2015-12-29 16:23 | カテゴリ:クリムトの歴史

「黄金のアデーレ」に登場する人物一人一人が個性が強く、経歴もぶっ飛んでいたりするので、とても興味深く、どんどん調べてしまいました。

 

映画「黄金のアデーレ」に関する記事はクリムトの歴史カテゴリへどうぞ。

 

もう段々映画から離れて、ユダヤ人とヨーロッパ、アメリカの関係についてのケーススタディ的になってきましたが、こういう歴史や世界があることを気づかせてくれたという意味でも、「黄金のアデーレ」はいいきっかけになりました。

 

<弁護士ランディ・シェーンベルク>

 

Eric Randol Schoenberg

 

・弁護士のランディ・シェーンベルクって、作曲家のアーノルト・シェーンベルクの孫なんだー。彼もウィーン生まれのユダヤ人で、第二次世界大戦でアメリカに移住した。

・現在の専門はホロコースト時代にナチスによって略奪された芸術品に関する法律。
・アデーレ訴訟では、絵画の価値の40%の報酬(1億2000万ドル)を受け取ったとされている。この訴訟に負けたら、報酬はなしという約束だった。
・受け取った報酬は、ロサンゼルスのホロコースト博物館に寄贈し、本人は館長をしつつ、大学で教えている。

・プライベートでは家系学に詳しく、オーストリアやチェコのユダヤ人家系の調査のプロジェクトに関わっている。

・余談だが、チェコの教会の記録がすべて電子化されてネット上で閲覧できるのは、熱心に家系を辿ろうとするアメリカ人のニーズに応えたと聞いたことがあるが、この人が関係しているのかも?
・セセッシオンのベートーベンフリースまで、返却の危機にさらされてるらしい!ユダヤ人のアートディーラーが言うには、この絵画は買いたたかれたらしい。

Real-Life Lawyer Behind 'Woman in Gold' - The Assimilator – Forward.com

 

<アデーレとマリア・アルトマンの親戚関係>

 

Adele Bloch-Bauer アデーレ・ブロッホバウアー

Maria Viktoria Altmann マリア・アルトマン2011年没

Maria Altmann Young Lady マリア・アルトマン若かりし頃

Maria Altmann Child マリア・アルトマン子供時代

 

・アデーレと名画奪還を要求したマリア・アルトマンは叔母と姪の関係ですが、通常の叔母姪より関係は深かったそうです。

 

というのは、アデーレ夫妻とマリア・アルトマンの両親は、妻同士、夫同士両方とも姉妹/兄弟という珍しい親戚関係だったからです。アデーレ側がバウアー、夫側がブロッホという苗字だったため、婚姻後両家ともブロッホバウアーと苗字を合体させました。

 

更に、アデーレ夫妻には子供がいなかったため、妹の子供たちであるマリア・アルトマンとその二人のきょうだいを自分の子供たちのようにかわいがっていたとのことです。

 

この二人のきょうだいのうち一人はLouise Baronin Gutmann。男爵と結婚し、ザグレブに住んでいました。もう一人はRobert Bentley(苗字を変えています)でカナダに住んでいます。

 

・映画のもう一つのアイテム、アデーレの付けている首飾りは、マリアの結婚のプレゼントにマリアに送られましたが、ナチスに取られ、ゲーリングの妻エミ―の首を飾りました。

 

・マリアの夫フリッツは、ナチスに逮捕され、ダッハウの収用所で2ヶ月を過ごしました。目的は、フリッツの弟(兄)Bernherdの所有していた繊維工場を、既に外国に逃げていた彼の代わりに引き渡させること。

 

・フリッツは全財産を取られ、パスポートも持っていなかったため、逃げ出すのに苦労した。マリアはパスポートを持っていたが、夫と共に脱出することを選んだ。オランダ経由でアメリカへ渡った。

 

この登場人物の写真は、以下のサイトが出典です。

 

このサイト面白い!映画と現実の違いを、登場人物と役者の比較や、史実と創作の違いをQ&A形式で説明してる。それも結構中立。

Woman in Gold Movie vs True Story of Maria Altmann, Randy Schoenberg

 

こちらが、アルトマンの経歴の参考サイト。英語だが中立で事実だけを述べている。細かい歴史もわかりやすい。

http://arthistory.about.com/od/klim1/a/blochbauerklimt.htm

 

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