毎年恒例イースターJCSコンレポ、第三段はキャスト編です。

 

●Drewユダ

 

Drewジーザスの役作りが、前見たとき(2011年かな)と全然違ったので、あの時の演技を期待して見に行ったら別人のよう。前回は飄々とした人間離れしたジーザスで、ゲッセマネは神に喧嘩売ってたけど、今回は弱くて優しくて、弱さを隠すためにシャウトしているように見えた。

 

こんな優しいジーザス初めて見たかもしれない。らい病のシーンであんに頑張って治そうとするなんて。相手の立場に降りていって、仕事をきっちり果たそうとして、手に負えなくなってパニックになる感じ。義務感強いから、自分が死んだ後どうなるかすごい心配してる。

 

前のDrewジーザスの飄々としたところが全くなくて、弱くて周りの人(特にマリア)に縋ってる感じ。こんな人に神プラン任せて大丈夫?って思うくらい(笑)ピラトに死刑宣告されたら、なんか、あー良かった、義務を果たせる、って感じなんだもん。なんか任務遂行でいっぱいいっばい。

 

11067483_965237243496069_5542020351843665051_n

NadineマリアとDrewユダ。VBW公式より

 

Drewジーザスは弱くて優しくて、とっても相手を気付かうタイプ(けどキレやすい)。以前のカリスマがあって冷たい感じのジーザスとは正反対。ユダにもらい病患者にも自分から手を差し伸べる。「死」は怖くないが、自分の死後にみんながどうなるのかを気にしている感じ。

 

ゲッセマネは、2011年版が神に喧嘩売って、私的には史上最高だったんだが、今回はなんかピンと来なかった。ジーザスは神に縋ってるのに、突き放されて悲しくて怒ってる感じ?シャウトが多過ぎて、演技があまり見えなかった。拍手とヒューヒューはすごかったけどね。

 

代わりにDrewが凄かったのは、テンプルのget out!なんか、地味なシーンですごいなー!って思ってたら、なんとget outでショーストップww こんなの初めてww

 

らい病のシーンのテンポが良かったのでメモ。病人が出てきて、手を当てて治そうとするが、どんどん増えて迫ってくる→ジーザス胴上げされて歌う→下ろされ取り囲まれる→人に埋もれて見えない→heal yourself!で人が散るとマリアとジーザスが→i don't know how to love himで落ち着いて眠る→ユダ間が悪く登場し、せっかく癒されていたジーザスが機嫌を損ね、マリアと退場。 

 

Drewジーザスは、不安なことがあると空を見つめてソロを歌うんだが、ひとりごとと言うより、神に縋って語り掛けているよう。なんていうか、マリアが近くにいなくて不安を感じると神にすがるって感じで、あまり主体性がない感じの役作り。だから弱いジーザス。

 

Drewは白タンクトップなので体の線が良く見えるんだが、少し好みには足りない筋肉。しかし良く見ると、腕も胸もしっかり締まった筋肉で、さすがロッキー。ちょっとした仕草もボクシング風が染み付いてる。四角の刺青が右腕に。鞭打ちでお腹に血糊がつく。

 

DrewとAlex、シャウト時の声質が違う。Drewはきれいにキーン!と、Alexは多少ハスキー。Drewシャウトの度にオデコまで真っ赤になるのにゲッセマネで気付いて以来、気になって気になって。。

 

●マリア 

 

弱いジーザスに対してマリアがしっかりしてて、とてもよかった。キャスティングショー出身で知名度あるので客寄せキャストかと思ったら、とっっっても上手くて、私の好きなタイプのマリアだった!アレンジ加えず、素直で力強い声。頼れる感じがとってもいい。

 

今まで見てきたマリアが、結構アレンジを加えたがるタイプだったり、娼婦演技が箇条だったりしてあまりいいのに当たらなかったんだが、今回のNadine Beilerは本当によかった。

 

