2015-02-06 06:00 | カテゴリ:劇場紹介

今日は、いつも楽しんでいるウィーンミュージカルの、お金と政治の裏話をお届けします。

 

モーツァルト!再演を含む、ウィーン劇場協会(VBW)の2015-16年上演予定が発表された前日、二つの新聞記事が上がっていました。

 

一つは「ウィーン劇場協会の最重要ポストが消える」もう一つは「ウィーン劇場協会一新」と言うタイトルで、決定されたばかりのVBWの人事と補助金について伝えていました。

 

Topjobs f・ die Vereinigten B・nen Wien werden ausgeschrieben • trend.at
Alles neu bei den Vereinigten Bühnen - KURIER.at

 

この二つの記事は、VBWと政府、補助金、総監督人事、新劇場、将来の展望についての興味深い内容です。独語記事な上、政治や劇場関連の専門用語が多上、背景知識が必要なので読むのはお勧めしませんが、VBWの3-5年後の可能性が示唆されて、文化政策の一端を覗き見する意味では、とてもおもしろいです。

 

この二つの記事を元に、今後のウィーンミュージカルの展望と、オーストリアの文化政策について、私見を交えつつまとめてみます。

 

●VBW(ウィーン劇場協会)の全体像

 

劇団に補助金とか、政治が劇団人事に口出すとか、日本の感覚だとわかりにくいと思うので、ちょっと説明しておきます。

 

まず、ウィーン劇場協会(VBW)は、ロングラン劇場を複数持つ、劇団四季みたいな感じのオーストリア最大のミュージカル制作会社です。ただ、VBWはオペラ座(アンデアウィーン劇場とKammerspiele)も持っているので、実質ミュージカル劇場2つ、オペラ座2つを持っていて、オペラ部門とミュージカル部門に分かれています。

 

ウィーンには既に国立オペラ座とフォルクスオーパーがありますので、VBWはウィーン第3位と4位のオペラ劇場を所有していることになります。

 

そして、ミュージカル的には、ロングラン劇場を所有しているのはVBWだけですので、ウィーン第1位と2位のミュージカル劇場と言うことになります(ほかにもフォルクスオーパーではレパートリー制で、他の劇場でも単発でミュージカルはよく上演されます)

 

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現在メアリーポピンズ上演中のRonacher劇場

 

●アンデアウィーン劇場のいきさつ

 

アンデアウィーン劇場と言えば、エリザベート初演の劇場としてウィーンミュージカルファンの聖地のような場所ですが、モーツァルトイヤー(2006年)に「魔笛の初演劇場だから!」(←正確には違う)と言う理由でオペラ劇場化され、それ以来ウィーン三つめのオペラ座として、マイナーなオペラ作品を上演してきました。

 

もちろんミュージカルファンは、トンビに油揚げをさらわれたようで気に入らず、かといってどうすることもできずに、こっそりコンサートのMCやブログなどで「アンデアウィーン帰ってこないかなー」とつぶやく生活。私もブログやつぶやきで何度もブツブツ言っていましたよね。。(笑)

 

もうあれから8年も経ったし、代わりになし崩しにRonacher劇場の改修も終わったし、アンデアウィーン劇場はもうオペラの手に落ちたか。。と、ほぼあきらめかけていたところだったのです。

 

と言うウィーンミュージカルとアンデアウィーン劇場の背景を知ってこの二つの記事を読むと、ミュージカルファン的に光明が見えた気がするのも、気のせいではないかもしれません。

 

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アンデアウィーン劇場でのエリザベート「ミルク」のシーン

 

●VBW人事と上演作品の関係

 

この二つの記事、要約すれば、ミュージカルとオペラ劇場を二つずつ持つVBWの総監督ポストの任期が2018年までで、その後は大幅な人事統合が行われる可能性がある。この人事統合は、政府からVBWへの補助金と大きな関係がある、ということ。

 

現在、Drozda氏を頂点にミュー部門はシュトルペック氏(「貴婦人の訪問」の脚本家でもありますね)、オペラ部門はG氏が総監督です。文化予算再編で、この三人のポストが2018年頃統合されて1つか2つになる可能性が。しかし、そんな人事は人材的に無理なのでは?という懸念もあります。(ミュージカルとオペラ両方に精通した監督をこなせる人材は超レア)

 

また、この三人のポストが統合されれば、ミュー部門とオペラ部門の垣根が亡くなり、アンデアウィーン劇場のミュージカル劇場復活も夢ではない!ということになりますね。

 

(次はウィーンの劇場の補助金のお話です)

 

(関連記事)

2015/01/11 モーツァルト!ウィーン再演決定!!

2015/01/23 2015-16年ウィーンミュージカル公演情報①ミュージカル作品

2015/01/25 2015-16年ウィーンミュージカル公演情報②コンサート

 

アンデアウィーン劇場の再演エリザベートと言えばこちら↓

エリザベート ウィーン2005年版 コレクターズエディションDVD <3枚組DVD>
 

モーツァルト!再演したら、新バージョンのCDも楽しみです。

 

モーツァルト!ウィーン版キャストアルバムCD

 

モーツァルト! 楽譜(ソングブック)

 

モーツァルト!ウィーン公演 チケット代行

 

 

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