2017-06-05 16:20 | カテゴリ:ウィーン生活

オーストリアはカトリックの国です。ウィーンの教会では、日曜だけでなく、平日にもミサ(Messe)が執り行われています。

 

日本からの旅行者でも、ミサに出てみたいという方はいらっしゃるかもしれませんので、日本のミサとの違いや、気を付けることなどを書いておきます。

 

教会のミサには、キリスト教徒でなくても参列できます。来るものは拒まずですので、信者じゃないから・・と遠慮する必要は全くありません。

 

簡単に言うと、席に座って、周りの人たちのやってることを見よう見まねで真似していれば大丈夫です。音楽ミサの音楽目当てだって全然構いませんが、一応周りの信者の行動をレスペクトするようにだけお願いします。

 

せっかくのミサだから予習をしていきたい人や、信者だが海外のミサは初めてという方もいらっしゃると思うので、今回の記事はちょっと詳しく、日本のミサと同じ点、違う点、注意する点なども書いておこうと思います。

 

信者でない方は、人生初のミサが外国だと戸惑うことも多いと思うので、一度日本で参列するなどして最初から最後まで見て、流れを知っておいたほうが、当日戸惑わないかもしれません。(結婚式などのなんちゃって式ではなく、ちゃんと教会で日曜日にある1時間程度のもので)

 

信者の方は、基本日本のミサと同じ感じです。詠唱などはブツブツ日本語で唱えていればなんとか乗り切れます(笑)。細かく違うところもありますが、聖体拝領にもチャレンジ(?)してみてくださいね。

 

この記事は、カトリックの通常のミサの手順を軸にしていますが、音楽ミサやプロテスタントのミサも流れは基本的に同じです

 

(ちなみに、私は一応カトリックの信者で、ウィーンでも日本でもミサには何十回と出ていますし、自分でドイツ語の式次第まで作ったことがありますが、今回の記事は信仰はちょっと横に置いておいて、世俗的な感じで行きます(笑))

 

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シュテファン大聖堂

 

●教会での作法

 

カトリックの教会は基本入場無料で開放されているので、ミサをやっていない時間でも自由に入ることができます。

 

服装は、肌を露出しすぎない(タンクトップの場合何か羽織る)、カジュアルすぎない(ジーンズ、スニーカー、Tシャツなどは控える)、帽子は脱ぐ、という点に気をつければ、基本的に自由です。

 

教会の入り口には必ず聖水が入っている小さい器があります。出入りの際信者はここに手を入れて、聖水を手につけて十字を切りますが、信者でない方はする必要はありません。オーストリアではこの時、膝を軽く追って十字を切る人が多いです。

 

ミサ中は「お行儀よく座っていればいい」という感じです(笑)。立ち歩かない、写真を撮らない、大きな声で話さない、などは、その場にいれば雰囲気でわかると思います。

 

ミサが始まると立ったり座ったりがありますが、これは周りに合わせるだけでいいですし、座ったままでも構いません。

 

●ミサの流れ

 

それでは、ミサの流れから説明します。通常ミサの所要時間は1時間強です。

 

ミサの流れは日本もウィーンもほぼ同じですが、ここでは、参列者のアクションが入る目立つ部分をメインに説明します。

 

1.入祭の歌とあいさつ、賛歌、祈り ←聞いてるだけ
2.聖書朗読(2回)、歌など←聞いてるだけ
3.説教 ←聞いてるだけ。一番長い
4.奉納(献金+歌) ←座ってるだけ。かごが回ってきたら献金する
5.パンとぶどう酒を聖別する儀式 ←見てるだけ
6.主の祈り ←長めの祈り(歌う、立つなどローカル色あり)
7.平和のあいさつ ←周りの人に挨拶する
8.聖体拝領 ←信者ならパンをもらいに前に行く。それ以外は席で待つ
9.閉祭の挨拶と歌 ←聞いてるだけ

 

 

ミサに参列したことがある人なら、ああ、なんか同じ感じだな、とわかると思います。(っていうか、色々端折ってますが、信仰より進行重視の実際的な式次第になってます(笑))

 

「←」で、その時に会衆がするアクションを書きましたが、「聞いているだけ」でも立ったり座ったりひざまずいたり、何かを唱えたり歌ったりするので、真面目に取り組むと結構忙しいのですが、とりあえず座って聞いているだけでも大丈夫、という意味です。

 

