2016-12-28 16:01 | カテゴリ:フォルクスオーパーVolksoper作品

フォルクスオーパーで上演されたAxel an der Himmelstuerのレポ第二段です。今回は演出サプライズについてです。

 

この作品の以前のレポを含む、フォルクスオーパー作品のレポはこちら

フォルクスオーパーVolksoper作品

 

●演出サプライズ5点

 

この作品は、演出が画期的で私の好みドンピシャ!シカネーダーの大規模だけどサブライズの少ない演出に物足りなさを感じてた私としては、大満足にお釣りが来るくらい。この作品の演出サプライズは、個人的に5つありました。

 

まず、白黒映画を意識して、舞台上のすべてがモノクロ。そんな制約であのおもしろさはレベル高いよ!

 

背景の映写や衣装だけでなく、役者のメイクも白塗りに黒い口紅で、オペラグラスでみたらアンディ白すぎwけど段々違和感なくなってくるどころか、モノクロの陰影の表現の深さに感心させられた。モノクロ縛りでここまで見せるとは!

 

モノクロ効果は、主人公である大女優が「私の人生には色がない」と嘆くことから。最後の最後で一瞬だけカラーになるので、この伏線も回収!カラーモノクロのテーマは、キャッチミーでもあったよね。

 

二つ目の演出上すごかった点は、AR(拡張現実)的な見せ方!ポケモンGOとかリオ五輪閉会式とか絶対意識したあの映写の使い方!舞台であんなの見たの初めてで鳥肌立ったよ!!視点のズレで見える景色が違って、3Dみたいな立体感のある場面転換!

 

AR的映写を具体的に説明すると、四角い部屋の角が右に見えるような映写→登場人物が乗ったベルトが右に(視点が動いた)→同時に映写のアングルが左に動き、部屋の反対側の角が左に映写され、今まで無かった扉が大道具として舞台上に置かれる、って感じ。

 

うー説明難しいー。舞台上の人物を、視点の代表としてスライドさせることで、観客も視点がスライドして、今まで見えてなかった部屋の部分が見えてくるって感じ。首を回して部屋を見渡すっていう3Dの動きを、映写とベルトの横スライドで客席全体に感じさせる。

 

この映写を使ったAR的3D場面転換は、きっとこれからどんどん舞台演出に取り入れられて、一年後には全然珍しくないものになってる気がする。けど、初めて見た時のこのうおー!って感じは大事にしたい!少なくとも今夜の私には革命的な演出だった!

 

自分がまさに舞台上の登場人物の立ち位置にいて、背景の映写の景色を見てるって感覚は、一幕最後にもあった。女優の屋敷の門を入ったアクセルが、雲の上を歩くように見える場面。ほんとに自分が雲の上にいるような感覚に陥った!なんなのあの不思議な感覚!

 

演出的にびっくりした第三点目は、映写を絵コンテみたいに使ってたこと。アニメーションで手書きで階段や窓、建物などの輪郭が描かれた後で、重ねてモノクロ写真が映写されることで、映画製作の絵コンテ→実写の過程を見てるような気になる。

 

演出ビックリ四つ目は、映写の人物が本物か映像なのか分からなくなること!これシカネーダーの気球のシーンでもあったから、流行りの技術なのかもしれないけど、初見ではトリックに気が付かないよ!役者が自転車乗ってたはずが、いつの間にかアニメーションになってて、あれ?本人どこ?みたいな。

 

ほんとこういうビックリ演出楽しいなー。オズの魔法使いでも結構びっくりあったし、フォルクスオーパーは最新のいろんな技術をちゃんと勉強してる感じがする。VRと舞台の相性がいいって前書いたけど、ARは更に良かった!

 

もう一つ演出(脚本)上の面白い発見があったわ。目立つアンサンブルが5人いるんだが、この人たちがスターシステム的にいろんな役をする。仏語訛りやどもりなどの特徴があって、映画の衣装係がパパラッチ、次のシーンでは警察官とか、昔のハリウッド映画や手塚治虫作品みたいな感じがする!

 

舞台は白黒時代のハリウッドなのに、登場人物にやたらドイツ語圏の人(アメリカ在住ドイツ系移民)が多くて、さすがオーストリアの作曲家のオペレッタw 主役はドイツ人(マインツ)だし、ウィーン弁丸出しで、英語の訛りが治らないウィーン下町出身のおっちゃんも出てくるw

 

この作品ストーリーも演出も役者も大好きなんだけど、一つだけ難点が。。セリフ聞き取りにくい。。シカネーダーは字幕全く見なくても理解出来たのに、アクセルは半分以上字幕見てた。。幕間にドイツ人も聞き取りにくいと言ってたので、字幕見て正解だったわ。脚本秀逸なだけに少し残念。

 

これで大体ストーリー以外の感想は書いたかな。明るく楽しく爆笑できて、頭もたっぷり使って伏線の謎解きして、演出におー!となって、最後はハッピーエンドにどっぷり浸かれました♪

 

(キャスト編に続きます)

 

アンディと言えばまずは初演版エリザベートのルドルフ

エリザベート ウィーン初演1992年版キャストアルバムCD

 

Bettinaとアンディの共演は、あの爆笑作品プロデューサーズ!

プロデューサーズ ウィーン版オリジナルキャスト ライブ版CD

 

アンディはこちらでも大活躍

ニューヨークに行きたい!!ウィーン版ライブCD

 

親友役のBoris Ederはこのシカネーダーを聞いてから、生でなかなか見れないオリジナルキャストで、探し求めてたので、今回しっかり舞台上で堪能で来て感動!

モーツァルト!ウィーン初演版キャストアルバムCD

 

 

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