2016-01-09 16:15 | カテゴリ:モーツァルト!Mozart!

ウィーン新演出版モーツァルト!には、新曲が2曲加えられました。

 

今回のウィーン版での完全な新曲(他の国や都市でも歌われたことがない)のは、ヴォルフガングとコンスタンツェの再会のデュエットWir zwei zusammen(私たち二人一緒に)です。

 

もう一曲は、ブダペスト版のみにあり、日本版やドイツ版にはない曲です。2幕後半に登場する、コロレドVSヴォルフガングの対決ソングで、ブダペスト版では巨大円盤の上で二人が落ちそうになりながら火花を散らすという、アツい歌になっています。

 

この歌の意味をよく聞かれるので、ウィーン新演出版モーツァルト!のCDが発売されたのを機に、書き起こして訳してみました。

 

こちらのCDの2枚目の24曲目です。タイトルはDer einfache Weg「安易な道」。字幕の英語訳ではthe easy wayとなっています。

 

モーツァルト!ウィーン新演出版 全曲ライブCD<2枚組みCD>

 

 

歌詞はネットにあるかなーと探したのですが、現時点ではなかったので、私が自分で聞き取って和訳しました。独語の歌詞はきっとそのうちネイティブが聞き取ってネットに載せてくれると思うので(他力本願w)、今回は日本語訳のみを載せておきます。(サビのみ独日両方)

 

こちらがコロレドパートを歌うマーク・ザイベルト。

©VBW / Deen van Meer 2015

©VBW / Deen van Meer 2015

 

こちらがヴォルフガングパートを歌うウード・カイパース。

 

===Der einfache Weg「安易な道」和訳===

 

シカネーダーと組んでアン・デア・ヴィーデン劇場で初演を迎えた「魔笛」の大成功の初日の後で、楽屋で待ち構えていたコロレドとモーツァルトの会話

 

コロレド(台詞)「大成功のようだな、少なくとも低いレベルの大衆にとっては。枢機卿に平伏すがよいだ」

ヴォルフガング(台詞)「ヴォルフガング・モーツァルトはもう誰にも平伏さない。何が欲しいのだ枢機卿」

 

(ここから歌)

コロレド「お前を神が祝福したのだから、私はお前を悪く言うことはできない。

お前は大衆を楽しませているようが、私がお前を助けてやる時が来た」

ヴォルフガング「音楽は差別なんかしない。あなたの助けなんて必要ない」

コロレド「お前は他の人とは違う。そのお前の才能を買うのだ。

俺はお前に新しいスタートをやろう。お前をもらい受けるのだ。」

 

Man muss entscheiden was man macht oder laesst,

Welche Maske man traegt und wohin man gehoert.

Man kann fliehen oder leiden nun eines steht fest,

Der einfache Weg ist immer verkert!

 

コロレド

「何を行い、何をさせるかは、自分で決めなければならない。

どの仮面をつけ、どこに属するのかも。

逃げても苦しんでもよいが、一つだけ決まったことがある。

安易な道はいつも逆方向(間違った方向)なのだ」

 

ヴォルフガング「今あったこと(魔笛の上演)は全ての人のためのものだ。僕のメロディーは、町の全ての人が歌っている。」

コロレド「お前は落ちたが、才能はまだ失われていない。」

ヴォルフガング「この人々の喝采は、僕には大きな意味がある。新しいスタートは不要だ。僕はゴールに着いたのだ」

コロレド「真の宇宙(真理?)は大衆の娯楽からは程遠い。大衆に属するものは、価値がないのだ」。

 

(この部分は二人同時に歌うので、聞き取れず)

コロレド「(         ) macht Ihr Platz」

ヴォルフガング「(         ) richtige Wege(  ) einen geboren zu (       )」

 

コロレド「お前の父の事を考えろ。Jaと言ってほしいだろうよ。お前がJaと言わないと書けなくなる曲について考えてみろ」

ヴォルフガング「あなたのお情けはいらない。あなたのルールに従うつもりはない。」

 

Man muss entscheiden was man macht oder laesst,

Welche Maske man traegt und wohin man gehoert.

Man kann fliehen oder leiden nun eines steht fest,

Der einfache Weg ist immer verkert!

 

二人「何を行い、何をさせるかは、自分で決めなければならない。

どの仮面をつけ、どこに属するのかも。

逃げても苦しんでもよいが、一つだけ決まったことがある。

安易な道はいつも逆方向(間違った方向)なのだ。

 

自分がどこに属するかは、自ら決めなくてはならない。」

 

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所々Kunze氏特有のことば遊びがありますが、敢えてわかりやすいストレートな方の意味で訳しています。

 

サビの決め台詞Der einfache Weg ist immer verkert!ですが、今回は「安易な道は常に逆なのだ」と訳しましたが、verkertは「逆方向」といった意味です。「楽な道は間違った方向」という訳の方が、意味が伝わりやすかったかもしれませんね。英語訳ではThe easy way is always worngとなっています。

 

というわけで、この新曲奥が深いですねー。めちゃくちゃかっこいい曲なので、次の日本版には入るんじゃないでしょうか?どんな解釈や歌詞になるのかも気になります。

 

次回は、ヴォルフガングとコロレドそれぞれにとっての「安易な道」とは何なのかについて考えてみました。こうやって訳してみると、急にはっきりと意味が分かってくるのが不思議ですね。

 

参考記事:

モーツァルト!Mozart! カテゴリ

 

ブダペスト版目次:

 

モーツァルト!ウィーン新演出版 全曲ライブCD<2枚組みCD>

 

モーツァルト! 楽譜(ソングブック)

 

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