説教が長いのも、献金があるのも、平和の挨拶で周りの人に挨拶するのも(握手ですが)、聖体拝領の手順も日本と同じですので、日本でミサ経験があれば、言語がわからなくても、そこまで戸惑うことはないと思います。プロテスタントも基本同じ感じです。

 

音楽ミサも、ミサの流れ自体は同じです。要所要所で供え物に感謝する歌とか、聖体拝領中の時間つぶしの歌とか、栄光を称える歌とか、哀れみの歌とか、閉会の歌とか色々目的別の歌がありますが、歌と歌の間は神父の言葉でミサが進んでいきます。

 

音楽ミサも基本立ったり座ったり唱えたりという動きは発生しますが、コンサート的なものは、座っているだけというケースもあるようです。ひたすら周りの人に合わせましょう(笑)。

 

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●日本のミサと同じところ

 

流れ以外にも、以下の点は同じです。

 

・起立、着席のタイミング

 

いくつか、必ず立つ、座る、跪くタイミングがありますが、日本のミサ同じで、それほど多くはありません。周りの人に合わせていればすぐわかると思います。

 

それ以外の立つ、座るの動きは教会によってバラバラです。最低限の動きしかない場合や、やたら立ち座りが多い式もありますが、その辺りは完全に周りに合わせる必要はありません。

 

例えば、膝が痛かったらひざまずくのはちょっとだけにして座って祈るとか、立つ時間が長ければ、最初だけ立って途中で座る人も多くいます。この辺りは、無理して長く耐える必要はありません。自分の体調と相談してください。

 

・献金のやりかた

 

チャリーンと音が聞こえてきたら、献金タイムです。着席している間に、前方では、神父と助手が次の儀式の準備をします。会衆席ではカゴなどが回ってきますので、ここに献金を入れます。

 

献金額は決まっていませんが、2~5ユーロくらいが多いようです。

義務でも強制でもありませんが、教会の修復費用に使ってもらえるかもしれないですね。

 

余談ですが、一度50ユーロ入れている太っ腹な人を見てビックリしました(カリタスのために寄付をする特別な日でしたので、皆さんいつもより多めに入れていたようです)

 

・聖別の儀式

 

壇上で神父が色々と動いたり語ったりしながら、ホスチア(ご聖体と呼ばれる、せんべいのような丸い種無しパン)を食べたり、ワインを飲んだりしています。

 

神父が執り行う儀式の流れは日本と同じです(ここは信者としては、やっと見慣れた光景になって嬉しくなるところです(笑))

 

神父がホスチアとワインの盃を持ち上げるところでは、頭を垂れます。ここで鐘の音が鳴る場合が多いです。

 

・聖体拝領

 

聖体拝領は、信者かそうでないかのアクションが異なる唯一の場面になります。希望者は立ち上がり、神父もしくは助手の人の立っている前方に進みます。(貴重品を忘れずに!)

 

基本的に信者でない人は、前に行く必要はありませんが、せっかくなので祝福だけでも受けたい場合には、列に加わって前に行っても構いません。その場合は、神父の所に行き、順番が来たら両手を合わせて頭を垂れると、頭を触って祝福の動作をしてもらえます。終わったら自席に戻ります。

 

信者は手を重ねて出してホスチアをもらいながら「アーメン」と言います。(日本と同じです)

 

ホスチアをもらった後の動作は人によって様々ですが、ワインのカップがある場合は、ワインに浸す人も多いようです。その場でホスチアを口に入れて席に戻ってもいいですが、少し脇によけて、祭壇にひざまずきながら口に入れ、十字を切る姿をよく見かけます。

 

聖体拝領は、信者なら、ぜひ外国のミサでチャレンジしてみたいところですが、パスして着席で儀式が終わるまで待ってももちろん構いません。

 

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サウンド・オブ・ミュージックが撮影されたモントゼーの教会

 

●日本のミサと異なる点

 

日本のミサと異なって驚く点がいくつかあります。

 

・入退場

 

神父が入場する際大きな十字架を掲げ、助手がもくもくとお香をたいていることがあります。大きな教会だとこの行列の人数も多く、非常に迫力があります。

 

・歌

 

歌が全く違います。日本のミサで聞いたことのある歌はほぼ皆無です。せっかく同じカトリックなのに、歌が違うのは少し残念ですが、これはどうしようもありませんね。。

 

歌は大体ミサ一回につき6-9曲くらいでしょうか。日本のミサと同じく、前に数字で聖歌集の番号が書いてありますので、座席の前に置いてある聖歌集を見ながら歌う人が多いようです。

