舞台はウィーン!
待望のウィーン新作「メアリー・ポピンズ」のプレビューを見に、9月18日に劇場に駆けつけました。
初日自体は10月1日だったんですが、その前に5回ほどプレビュー公演があり、今回見たのはその中でも一番最初の日。名実共に、ウィーン版メアリー・ポピンズを最初に見る観客になってきました♪
それでは、観劇直後のつぶやきまとめ行きますー。
===開演前===
久々にRonacher劇場に来てます。メアリーポピンズのプレビュー!それも、複数あるプレビューの初日なので、ドイツ語圏初演のこの作品を見る初めての観客ってことになる。キャストはもちろん全員ファースト。今回見たら当分観劇は無理なので、しっかり目に焼き付けておこう。
Ronacher劇場はこんな感じに模様替え。
劇場前の看板もかわいい。
===プレビュー初日ならではのイベント、ハプニング===
今日はプレビューのそれも初日で、初めての一般観客だったから、開演前にStruppeck氏と演出家(イギリス人)がご挨拶。演出家はウィーンと劇場べた褒めで悪い気はしないね。
あと、カメラマンが入り、プログラムやプレス用の舞台写真も撮影してた。普通プレビュー前に撮影ゲネプロがあるのに、その分も売り出したのかな。
あと、挨拶でStruppeck氏が、まだ初日まで二週間あり、今日はタイミングがずれたり舞台を止めることがあるかもしれませんが、って前もって言ってた。
実際はバートが歌の入りを一箇所間違えた、料理人の歌がオケとズレた、セットの後ろでガタン!、MPフライングで少し動きが不自然なだけでどれも気にならない程度。
開演前の様子。今回は1階席左後方でした。
===終演後===
メアリーポピンズ見てきた!映画と随分違ったので最初混乱したけど、見終わってみたら、すごくいいもの見た!って大満足な気分。内容盛り沢山だったのでちょっとまだ消化しきれてない所もあるけど、絶対リピートしたい!
ストーリーの映画的要素が30%くらい?とにかく歌の順番や場面だけでなく、人物の設定まで相当違うので、映画での予習は逆効果かも(昔見た記憶程度で十分)。多分原作の要素がかなり入ってるのかと。原作手元にあるのにまだ読んでなかったのが悔やまれる(大昔読んだけど忘れた)。
とにかく、終わってみたら大満足でした。見てる間は、映画と違うーってちょっと混乱してましたが(笑)。主要四人が最高だったのと、派手なダンスシーンが嬉しかったです。
===キャストの感想===
心配したキャストが超ステキだった!!バートが魅力的で目が離せない!記者会見の第一印象でチャラいと決めつけててごめんよー!めっっっっっちゃ素敵だったよ!!!歌も上手いし声もいい!ダンサーだけあってダンスシーンの身のこなしも見事!おまけに表現がクルクル変わって、オペラグラス離せない!
ほんっっっと、バートの表情がどのシーンもすごく魅力的で、個人的には一番の見所だった。パパとの重要なシーンも、心配してた演技がバッチリで、泣いたよ!バーーーート!!なんていうか、一言で言うと、カッコイイっていうか魅力的なんだよー!惚れるっていうより、目が離せない感じ。ステキだ。。
次に予想外にめちゃくちゃ良かったのが子供達。大人顔負けというより、大人(両親)食ってた!芸達者すぎる!二人とも歌も完璧で、大人に混じって普通に歌って踊るし、生意気な受け答えがイヤミじゃなくてかわいい!特に弟が上手い上手い。最初の求人の歌は客席から拍手が!
MPのアンネミーケも文句なし!やっとシシィ以外の役で見たけど、超ハマリ役!シシィの時より声の良さが際立ってて、お!ここうまい!さすが!って思ったことも何度も。キャラも合ってて、人間的な優しさをクールさで隠してもしみ出てくる感じがピッタリ。見た目も完璧!
それに、MPとバートの相性がめっちゃいい!アンネミーケは背もピンと伸びてて、その背の高さが人間離れした感じを演出してるんだけど、そこにバートの見た目がしっくりくる。硬い姿勢のMPに対してバートは柔らかい身のこなしが対照的。あと、映画と違ってバートはMPに軽い片思いがかわいいw
あとよかったキャストは、2幕最初だけ登場する恐怖ナニーMrs Andrew。登場シーン少ないのにものすごいインパクトと歌声ww舞台から飛び出して襲われるんじゃないかと思ったw苦い薬を飲んだ弟の表情がまた最高!
