2017-02-03 16:46 | カテゴリ:ウィーン
1月10日から1月末にかけて、ウィーンのドナウ川が凍って、家族連れが久々の自然スケートを楽しむ風景が至る所でニュースになっていますね。

Danube river creates perfect conditions for ice hockey - CNN.com

(ここ結構スゴイ動画があります)

 

ドナウと一言で言っても、ドナウと名の付く川的なものはウィーンに4つもあります。全部凍るわけではないので、まずはドナウの解説からしておきましょう。

 

こちらがウィーンの航空写真です。左上から右下にかけて横切る川っぽい形のモノが四つ見えますよね?右上から、濃い緑色をしているもの、並行して左上から右下へ流れる二本の川、そこから枝分かれして左にくねくねと入っていく細い流れって感じです。色もそれぞれ違うことに注目しておいてください。

 

WS000005_thumb[1]

 

ドナウ河は、ナイル川のように何度も氾濫してきた歴史があります。それも昔の話ではなく、ドナウ河の大規模な流域制御工事は1970年代まで続けられました。ウィーンの歴史は、ドナウ河との闘いと言っても過言ではありません。 氾濫したら周辺地帯水浸しなんですから、結構大ごとです。

 

昔は雪解け水と共に氾濫したドナウ川は、毎年その姿を変え、流域はどこも沼地状態で、溺死者も続出していました。そのドナウ河流域のコントロールのため、三日月湖や運河、人工島、ダムまで作られ、今の姿になりました。

 

この拡大写真を色付けしてみました。

 

Donau説明拡大_thumb[1]

 

現在ドナウの名がつけられる川(的なもの)は、全部で四本あります。

 

青:ドナウ河本流。通常ウィーンでは「ドナウ」と言えばこれを指します。

 

緑:ノイエドナウ(直訳:新ドナウ)。雪解け時のドナウの氾濫を防ぐため堰き止められた部分。1970年代にドナウ河(元々は青+緑の幅だった)を縦に分断する人口の島(ドナウインゼル)が建設され、島の北端と南端にノイエドナウを堰き止めるダムが作られました。洪水の危険がある時は、このダムが開けられ、ドナウはドナウインゼルの左右で流れます。

 

ドナウインゼルは一部を除いて車両通行禁止のリクリエーションエリアとなっています。ジョギング、サイクリングの他に、レストランや公園などが広がっていて6月に開催される巨大野外フェスドナウインゼルフェストはここが会場です。

 

赤:アルテドナウ(直訳:旧ドナウ)。流れから切り離され、三日月湖となった元ドナウ河。現在は夏はヨットハーバー、ウィンドサーフィンスクール、水遊び場などで人気。さらに枝分かれし、ゲンゼホイフル、カイザーヴァッサーなどがあります。

 

ピンク:ドナウカナル(直訳:ドナウ運河)。ドナウ河からウィーン旧市街方面に引き込んだ運河。現在ではドナウ河クルーズのルートになっていて、シュヴェーデンプラッツの船着き場→運河を遡り、オットー・ワーグナーの水門→ドナウ本流を下る→運河を下から遡るコース。また、ブラティスラバ行きの高速船も発着しています。

 

また、ドナウの名は冠していませんが、もう一つウィーンを流れる「ウィーン川」をオレンジ色で示しています。現在はほとんど暗渠を流れているため、姿を見ることができる場所は少ないですが、シュタットパーク(市民公園)の中を流れている部分は日の目を見ています。ナッシュマルクトの地下を流れていて、アン・デア・ウィーン劇場の「ウィーン」は「ウィーン川沿いの劇場」と言う意味です。

 

こうやって見て見ると、アルテドナウとノイエドナウは堰き止められているから色が濃いのですね。逆に流れている方のドナウ本流は白く濁っています。「美しき青きドナウ」とは言いますが、ドナウによってかなり色が違います。

 

ドナウタワーからドナウ本流(奥)とノイエドナウを見下ろして。やはり色が違いますね。

 

私の経験では、ドナウが本当に青く見えるのは、晴れて濃い青空が広がる春か夏の日、ドナウインゼルの地下鉄の駅で降りて、橋から南側を見た時です。濃い緑色の水面に、水色の青空が反射して、独特の色になります。

 

これは晴れた日のノイエドナウ。ちょっと青い色飛んでますが、実際見たらかなり青かったです。

 

ただし、これも青く見えるのは堰き止めてあるノイエドナウで、本流の方はやっぱり濁ってドドメ色をしています(笑)。シュトラウスの時代にはドナウは堰き止めていなかったはずですが、どの瞬間をとらえて青かったのかが気になるところです。

 


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