2014-06-21 00:43 | カテゴリ:貴婦人の訪問 The Visit

とってもお待たせしました。2月16日に観劇した、「老貴婦人の訪問」Der Besuch der alten Dameのプレビューレポです。

 

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観劇した当日のつぶやきをまとめたものです。実はもっと早く記事にしようとは思っていたんですが、あまりに毒舌(爆)なのでちょっと間を置いた方がいいかな、と思っている間につわりが始まり、既に楽日まであと半月となってしまいました。。

 

まあ、お勧め作品ならもっと早く皆さんにお知らせしたかったんですが、あんまりお勧めでもないので、いいかな、と。。

 

舞台作品としては私の好みではありませんでしたが、CDは舞台の出来と関係なく結構すごいので(なにせUwe&Piaですから!)、こちらはお勧めです♪

 

ちなみに、作品タイトルの日本語訳で迷ってたんですが、「老貴婦人」で行くことに決めました(女大富豪ってことなので、「老婦人」ってただのばあちゃんって感じで。。)ただ、下のつぶやきまとめでは「老婦人」で書いています。
(2014/12/15追記:日本語タイトルが「貴婦人の訪問 The Visit」になりましたので、関連記事タイトルを合わせて変更しました。本文は「老貴婦人」「老婦人」など入り混じったままです)

 

それではどうぞー!

 

===開演前===

 

VBW新作「老婦人の訪問」プレビューで、Ronacherです。朝はウィーンフィル、夜は新作ミューと贅沢なマチソワ。何となくしか話を知らないし、ラストはわざと調べずに来たので、新作ならではのドキドキがあるかな?

 

グッズは金色の瞳の黒豹モチーフで、ロゴや商品も黒と金でまとめてあるのがかっこいい。この黒豹、パッと見怖いけど、良く見たら黒いラブラドールみたいで、なんか愛嬌があってかわいく感じてしまう。

 

どん帳には黒豹の絵の下にY€$?Y€$?の文字、Liebe(愛)と€が書いてある。あ、よく見たら、どん帳の文字は¥€$(YES)だった!円とユーロとドルね。こんなところで¥を見るとは(笑)

 

===あらすじ(ネタバレなし)===

 

「老婦人の訪問」あらすじ。みすぼらしい田舎町Guellen(ギュレン)に突如現れる金持ちの老貴婦人クレア(Pia)。彼女はこの村の出身で現在は億万長者。村には彼女の昔の恋人アルフレート・イル(Uwe)が住んでいる。唐突に村人に、この「イルが死ねば、村に20億寄付する」と宣言する。

 

イルは妻と二人の子と共に雑貨店を営む村の人気者で、村長、神父、警察官、先生などの有力者も親友。みんなに心配するなと言われる裏で、村人たちはその金を見越して、借金して高価な買い物を始める。それを見たイルは追い詰められていく。

 

(この辺りからネタバレ含みますが、ラストはバラしません)

 

実はイルは昔クレアと関係を持ち、クレアは堕胎し、片足に障害が残った。その時の裁判で警察官などもイルに加担して嘘をついた。クレアはイルだけでなく村全てに復讐するつもりなのか?

 

クレアは昔イルのことを「黒豹」と呼んでいた。億万長者になり、実際黒豹を買って村に連れて来ていたが、それが逃げ出し、村中で黒豹狩りが行われる。更に追い詰められるイル。村から電車で逃げ出そうとするが、なぜか乗らない(←逃げない理由がわからん!!アホなの?(爆))

 

村人が前借りして買い物することによって、全ての友人や子供たちにも裏切られるイル。クレアは村の工場を買い取り利益が出ないようにして、村を苦しめていた。最終的に、村で裁判し、村人の挙手でイルの罪が裁かれることに(このシーン、挙手した人は、彼の過去の罪を有罪とし、死に賛成する者、という意味です)。結末は?!