そして鳥おばさんのサンドラ・ピレスがさすがの存在感。これは大御所起用大正解。鳥おばさんは1幕と2幕に一回ずつ登場するんだけど、映画よりストーリー中の重要度が下がるのが勿体ない。歌声も素晴らしいけど、存在感っていうか、いるだけで「この人ボロいけど重要人物!」ってピンとくるすごさ。
しかし、存在感ありまくりの乞食老婆と言えば、スウィーニートッドと重なるなー、あれもロンドンだし、とか思い出してしまった。鳥おばさんはそこまで関わらないけどね。しかし歌では2ペンスなのに、なぜ6ペンス払うのかが謎。
パパとママが映画と違いすぎてものすごい混乱した。パパは設定は同じで行動が違うだけだから見てりゃわかるけど、ママがもう別人。女性解放運動とか関係なく、元女優の現専業主婦で、何となくうまく夫を支え切れてない自覚があるというだけの薄い設定。性格も比較的いいし、悪いところないんだよね。
ママ役のミリツァがすごい歌もうまいし笑顔も素敵だし、夫とうまくやって行こうとしてるし、子供たちのことも考えてるママに見えるから、逆に「このママで何が問題なの?」って思ってしまう。ラストも結局ナニーを雇うのを辞めて、自分で子供たちと時間を過ごすという「専業主婦万歳!」な結論で、微妙。。
ホント、このラストの「専業主婦万歳宣言」はかなり違和感。この時代にその結論ですか?それも子供たちもうあまり手がかからない年頃だよ?それに前から暇だったのでは?子供小学校に入れて、自分が働く時期では?(爆)まだ女性解放運動で家を空けていた→家庭に戻る、のほうが説得力ある気が。
いや、これは役者の問題ではなく、ママの設定が微妙なだけなんだけど、円満解決のラストで、この「専業主婦万歳」だけがちょっと納得行かなかった。ミリツァはBeing Mrs Banksのソロが勿体ないくらい素晴らしかった!(夫を支える良き妻万歳!な内容はさておき)
パパは銀行の融資課で働いてて、融資する事業を選ぶ仕事と具体的。羽振りのいい金鉱事業とフツーな工場事業の二つで、「いいアイデアよりいい人物を」と娘にアドバイスされ、工場事業に融資。金鉱事業がその後大当たりし落ち込むが、工場事業も当たり、ラストは給料4倍昇格。半沢直樹みたいw
ただ、昇格が決まって「それでも優先順位は家庭が一番」と言い切るパパ。今出世した人が言うことか?(笑)全体的にパパもママも、家庭回帰で円満解決という結論。子供向け作品だからそれでもいいんだろうけどさ。。思わず子供を夫に預けて観劇してる自分に罪悪感を感じてしまうではないか。。
パパ役Reinwald Kranner氏は、帽子をかぶったら見た目は映画のパパにそっくりでびっくりしたけど、帽子を取ったら印象変わったw。パパママは、MP,バート、子供たちに比べて印象が多少薄め。歌はうまいけど、家庭内の会話のシーンがね。これからよくなるかな?
後の名前のあるキャラは、料理人のおばさんと雑用係のバカ若者。この二人はもうちょっと笑える役のはずだから、これからもっと面白くなると期待してる。スーパーカリ~のシーンで出て来る「言葉売り」のコリーおばさんがKudra Owens。もっと歌聞きたかった。
キャストの感想はこんなもんかなー。あ、映画で異様に存在感のある船長と頭取は一人二役だけど、どっちも薄ーい役になってました。船長は大砲なしだし、頭取もあそこまでよぼよぼじゃないし、頭取の投資しろ!の歌もないしね(あの歌すごいインパクトなのに。。)笑って浮くおじさんはカット。
出演者:
Mary Poppins Annemieke Van Dam
Bert David Boyd
George Banks Reinwald Kranner
Winifred Banks Milica Jovanovic
Miss Andrew Maaike Schuurmans
Admiral Boom / Chairman Dirk Lohr
Robertson Ay Niklas Abel
Vogelfrau Sandra Pires
Mrs. Brill Tania Golden
Jane Banks Fiona Bella Imnitzer
Michael Banks David Paul Mannhart
(次回は、構成と映画との比較ですー)
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