真っ正面からシンプルにぶつかって、素朴な感じ。見た目が赤青と派手な色遣いにショートパンツで派手目なのに、歌声と演技がしっとりしていて、そのギャップがとてもいい。それに声がいいし、歌も完璧。こちらで見たマリアの中では一番良かった。

 

●Alexユダ

 

11082596_960713107281816_130864521118074379_n

いい感じの舞台写真がなかったので、稽古写真。公式FBより 

 

白いジーザスに対して全身黒(何故か裸足)のユダ。こちらも腕や胸に刺青。左胸にかわいいハートの刺青が入ってて、なんか恋するユダなだけに笑ったw スーパースターの時は銀色のチョッキ。

 

バーデン版ユダ(Chris Murray)がとても良かっただけに、Alexユダは少し演技的に伝わってこないこともあったけど、全体的にはとても良かったと思います。歌は完璧だったし。

 

シャウトが少しはスキーがかってるんだが、なかなかいい声。けど、下向いてシャウトしがちなので、ちょっと表情が見えにくい。演技の幅が少なめな気がしたのは、顔がよく見えなかったからなのか。

 

目を見開いてハッとする、と言う演技を何度か重要な場面でするんですが(Blood MoneyでIt's a feeと言われた時、死ぬ前のI don't know how to love himからYou chose meに変わる時)、その時の目玉のキラキラがちょっと狂った感じで、常軌を逸している感じが出ていた(演技か地なのかよくわからないけど。。)

 

スーパースターではルキーニなりきりするんですが、それ以外は少し盛り上がりに欠ける感じ。あの歌を盛り上げるのは難しいけどね。どよーんとしたシーンだし。

 

個人的にはスーパースターは磔への道行のどよーん感を吹っ飛ばすくらいの、突き抜けた明るさを期待してるんですが、死ぬとき悩んでたユダがいきなり元気だと、え?なんで今元気なの?って考え出すと楽しめないんだよね。バーデン版は納得して死んだのでスーパースター爆笑できたんだけど。

 

ジーザスもユダも、マイクに鼻ぶつけてて笑ったwジーザスはゲッセマネだったし、軽く当たったくらいだけど、ユダはマイク持った方の肘にアンナスがぶつかって、かなりウッってなってた。歌い続けてよくがんばった!

 

●カヤパ

 

10341402_965953240091136_4882625556616135832_n

  カテコ写真。公式FBより。長髪なのがカヤパ。その隣の小さい人がアンナス。

 

カヤパのインパクトが凄かった。見た目が怖いライオン!それにあのビリビリくる超低音!ひたすら怖かったわw 三人の部下がスーツにメガネで刑事風。同じ演出家だし、キャッチミーを思い出した。

 

ユダの裏切りをタブレットで録音して、再生して一幕幕なのが秀逸!

 

アンナスは声量が大きくて結構よかった。マンマにも出てる人だよね。

 

●ピラト

 

ピラトの夢が見たことないパターンで(あえていえばアレーナツアー風)気に入った。朝の支度でネクタイを締め、スーツを着ながら歌うだけなんだけど、なんか変な夢だったなーって思い出す感じがリアル。とつとつと歌ってるのに、最後のblameで、後味悪い、何だったんだ?って表情。

 

ピラト裁判一回目は普通だった(ジーザス両側からライト)けど、2回目の夢のメロディーの後で急に態度が変わって、死刑を阻止しようとする感じが哀れ。ピラト以外の全員が(ジーザスも)死刑を望んでいる。鞭打ちのあと四つん這いのジーザスから見つめられ、蛇に睨まれたカエルのようなピラト。

 

●ヘロデ

 

ヘロデは好きな役者さんだけど、残念ながら特筆すべきことはなかった。ガールズも6人だけだし、ヘロデも白毛皮のコート(パリの生活のブラジル人?)以外は普通。今思うと、ピラトもアンナスもヘロデも使徒にいたわ(笑)

