2014-02-10 20:04 | カテゴリ:エリザベート Elisabeth

ウィーン版エリザベート再々演千秋楽のレポ第4段です!今回はルキーニとルドルフに焦点を当ててみました。

 

●クロシュ@ルキーニ

 

今日ほど、クロシュがこのお話を引っ張ってるって感じたことがなかった!!いやあ、この人ほんとそういう存在感がすごいよ。

 

マークはマークで自分の好きなようにシシィで遊んでる感じがするし、シシィはシシィで好きなように激しくあっちやこっちや行ってる感じがして、この二人はお話を前に進める意思が全然ない!(笑)。ルキーニいなかったらもう、別次元でイチャイチャしてるだけなんじゃ、、って感じだよw

 

だからこそ、語り手で、もちろん裁判で自分の弁護をしないといけないルキーニが、一生懸命お話を引っ張らないといけないわけね。登場人物は呼び出されたらあとはやりたい放題だからさw

 

しかし、それぞれのシーンで盛り上がって(それも楽日だから場面ごとの気合がハンパない!)、ストーリー破綻しかねないこの濃いメンバーを、みんな自分勝手言うツアー客をまとめて、次の観光地に連れていくツアーガイド?みたいな感じで、ぐいぐい引っ張っていく、その「頼れる兄ちゃん」って感じがすごい!!

 

再演のSerkanは本人が一番破天荒でw、舞台狭しと暴れまわっては、ストーリーを自ら体現して引っ張っていくマヤさんシシィにツッコミ、野獣なトートに喧嘩売り、って感じで舞台上で一番アウトローだったけど、クロシュルキーニはほんと、舞台上で一番マトモww

 

そして、クロシュ本人も舞台を盛り上げることに関しても、なんだか義務感を感じてたのか、ヨーゼフシャウトは確実を期すためにFBで事前に煽るし、こまごまとアドリブで楽日らしさを演出してくれるし(シシィもトートも歌声以外いつもと大きな変化はなかったし)、キッチュのチョコもピュンピュン投げまくりだし、自分のできる範囲内で、この楽日のお祭りをできるだけ楽しくするサービス精神がめちゃくちゃ旺盛で、そりゃあもう、「頼れる兄ちゃん」!!!

 

やっぱり、なんだか責任感じる方なのか、義理堅いのか、そういう彼のいいところがそのまま舞台に出てて、いい意味でかわいいルキーニだったなー。

 

だからかもしれないけど、夜のボートの前のルキーニの超絶美しいソロで、サイリウムぺりぺりポキポキが聞こえて、本人が気になっちゃったのは、ちょっとかわいそうだったなー。本人もここが一番好きな個所って言ってただけに。。

 

けど、やっぱりクロシュルキーニはこの再々演ではほんとに大当たりだったよ!!!ありがとう、クロシュ!!!!

 

●ルカス@ルドルフ

 

いやあ。。。やっぱり、ルカスはすごいねえ。。。再演の時のあのヒョロヒョロやられっぱなしルドルフが、よくここまで成長したねえ。。

 

いつも、自殺直前のあの翻弄されっぷりから目が離せなくてすごく好きなんですが、今回は闇広からフルパワーでオペラグラスでガン見!

 

(そういえば、11列目中央の良席だったけど、オペラグラスはずっと持ってたんですが、1幕前半とか楽日の興奮で手が震えて、オペラグラス全く使い物にならなかった。。結局、オペラグラスで一曲丸々見たのは、ルカスの闇広と鏡の二曲だけ!)

 

しかし、この二人の闇広はちょっと凄過ぎるね。。今回の楽日の舞台で、どの場面が一番心に残ったか聞かれたら、ミルクと闇広だね。。。なんだか、濃厚でしっとりどっぷり二人の闇広ワールドに引きずり込まれて、その後の皇帝との対決とHassまでしばらく引きずってた。。。

 

マークも基本無表情なんですが、このシーンは顔は無表情なのに、仕草がものすごい支配的で、それにあの大声量で、もうルカスに容赦なさすぎる!!!

