめるから、ルカス見に行こうかなーって思ってる人には超オススメ!絶対後悔しない満足度!このお腹いっぱい感は、私の今日のチケット代の29ユーロでは申し訳ないくらい。100ユーロくらい出す価値あるこれは!

 

3番目に特筆すべき点は、めくるめくローカルジョークとオーストリアネタw 客席爆笑に続く爆笑w 元ネタ知らないと笑えなかったり、そもそもウィーン弁ジョークもあるけど、見ただけでわかるネタも結構あるよ!ウィーン愛、オーストリア愛たっぷりで、始終ニヤニヤが止まらないww

 

第4点はダンスシーンの多さと激しさかなー。少し多すぎた&ワンパターンっぽいところもあったけど、「サッカー」と「ジム」と「タンゴ」はすごい大盛り上がりだった!さすがキム・ダディ!特に「ジム」は、彼女らしさがすごく出てて好きなシーン♪

 

●気になった点

 

このすごいパワーと派手さに圧倒されすぎて、忘れてしまいそうなんだけど、気になる点も沢山あった。まず、脚本の粗。はい、すみません、またS氏ですw 本当に私はS氏の脚本苦手。特にクンツェ脚本のドンカミッロの緻密さと楽しさを知ってしまった後では。

 

まあそれでも、シカネーダーよりずっと笑いが多かったし、観客も爆笑の連続。仕込んだ玉も多いし、命中率も高かった。けどまあ、ウィーンネタのジョークは、ドイツ人のS氏が思いつかない気もするし、ほかの人がワークショップとかで出したネタとかなのかも。とにかく笑いはスゴかった。

 

しかし、ストーリー自体がね。。ザ・ジュークボックスミュージカル!って感じで登場人物のキャラが薄い。。主人公二人がなんであんなに好き合うのか全然わからん。。打算かもとか、金目当てとか、絶対思うよあの状況じゃ。二人共モテそうだし、ほかの人でもいいじゃん?ってめっちゃ思ったw

 

なんかね、狭い世界のほんの少ない人数で話が回ってるの。ルカスなんてウィーン地元なんだし、絶対親友とか元カノとかいるはずなのに、そんなキャラ出てこないの。ひきこもりニートだったとしか思えないキャラ設定w いや、ちょっとしたいい人エピはあるけど。

 

ヒロインも相変わらずのステレオタイプだし、悩みとかよくある感じ。ここでドンカミッロなら5倍くらい裏話作って話を膨らませるのに!それにNYのヒロインと同じキャラ設定じゃない?ほんと主人公2人の魅力が私にはわからなかった。

 

二番目の難点は、長い。19:30開演で22:15終演だから、エリザ並。一番盛り上がるのは一幕後半から二幕前半だから、それ以外の部分はかなり長く感じる。有名な曲は二番まで歌うし、ダンスシーンも多くて派手だけど、ちょっと多すぎる気が。。マッチョとスポーツとか、似たテーマの曲も多い。

 

三番目の難点は、ソロの割り振りって言ったらいいのかな。ソロの多い人と少ない人のバランスがイマイチ。ヒロインとパパはソロ多め。パパは元歌歌手Fendrichにソックリの歌い方でショーストップだったし全然多くていいんだけど、ヒロインソロ3曲、ルカス1曲なのはバランス悪いな。

 

ルカスは正確に言うと熱唱系バラードソロが1曲、大部分がソロの熱唱デュエットが1曲、アップテンポのダンスナンバーが1,2曲。けどダンスの曲はコーラスはアンサンブルだしね。以前と声質が変わってる。

 

あと、ママ役のCarin Filipcic!CarinさんAlternierendなので、見れてラッキー!ライムント劇場の舞台で彼女を見るってことは、RJ乳母とレベッカのオバチャンが重なるわけだけど、かなり違う役で、ソロも1,2曲。もったいないーー!!もっと聞きたいよー!