 

一応ネタバレしなかったのは、イルとクレアは今でも愛し合っているのか、最終的に誰が死ぬのか死なないのか、という部分です。まあ、大した結末でもないので(爆)、隠すほどのことでもないんですが。。

 

===ラストネタバレあり===

 

ラストのネタバレ交えての2幕後半のあらすじです。

 

二幕後半の流れは、ヘベレケ教師(イーサン)がモラルの崩壊を嘆く→イルの歌「恐怖に打ち勝った」→親友の警察官が自殺するように銃を渡す→イル妻に「実は金をもらってお前と結婚した、愛してなかった」と伝え、指輪を返す→→残された妻「ずっと愛している」→イルとクレア(Pia)森で「愛は終わらない♪」

 

イルは妻は愛していない、ずっとクレアを愛していたと言い、クレアもイルへの愛を実感して自ら両手を繋ぐ。歌が終わるとイルはひょいと退場→村人裁判。イルの有罪判決に警察官が最初に、妻が最後に挙手し有罪決定→→村人が両手の拳を振り上げイルに迫る。若いイル、クレア、生まれなかった娘の幻影が仲良さげに登場→イルが死んでいる→クレア登場。冷酷に小切手を村長に渡し、村人全員に「人殺し!」と叫んで幕。見た感じ銃声はなかったので、村人に殺されたようには見えたけど、自殺なのかも。

 

個人的には、このあらすじを知って、「二人は結婚して億万長者カップル?」とか「二人は愛を確認して心中?」とか、ハッピーエンドを期待したのは、この作品のジャンルが「喜悲劇」だから。オーストリア人文学インテリ曰く、「この作品は悲劇で、喜悲劇の要素はないと思う」とのこと。だよねー。

 

===幕間===

 

老婦人幕間。んーーー。どうだろうねー。個人的にも大興奮というわけではなく、部分的にはいいところもあるんだけど、構成かなぁ。後ろの席の二人が詳しそうで色々話してるけど、やっぱり微妙つまぽい。歌詞が聞き取りにくい、音が大き過ぎるって言ってて、リピートやめようかなって言ってる。。

 

後ろの人の感想続き。Uweがかっこいいわけではない役だが、なかなかよく合っている。警官役(ウィーン版バルジャンのNobert Lamla)がとてもいい、など。趣味も知識レベルも私と似てるから、こっそり聞いてるだけだけど肯ける。

 

幕間だからまだ言いきれないけど、せっかくUwePiaEthanいるのに、ソロでじっくり聴かせる曲が今のところないので、物足りない。それぞれの長いソロとデュエットがないと、画竜点睛だなぁ。アンサンブルの賑やかなシーンは多いけど、暗い場面なので盛り上がり切れず、長すぎる気も。

 

せっかくのUwePiaラブソングも、若い頃の二人も舞台上にいて四人で歌うので、二人だけの声を堪能できない(それも二回とも同じパターン)。おじさん四人のうち、イーサンと元バルジャンのLamlaさんがうまい。ほとんど出てこないUwe妻のソロ要らないから、この二人にソロを!

 

アンサンブルの衣装、振り付けが素晴らしい!オケも音に工夫があって、音響を聞いてるとなかなか盛り上がるが、メロディが耳に残らないのと、歌詞が微妙な上、どの曲も長すぎなので、結局曲が終わる頃には、拍手どうしようかなーって気になる。

 

私も歌詞が聞き取りにくいと思ってたけど、初見だし、予習してないし、と思って字幕チラチラ見てたけど、後ろの生粋オーストリア人二人も、字幕見ないと歌詞が聞き取れない箇所が多かったって。いいのか?

 

===観劇後===


老婦人終了!リピートしない決定!!なんて無駄な三時間だったんだ。あれだけ引っ張って、あれで終わりかい!全然サプライズもなくて、なんの変哲もない、後味悪すぎな終わり方。3時間見てて、伏線探したりしたのに、結局後味だけ悪い平凡な結末。あーつまらん!!

