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2017-10-01 16:36 | カテゴリ:歴史

よく行く家の壁に、こんなにかつてのウィーンの姿の絵が飾ってあります。

 

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この絵を見て、色んな疑問が浮かんできました。この景色、今のウィーンで見たことないよ!これはいったいどこ?今日はこの絵の謎に迫ってみます。

 

●謎解きの始まり

 

絵の下には、「ウィーン、ミヒャエル広場のブルク劇場」のキャプションがあります。

 

ホーフブルクの一部に旧ブルク劇場があって、モーツァルトのオペラなども上演されたことはよく話には聞くのですが、ホーフブルクのどこにあったのか、気になってきました。(※後宮からの誘拐、フィガロの結婚、コシ・ファン・トゥッテの三作品はこの旧ブルク劇場で初演されています)

 

元々王宮の一部だったブルク劇場は、皇帝フランツヨーゼフの時代の1888年に今の場所に移転しました。この絵は移転前の旧ブルク劇場です。

 

ということは、エリザベートが亡くなる10年前まで、この場所は今のホーフブルクの様に弧を描いていたわけではなく、上の絵のように旧ブルク劇場が建っていたことになり、想像する風景がまた変わってきますね。

 

ちなみに、移転後のブルク劇場は、ウィーン市庁舎の真っ正面、リンク大通り沿いに立っていて、ドイツ語の由緒あるストレートプレイの劇場です。

 

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移転後の現在のブルク劇場

 

●現地調査!

 

それでは、この絵の現場が、今はどうなっているのか見てみましょう。

こちらの写真が、現在の王宮(ホーフブルク)です。

 

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写真と見比べてみるとずいぶん違いますね。けど、クーポラが三つあるので、どこが違うのかちょっとわかりにくいかもしれません。もう少し近寄ってみてみると。。

 

向かって左翼の真ん中(下段左から三つ目と四つ目の窓の間)に、目立たない史跡パネルがあります。

 

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この史跡パネルのアップがこちら。

 

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「ここには1767年ヨーゼフ2世の時代に建てられた旧ブルク劇場が、1888年まであった」との説明書きがあります。ここで古い絵を見返してみると、2番目の窓で建物は途切れ、劇場が手前に張り出しているのがわかりますね。

 

●古い絵を再現してみる

 

せっかく現地調査に来たので、この古い絵と同じ景色を写真で再現しようと頑張ってみました。コールマルクトのデーメルの前辺りから撮るとこんな感じになります。これ以上は相当の広角じゃないと無理w 。

 

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左手前にミヒャエル教会の塔、ホーフブルクの左翼のクーポラ。下段左二つ目の窓から右は、劇場移転後付け足したのが、こうして並べてみるとわかりやすいです。

 

元々このホーフブルクのミヒャエル門は、左のクーポラと下段の窓二つ分、つまりこの写真の左2割くらいしかなかったんですね。

 

Hofburg-cut

黄色い線の左側だけが元々のホーフブルクだった。

 

●旧ブルク劇場の姿

 

当時のホーフブルクと旧ブルク劇場のわかりやすい絵や写真がもう少し出てきたので、挙げておきます。

 

1888_altburgth_b1

Altes Burgtheater Gedenktafel

 

HMW_029474

Altes Burgtheater – Wien Geschichte Wiki

 

この、右の四角い建物が旧ブルク劇場で、数々のモーツァルトのオペラが初演されたかと思うと、なんだかもうなくなった劇場ではありますが、愛着がわいてくる気がします。

 

それにしても、今の堂々たる姿を誇るホーフブルクのミヒャエラ門ですが、シシィの時代はこんな感じで切れていたんですね。。この左側の建物は、スペイン乗馬学校として使われていたということで、用途は今と同じでした。

 

ちなみに、この旧ブルク劇場が取り壊される前に、内装を記録に残すために内部の絵を注文されて描いたのが、当時まだ若かったクリムト。

 

Gustav_Klimt_072

 

この絵はもっと鮮やかだった記憶があるのですが、こんなセピア色のしか見つかりませんでした。。確かウィーン博物館に巨大な実物があったはず。描かれている人物は当時のセレブで、似顔絵を描くためにクリムトは大量のセレブのスケッチをしたというエピソードがあります。

 

また、クリムトは、新しいほうのブルク劇場の天井画も描いていますね。若かりし頃だったので、金粉をたくさん使ったような後年のデザインではありませんが、一度ガイドツアーなどで中を覗いてみるのも面白いですよ。

 

●現在の姿

 

こんな昔のホーフブルクの姿を見てから、もう一度今の姿を見てみましょう。

 

真ん中のクーポラを含む全体の8割は、旧ブルク劇場移転後、フランツヨーゼフの時代(シシィの晩年10年間)に増築された事がわかります。一から作るより、中途半端な建物に増築する方がずっと難しそうな気がしますが。。この残りの部分が完成して、いま私たちが見ることのできるミヒャエル広場の姿になったわけですね。

 

 

というわけで、今回はミヒャエル広場と、ここに昔あった旧ブルク劇場の歴史に迫ってみました。

 

こういう、古い絵や地図を元にした現地調査が大好きなので、またネタを見つけてはやってみようと思います。

 

 



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