 

これは難点というより好みだけど、登場人物が多めで、脇役キャラが立ってて、恋愛ドタバタで、最後3カップル以上出来てるコメディが好きな私としては、最後もう1,2組くっついて欲しかったよ!ルカスの元カノ役作って悪役とくっつけるとか、ルカスの親友役作ってゲイとくっつけるとかw

 

あとばあちゃんが警官Martin Bergerとくっついたら最高だわ。なんでくっつかなかったんだろう逆にw 最初からセリフ&歌の役と、ダンサー&コーラスを分けて採ったわけだけど、ダンサーからキャラの立った脇役を4,5人出して欲しかったなぁ。

 

●ドン・カミッロちょっと思い出したり

 

IAFAは脚本の粗を、舞台の派手さでぶっ飛ばしてお腹いっぱい感を出す系、ドンカミッロは脚本の緻密さで脳を活性化させ、幸福感で満たすって感じ。ドンカミッロは脳→心、IAFAは目→心って感じです。

 

IAFAは見た目でほとんど分かるので、子供から十分楽しめますし、もちろん言葉がわからない外国人にもピッタリです。ドンカミッロはその分、台詞の理解ができないと厳しいものがありましたね。

 

IAFAすっっっっごく楽しかったんですが、劇場でドンカミッロのことをすっかり忘れてて「いや、もっと楽しいの最近見たけどなんだっけ?あーーー、ドンカミッロ!あれを超える作品はクンツェ氏にしか書けないわー!」ってなって、去年に戻りたくなりました。ドンカミッロは別格ですね。。

 

●好きなシーン(微妙にネタバレしてますが、一番のネタバレはしてません)

 

という感じで、気になる点もあったIAFAですが、とにかくセットと演出で全部ぶっ飛んだ。もうあれを自分の目で見たのが信じられないw VRとかARとか出てこないのかなーと思ってたけど、それを超えてきた!それも途方もないバカバカしさでw 山羊w

 

ウィーンの夜のシーンも大好き。いきなりBitzinger(ウィーン一有名なソーセージ屋台)出てきて爆笑w 照明つく前にわかってしまったよw スポンサーですかw フィアカーもそこそこ出てくるよ!しかし、あのルカスのいい人エピがいい感じで挟まってる。kein Heimatの歌を入れてくるのは、VBWやるなぁ。。

 

ほんと、VBWは一貫して難民問題に関しては、人道、寛容の立場を貫いてるのはほんとにすごい。政治や宗教を笑ったりもするけど、弱者やマイノリティの味方だってメッセージをちゃんと作品に入れ込んできてくれる。そういうところ、応援しようって思う。

 

ショービジネスってゲイが多かったりして、元々マイノリティが強い業界なんだよね。だから、元々マイノリティ側の主張が作品に出てたけど、ハレルヤロックス→ドンカミッロ→IAFAの流れは、今の世情の中で政治的立場を明らかにしてると言える。前任総監督の文化大臣転身とか、裏も色々あるよねw

 

しまったまた勘ぐったw まあVBWの政治的立ち位置は隠してる事じゃないからいいけど、この傾向がS氏の影響だとすると、ちょっとS氏を見直すかもなー、なんて思ったり。

 

あの前代未聞のすごいシーンは、あまりのクレイジーさに爆笑したけど、その次のシーンの号泣っぷりもすごかった。上げて落とす効果!この曲は絶対和訳する。もうずっとしなきゃって思ってたけど、普通のドイツ語じゃないから難しくて後回しにしてた。けど、これはしないとダメだ。絶対泣く。

 

この作品一番の見せ場のメモを見返すと、wwwwwが無限に書いてあるw(ここで爆笑しすぎて前の手すりでおでこぶつけたw) さらに次の曲で「これは泣くしかない」って書いてるw 完全にエモーションが笑いと涙に振り切れてたw だって何もなくても泣ける曲なのに、この感情の振れ幅!泣くしかないよ!ミュージカルって素晴らしい。。

 

次のシーンで技術問題発生w 巨大セットが電動で回らなくて、舞台上のルカスとヒロインが気づいて、ヒロインが必死で時間稼ぎ。グーグルマップで調べよう、あれ電波ない?とか、ほんとフォローうまい!けど、スタッフ5人で人力で回したから、客席にもバレたけど、盛大な拍手!

