2015-10-15 07:03 | カテゴリ:モーツァルト!Mozart!

前回まで、ウィーン版モーツァルト!プレビュー初日レポ(10月12日)を書いてきましたが、今回は10月23日のプレビュー最終日レポです。 (プレビュー初日レポは「モーツァルト!Mozart! 」カテゴリからどうぞ。)

 

間で5公演ほど挟まり、11日後の公演ですので、キャストの成熟度などの違いがありました。演出はそこまで違うこともないだろうと思っていましたが、驚いたことに最後の最後で大きな変更がありました。

 

いつもVBW新作はプレビューで見ていますが、プレビューがこんなに回数が多く、期間が長かったのも今回が初めてですし、プレビューだけで2回も見たのも初めてです。まさか、演出の大きな変更に立ち会えるとはと、不思議な気持ちになりました。

 

それでは、当日書いたレポ行きます!

 

===

 

ウィーン版モーツァルト!プレビュー二回目です。前回がプレビュー初日で、今回はプレビュー最終日。明日がプレミア。

 

あーほんと好きすぎて毎週見たい。昔なら毎週通ってたわ。。こんな好みの作品久々。何度見ても発見があり、暗いのに楽しい。知的興奮満載。おまけにセカンドまで楽しみとは!何度見ればいいのやらw

 

メモもしっかりとったし、新曲では字幕も見たので、前回より理解が深まった。あー最高だ。インパクトあるのに前回レポ忘れた部分も思い出した。パパやコンスの複雑な心理がとってもよくわかったし、ヴォルフの葛藤も批判なく受け入れられた。

 

天才、神、死と喪失、成長、愛、人生の目的について考える。

  

<場面の動き>(ネタバレ含みます)

 

大事な場面で前回書き忘れてたこと。一番始め、子供ヴォルフのコンサートの場面。アマデの小箱はピアノの上から自分で取る→パパが奪い取る→男爵夫人がアマデに返し、かつらと赤いコートをつけてやる、という展開。

 

1幕ラスト影を逃れて♪は、二人がピアノに乗る→アンサンブル囲む→背景に煙→斜幕が開いてスモーク→ピアノ引きずり込まれる。

 

影を逃れて♪ヤバイ。すごい迫力。前回は授乳泣きwしたけど、今回はその事考えないようにしてたのに、それでも授乳と関係なく、気持ちが揺さぶられてやっぱり泣いた。もうなんで泣くのかわからない泣きは、ホンモノw

演出超かっこいい!スモークに引きずり込むとか悪魔的だわ。

 

プラーターのシーン。ワニの背景下からでよく見えた。私は嫌いじゃない。首切りしたとき、ワニの目がぱちくりするよ。

 

Ich bin extraordinaerのロックが大好きだ。アルコではなくもっとロックコンサートみたいに観客に歌ってくれたらいいのに。後半アンサンブルのところが超好き!あの曲は結構下品な言葉を使ってる(fワードとか)けど、モーツァルトって下ネタ大好きだったし、言葉遊びも大好きだったから、あの歌は必要だよね。エレキギター!スモーク!

 

コロレドと胸はだけ。6の形のセットの後ろでなんか隠れてて急に出てくるだけど、あれサウナじゃなくて、女だわ。女といちゃついてるところにヴォルフが来て、女を追い出し 、ガウン引っ掛けて出てきたんだわ。お楽しみ中邪魔されたからご機嫌ななめだったのね。

 

ちなみに通常舞台では、筋肉に影をつけるメイクをして目立たせますが、このマークメイクなしの胸筋腹筋でございます。呼吸時の腹筋の動きをお楽しみくださいませ。

 

<ヴォルフガングの錯乱>(ネタバレ含みます)

 

ヴォルフが錯乱するのは、パパがウィーンに連れ戻しに来て、喧嘩して、歌ったあとだわ。アマデが馬乗りになり、急にわなわなと震えだし、変なことを呟き出す。コンスが来ても落ち着かず、ウェーバー家が押し寄せたところでナンネ登場。パパの死を告げ、女性陣が責める中 コンスはまだまし。この錯乱の演技がうますぎてほんと好き。

 

錯乱→コンス慰め→ 男爵夫人が星金リプライズで「成長するとは自力で立ち直れること、芸術家とは自由であること」と歌う→ ナンネが父の死を告げる→女性6人後ろ歩きで責める→教会で祈る→レクイエムの依頼だったはず。

 

この辺からヴォルフは精神的に病んでいった感じがする。魔笛とかでましな時もあるけど、全体では悪くなってる。父の死後教会で祈っていたら、レクイエムの依頼が。魔笛作曲(大箱、コンス怒る)箱が開いて魔笛背景→喝采→コロレド対決新曲。

 

<新曲「安易な道」Der einfache Weg>

 

この新曲「安易な道」、途中から字幕見てたけど、要約します。

 

この場面、(アウフ・デア・ヴィーデン劇場での魔笛の初演を喝采のうちに終わらせたヴォルフが、舞台裏でコロレドに装具するというもの(史実は不明)。コロレドはヴォルフを再び召抱えようと誘うが、ヴォルフは「僕には新しいスタートはいらない。僕はゴールにたどり着いた」と告げ、行き違う。

 

ヴォルフ「民衆が誰でも口ずさむオペラを作った。みんなで楽しめる音楽が、自分のやりたかった芸術だ」と言うが、コロレドの意見は「芸術とは高尚で難解なものだ」で、二人の意見が食い違う。