 

しかし観客は最後スタオベで盛り上がってたから、気に入った人もいたんでしょう。この私がスタオベ拒否して腕組んでたくらい、私的には受け付けなかった。一幕はまだいいところもあったけど、二幕とか、結構苦痛だった。楽しいシーンもあるけど、筋が暗いので楽しめない。うーむ。。

 

原作がある話とはいえ、レベッカはよく改変してて大成功だったから、原作のせいにはできないな。ひたすらテーマの選択と脚本構成が問題かと。音楽も耳に残らないけど、決定的ではない。構成は面白みに欠け脚本は薄っぺらい。考えさせるものが無さすぎる。

 

UwePiaの歌声は、二人とも人間離れしてすごい。なのに、ソロもデュエットも少なすぎで、歌の難易度も大したことなく、もったいなすぎる。もっと二人の歌声を、実力出し切れる歌で聞きたかった。二人は演技も大好き!なのに出番少ない。。もったいない。。

 

二人のラブソングは三回もあるのに、そのうち二回は若い二人役も一緒に歌う意味不明脚本。せっかく二人の声が溶け合うのを聞きたいのに、若手二人(うまいのはうまいけど)も混じって、無駄な四重唱に。UwePia主演でチケット売っといてこれはないでしょう!

 

最後の「愛は終わらない」のデュエットが、二人の声を堪能する唯一のチャンス。ここは流石に聞き惚れた。二人の演技(特にPiaの表現が!)も素晴らしい!けど、歌詞がベタ過ぎて自分がアホになったのかと。それに歌ったあとUweひょいと消えて、あの結末。。ラブソング意味なかったんじゃん!!

 

イーサンも重要なのかと思ったら、アンサンブルに毛が生えたような村の重役四人組おやじの一人(先生役)。ソロもあるけど酔っぱらいソングで、せっかくのイーサンソロなのに、酒飲んでグダグダな上、途中で無駄に派手な曲に邪魔される。ラストの伸ばしっぷりはさすがで鳥肌。

 

この四人組おやじは市長、神父、警察官、教師でUweの親友で街の重役という位置づけ。この四人のキャラや立場が違えば話が深くなったのに、みんなキャラ薄くて四人もいらない。警察官のラマラさんは、声、演技ともにダントツで、イーサンですら二番目のインパクト。ラマラさん素敵すぎる。。

 

===作品のテーマ===

 

群集心理を描いた作品とはいえ、それ以外に大したテーマもなく、話が単調。サスペンスモノなんだから、二幕で新事実とかあるかと思ったのに、サプライズもなし。レベッカも原作ありのサスペンスモノだけど、もっと工夫してたよ。老婦人は、最初から予定されてる結末に向けてダラダラ進むだけ。

 

それに、愛と金がテーマもかと思いきや、結局見終わっても、誰の心に愛があったのかサッパリ。老婦人はプッツンだし、イル(Uwe)もウソかほんとか分からないし、イル妻もあれだけ愛してるっていってながら最後アレだし。愛なんてないよ?金も群集心理の一部に過ぎないし。

 

あと「正義」Gerechtigkeitや「モラル」もキーワードだったけど、結局モラルは正義に負け、正義は金に負けたのね。。金は正義とモラルの低下を招いたというわけ。元々正義もモラルもない村だったのが明らかになっただけかもだけど。

 

結局愛もない、金もない、家族もない、友情もない、正義もない、モラルもない、救われた人もいない。アホはアホのまま、アホじゃなかった人までアホになり、後味の悪さ以外、なーんにも残らなかったお話でした。

 

 

(レポ途中ですが、上のパラグラフでうまくまとまったので(このつぶやきが一番リツイートが多かった(笑)、一旦切りますー。次回、よかったところ、イマイチだった所、構成へのツッコミなどに続きます。毒舌レポなので吐き出しきるまでが長い。。(爆))

 

 

老貴婦人の訪問 全曲ライブCD<2枚組み>

 

ウーヴェ・クレーガー Uwe! Das Beste aus 20 Jahren!

 

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