 

●シモン

 

411s (2)

カテコ写真。公式FBより。左がペテロで右がシモン。

 

そうそう、シモンのTobias、初めて意識して見たけど、実際見たらほんとにかわいくてふわふわで感動した(笑)シモンのあの無邪気なフォーエバー!無垢な笑顔!ジーザスにnor the romans~って言われた後の落ち込みよう。。がっかりしてもかわいい。。

 

シモンはオレンジのジャケットを素肌に。胸の筋肉はきれいにしっかりしてました。胸筋しっかりな男で可愛いって有り得ないだろうと思ってただけに、あの無垢な笑顔の破壊力は凄かった(笑)そして、めっちゃ歌が安定していて上手かった。特に一旦音量下がってまた上がるところの効果が絶妙。

 

●その他、まとめ

 

411s

初日のカテコ写真。公式FBより。

 

あテコのあとのスーパースターがなかったのが残念すぎる!もう一度スーパースターで口直ししてから帰りたかった!バーデン版はこのカテコのスーパースターが最高に熱かったのに!

 

今回のJCSコンは解釈的にはそこまで踏み込んではいなかったけど、毎年恒例のイースターJCSコンがウィーンに帰ってきたことに大きな意義がある!

 

まあ、直近で見たバーデン版がものすごく良かったので、あれとコンサート版のこれを比較するのはちょっと酷かも。バーデン版より良かったのはマリアとシモンとカヤパ隊くらいかな。ピラトの夢は今回のがすごく好きだったけど、裁判はバーデン版の保身ピラトが好き。オケの位置とか似てたので、何かと比較しやすい。

 

しかしバーデン版が舞台作品でウィーン版がコンサートと銘打ってるのがねー。どっちもオケが舞台上の同じ位置にあって、人物が動いて踊ってるのは同じだし。正直、コンサート版と銘打っていても、これほとんど普通の舞台作品だよね?

 

●おまけ 

 

実は当日午前中歌のレッスンだったんだが、歌の先生はJCS演出スタッフ。初日で仕事は終わったはずだったのに、アンサンブルに病人が出て、立ち位置を変えたり緊急稽古するので、毎日呼び出されてるとか。レッスン直後に劇場に行ってた。裏話も面白いな。

 

という訳で、なかなか新解釈、現代演習が興味深く、オケが素晴らしく、キャストもとても良かったJCSコンでした。

 

また来年も素敵キャストで上演してくれることを期待します!

 

 

Jesus – Drew Sarich
Judas – Alex Melcher
Maria Magdalena – Nadine Beiler
Kaiaphas/Apostel – Mark Sampson
Simon / Ensemble – Tobias Bieri
Peter / Ensemble – Benjamin Sommerfeld
Pilatus/Apostel – Marc Clear
Annas/Apostel – Peter Kratochvil
Herodes/Apostel – Armin Kahl
Soulgirl / Ensemble – Livia Wrede, Franziska Schuster, Marianne Curn
Priester / Ensemble – Oliver Aagard-Williams, Richard Patrocinio
Ensemble
Arthur Büscher – Julia Edtmeier - Walesca Frank – Dana Harbauer – Stefan Mosonyi – Raphaela Pekovsek - Georg Prohazka – Isabella Prühs – Veronique Spiteri – Niran Straub – Birgit Wanka

 

関連記事:JCSイースターコンサートキャスト発表  

 

その他JCSレポ

 

 

ジーザス・クライスト・スーパースター ウィーンコンサート2011年版ライブCD<2枚組>

 

ジーザス・クライスト・スーパースター ウィーンコンサート2005年版ライブCD

 

ジーザス・クライスト・スーパースター UKアリーナツアーライブDVD

 

応援クリック ありがとうございます!

 

関連記事
秘密

トラックバックURL
→http://wienok.blog119.fc2.com/tb.php/1794-b2c7a80c