 

歌は歌わなくても全然大丈夫ですが、一緒に歌えたらなかなか気持ちがいいものです。

 

・詠唱

 

全く一緒に言わなくても大丈夫ですが、信者の方は何か唱えたくなりますよね(笑)。

 

ミサはドイツ語ですが、覚えている祈りや台詞(「また司祭と共に」とか)は、日本語でブツブツ言っていればなんかそれっぽくなります。(笑)

 

十字を切るシーンは、周りを見ていればいいので、急いで十字を切って、手を合わせる時の「アーメン」だけは一緒に言うことができます。

 

主の祈り(Vater Unser)は、教会によります。唱えるだけの場合と、歌の場合がありますが(それも教会によってメロディが違う)、現地人はそらで覚えている人がほとんどです。ここもとにかくひたすら、日本語の主の祈りを唱えていれば、上手くやり過ごせます(笑)

 

私の地元の教会は、立ち上がってみんなで手を繋いで歌います。それぞれの教会の特徴が出るところかもしれません。聖歌集にもないので、私は覚えるまでは、もうあきらめて日本語でブツブツ言っていました(笑)これを全部暗記してドイツ語で言えるようになると、ミサが楽しくなります(笑)

 

・平和の挨拶

 

日本では、会釈しながら「主の平和」という部分です。ここが一番違いが大きく、軽くカルチャーショックを受けるかもしれません。

 

ウィーンでも近くの人と挨拶を交わすのですが、目を見て握手をしながら、”Friede sei mit Dir”(フリーデ・ザイ・ミット・ディア、あなたと共に平和がありますように)と言います。これも、とりあえず目を見て握手さえすれば、あとは日本語でブツブツ「主の平和」と言っていても大丈夫です(笑)握手の際に相手の目を見るのを忘れないようにしましょう。

 

ここももちろんしたくない人はする必要はありませんが、なんとなく雰囲気で、握手したほうが良さそうな空気になります。と言うか、周りの人から手を差し伸べられるので、断ると感じが悪いです。最低でも前後左右4人はすることになると思います。

 

・説教

 

これは残念ながら、ドイツ語が分からないと理解できませんね。。とてもいいことを言う神父様もいらっしゃるので、理解できたらさらにミサを楽しめるとは思うのですが、この間は静かに座っているしかないですね。。

 

●その他、教会で注意すること

 

・教会内の気温とコート着用

 

教会内部は夏はヒンヤリ涼しく、冬は寒くなります。1時間座っていることに鳴るので、防寒対策はあったほうが良さそうです。

 

夏場でも古い石造りの教会は涼しくなりますので、上着もあった方がいいかもしれません。

 

冬場は特に寒くなりますので、十分暖かくしていくようにしてください。暖房があっても、建物の石自体が冷え切ってしまっていますので、深々と寒くなります。ウィーンの人はそこまで見た目にこだわりませんので、コートで着ぶくれしたままミサに参列する人も多数います。健康第一の服装で大丈夫です。

 

・ミサ後の談笑タイム

 

多くの教会では(観光地を除く)、ミサの後で会衆が教会の地下などにある大きめの部屋で集まり、コーヒーとケーキで談笑することがあります。Pfarrcafeなどと言われ、地域のコミュニティの集まりの延長といった感じです。ケーキの置いてあるビュッフェテーブルに寄付を入れる篭などがありますので、心ばかりのお金は入れておいた方がいいでしょう。

 

・子供の参加

 

日本よりミサに参加している子供は多いですので、多少泣き声が聞こえる場合もあります。幼稚園児は同時に行われている別室の子供用ミサに出ているので、大人のミサにいるのは赤ちゃんか小学生以上の子供が多いです。子供にも寛容なミサは、最初は驚きました。

 

●まとめ

 

というわけで、ウィーンのミサの様子が少しイメージできましたでしょうか?

 

私は最初はミサに参加するのが少し怖かったのですが、ドイツ語の式次第を買って、詠唱部分を読んで覚えたら、途端にミサに行くのが楽しみになりました。

 

歌も、定番の10曲くらいを覚えることができれば、もう常連さんに混じって歌うこともできますし、俄然楽しくなります。

 

もし、ウィーンの教会のミサに、現地人さながらに参列してみたい方は、何度か通って、この詠唱と歌を覚えてみてはいかがでしょう?

 

(次回は、結婚式や洗礼式のミサに出席する時のことについてです)

 

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