 

コロレドにとっての「安易な道」は、大衆オペラで人気取りすることで、「安易な道はいつも間違った道」だと歌う(目指すべきは厳しく難解な高尚な音楽(教会音楽?)への道という意味で)。

 

ヴォルフも後半は一緒に歌うんだが、彼にとって「安易な道」はちょっとわかりにくい。ヴォルフにとっては、コロレドの言う高尚な音楽こそが安易な道で、時を超えて民衆が口ずさむ大衆音楽こそが難解な道ってことなのかしら。Der einfache Weg ist immer verkert(安易な道は常に逆方向)のverkert(逆方向)に二重の意味を持たせてるのかな。次回の宿題。

 

<プレビュー中の演出変更>

 

次はMozart Mozart! 前回と大きく演出が変わっててビックリ!まず、前回は背景は国立オペラ座の客席オンリーだったはずが、今回は世界のオペラ座の写真が10枚くらい(パリのオペラ・ガルニエ、シドニーのオペラハウスとか)入れ替わり立ち代り出てきて、最後がウィーン国立オペラ座客席。

 

おまけにアンサンブル衣装が!前は背景を国立オペラ座にしたまま、衣装は、黒服の上にクラシック→舞台上で現代衣装に着替えで、「モーツァルトの人気が時代を越えた」という表現になってたけど、今回は衣装はクラシック(マリアテレジアやヨーゼフ二世も)のままカテコまで。背景を世界のオペラ座にすることで、前回の時代を越えた意味付けから、国境を越えて世界に愛されるって意味に変わった。

 

どちらも重要だけど、個人的にあの舞台上での衣装換えが好きだったので、少し残念。復活しないかなー。

 

国境を超えて愛されるということよりも、時代を超えて愛される方が、今の時代の私たちに響く感じがするんだけど。ダンス・オブ・ヴァンパイアのラストも、あの時みんなが噛まれたせいで、実は現代のウィーンもヴァンパイヤだらけ!というカテコだったのが結構好きだったんだけどな。けどカテコ的には、地味な現代衣装よりは、クラシック衣装の方が素敵。

 

しかし、ここまで大きな演出変更とはね!プレビュー2回見ることで、大きな演出変更を目の当たりに出来たのは、相当ラッキーだったかも。それも前回ちゃんとレポ書いていて良かったよ。。(特に気に入った演出だったからね)

 

あと、もう一つだけマイナーな変更。プロローグの墓掘りが持ってるシャベルが赤い新品で不自然だったのが、見えないように隠して持つようになってた。全体で見てみると、黒(背景、衣装)の中でシャベルの先だけ赤という色彩効果はあったけど、墓掘りのシャベルがあんなにピカピカなのはちょっとね。。

 

<ヴォルフの死>(ネタバレを含みます)

 

カテコの前にヴォルフの死。今回はしっかり内容把握したぞ!

 

ソファでレクイエム作曲。「死の味がする。自分のレクイエムだ」 アマデに「もう血は出ない。心臓に一滴残ってるかもだけど、そうすると僕だけじゃなく君も死ぬんだよ」→錯乱状態→神は平等だ。才能を与えたが、多くのものを奪った。→星を掴むことはできたが、自らを燃やしてしまった→ich bin musikを錯乱状態で歌う→母も父もなにもかも失った。ich wollte fr!で唐突に横から心臓を刺される。あっけない死。

 

Ich wollte frei seinと言いかけたとして、何から自由になりたかったのか?やはり自らの影が正解か。じゃ影って何?才能?性格?父親?音楽?運命?あっけない死だからこそ、考えてしまう。

 

そうか、運命っていうのも大きなキーワードだよな。「運命の王子」「いかに運命にナインと言うか」あの性格にあの運命。天才に生まれてしまった運命。ズボラな性格なのに。神も絡んでくるのでコロレドも悩む、と。次回運命をキーワードに見てみよう。疑問がたくさん残る観劇って最高。

 

<カテコ>

 

カテコ。Hier in Wienにあわせて主要キャストも手の振り付けするの、かわいいよー!トーマスとヴォルフの表情が毎回かわいい。Hier in Wienといえば、オペラ座前でステッキで刺していく振り付けほんと好き。あー好きなシーンばっかりだわw

 

<キャスト>

 

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト: Oedo Kuipers ウード・カイパース
レオポルト・モーツァルト: Thomas Borchert トーマス・ボルヒャート
ヒエロニムス・コロレド: Mark Seibert マーク・ザイベルト
コンスタンツェ・ヴェーバー/ニッセン: Franziska Schuster フランツィスカ・シュスター
ナンネール: Barbara Obermeier バーバラ・オーバーマイヤー
ヴァルトシュテッテン男爵夫人: Ana Milva Gomes アナ・ミルヴァ・ゴメス
セシリア・ヴェーバー: Brigitte Oelke ブリギッテ・エルケ

 

 

モーツァルト! 2015年新演出版プログラム

 

「モーツァルト!」特集号 世界各国公演写真集

 

モーツァルト!ウィーン版キャストアルバムCD

 

モーツァルト! 楽譜(ソングブック)

 

モーツァルト!ウィーン公演 チケット代行

 

応援クリック ありがとうございます!

 

関連記事
秘密

トラックバックURL
→http://wienok.blog119.fc2.com/tb.php/1851-01e0e852