 

プレビューだし、マシントラブルは多かった。この人力回転が一番目立ったし、すごいフォロー力に感動したけど、他にも映像が映らなくて「例外処理」って表示されたり、なんかミニ爆発があったりしたけど、どれもリカバリ早くて、舞台人の落ち着きに感動。けど、こんなにミスの多いプレビューも珍しいw

 

あと、「鉱山」の歌は素晴らしい。これはもう歌詞見て号泣だね。これ聞き取るのは至難の技だから、素直に字幕見るだけで泣ける。なんて素晴らしいラブソング。こんな夫婦でいたい。けどなんでこの主人公達、出会ったばかりで熟年夫婦みたいなラブソング歌ってるのかな?(笑)

 

●オススメ度

 

IAFAは誰が見ても楽しめると思うからお勧め!ほとんどの客席が湧く場面は視覚によるもので、とにかく見てセットとダンスの派手さを楽しむ作品です!ドイツ語分からなくても、客席の他の人と同じレベルで楽しめて、満足度もかなり大きいです!

 

まあ言うても、Ich war noch niemals in New York(ニューヨークに行きたい!!)と同じ脚本&演出ですから、似た系統になるのは分かってたとして、あのセットの派手さはなんなんですか(笑)NYでも相当派手だったけど、今回はすごいお金も掛かってるし、派手な上にドン!ドドン!と更に積み上げてくるw 視覚による満足感半端ないw

 

そして、元歌知ってる人は、おおー!って客席と一体になれるからさらに素敵!私も何度かFendrichのコンサート行ったし、聞き込んでる曲もあったから、最近の曲2,3曲以外はだいたいわかった。新曲もニュースで聞いて知ってたし。バラード以外は歌詞聞き取れなくても問題なさげなノリw

 

オーストリア人の中年以上だったら全台詞全ギャグ笑ってるかもしれないけど、小学生でも古いローカルネタは聞き飛ばして、めっちゃアクションとかセットとかで笑ってたw ローカルネタや元歌分からなくてもとにかく派手で楽しいw NY好きな人はハマりそう!

 

観劇前に元歌を予習したい方は、こちらのCDがお勧めです♪

 

ラインハルト・フェンドリッヒ ベストアルバムCD "So Weit So Gut"

 

観劇予定がなくても、オーストリアの有名な歌を聞いてみたい方は、めちゃくちゃお勧めな歌手です。私もウィーンに来る前に聞きこんでいましたし、語学学校とかで会った友達も、みんなこのCDは持ってた。

 

オーストリアの第二の国歌I am from Austriaは、名曲です。ぜひ、ぜひ、聞いてみてください!!あとは、曲目のWien bei Nacht(夜のウィーン)は、よくドイツ語の教材にも使われるので、とても有名です。聞き取りやすい歌ですよー。

 

●途中まとめ

 

とにかくここまでをまとめると、オーストリア愛、ウィーン愛に満ち溢れすぎて、色々ぶっ飛んでしまった、派手派手ビックリ演出の爆笑コメディってところでしょうか。ウィーンネタとかも忘れる前に紹介したい!

 

あ、リピートしたいか書いてなかった!っていうか、これだけ書いたらわかるよねw リピート決定ですw あのすごいシーン(山羊w)は絶対もう一度見なきゃ!元歌もっと聞きこまなきゃ!少し長いけど、絶対見直したいシーンがいくつかある!新しい発見もありそう!

 

(キャスト編に続きますー)

 

 

(お勧めCD書いちゃったしな。。まだキャストアルバム出てないので、出演者関連でいくつかお勧めー)

 

ロミオ&ジュリエット ウィーン版 全曲版CD<2枚組>

 

ニューヨークに行きたい!!ウィーン版ライブCD

 

ラインハルト・フェンドリッヒ ベストアルバムCD "So Weit So Gut"

 

 

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