ルカスもルカスで、再演時のあの無抵抗ヒョロヒョロルドルフだったのが、悩んで、考えて、相手は強大過ぎるけど必死で抵抗しようとしてる感じがもう!!!ルカスのルックスに抵抗演技が加わったら無敵のルドルフだよ。。再演時に彼があれをやってくれていれば、またずいぶん違ったのにね。。

 

最初は、馬車の所に座って、背後にはトートはいるんだけど、独り言のような感じで語り始めるルドルフ。助けてほしいんじゃなくて、話を聞いてほしいって感じ。けど、トートはもっと俺に依存しろ!って感じで巻き込んでいく。

 

やっぱり、前回のOliとの絡みでも思ったけど、ルドルフが歌ってると思ったら、歌を伸ばしてるのはトートっていう切り替えが何度も。今回のマークはものすごい大声だったから、この演出がもう、トートに押し切られる、思い通りに歌まで乗っ取られる!って感じで、すごく良かった。

 

トートは最後のダンス♪や私が踊るとき♪にシシィにしたのとまったく同じ扱いで、力任せにどしん!どしん!とルドルフを振り回したりどついたりするのね。そういう意味では、シシィとルドルフは重なってる。シシィは対等に火花を散らしたりはねのけたりするけど、ルドルフはもうかなりもてあそばれてるのが違うところ。

 

もう、マークトートの弄びっぷりはすごい。本人もこれは楽しんでるのでは?力任せに弄ぶのがシュミなトートwww虎が獲物の鹿を遊びで小突いて好きなだけ弄んで、食べてやろうか?んー?いやか?それならもっと弄んでやるけどいいのか?やっぱり食べちゃうぞー。ほう、逃げるのか、別にいいけど、すぐまた捕まえるから、っていう、まさにそんな感じ。

 

キスも結局2回だったかな?ギリギリで顔をそらされるんだよね。もう、マークはキスっていうか、食らいつくように体を寄せて行って、ルカスはいやだけど、いやだけど、弄ばれるのもつらいし。。けど。。。Zeit!!!でぱっと我に返って振り払う感じ。けど、振り払ってもやっぱり背後から貼りつかれて、やっぱり抗いがたく弄ばれる。。の連続。もうめちゃめちゃ痛々しい。。

 

けど、再演のルカスと違うのは、あの時はマテに一方的にドシンドシン揺さぶられて、全く主体性がなくて、操り人形みたいだったのが、今のルカスは、弄ばれながら、他に方法がないか探ったり、迷ったり、抵抗したり、やっぱりまた引き戻されたり、っていう、歌詞によって見せる表情や動きが全然違うの!もう、ルカスから目が離せない!

 

そして、困って迷ってるルドルフを、オラオラ手を緩めず弄び続けるマークの体力!そりゃあ、もうちょっとで落ちそうだったら、あそこまで追い詰めるわ。。最後の最後逃げられても、「ふん、これはもう時間の問題さ。。」っていう余裕の表情。

 

対するルカスは、せっかくトートから逃れたのに、今度は皇帝と大ゲンカ。(逃れた時も、悪夢から覚めたような、現実だ!シャキッとしなきゃ!みたいな表情で着衣の乱れを直すのがいい!)前門の虎(トート)から逃れたら、後門の狼(皇帝)がいて、もう逃げ場がないって感じだよね。しかし、闇広が凄過ぎて、ケンカのシーンからHass前半まで、私がボーっとしちゃって、集中できなかったわ。。それくらいすごい闇広だった。。。

 

で「ママは僕の鏡だから♪」これもまた素晴らしいよ!!!シシィが左から、ルドルフが右からやってきて、一度舞台の真ん中で顔合わせるんだけど、その時の二人の距離や表情が絶妙!!!ルドルフは接近しようとするのに、シシィはいったん足を止めて、ルドルフが期待したらすっと横をすり抜けて額縁に入っちゃうのね。親子だったらそこでハグ&キスでしょう!かわいそうルドルフ。。

 

で、歌いだすルドルフ。前半は、嫌われないように、追い出されないように、言葉を選んで慎重に話してる様子なのが、シシィが「was soll die Stoerung?」って言ってから、急に堰を切ったように饒舌になる。

 

Mama, ich brauch dich...はもう、せき止めていた言葉の第一声だったわけで、ここからはもう、慎重さもなくなり、感情ぶつけてそのまま、どれだけ自分が困っているかを、ほとんど子供っぽいほどの饒舌さで語る語る。

 

もう、この時のルカスの表情が!初めて言いたいことを全部言ってる!言うこと自体がつらいけど、もう言わないと生きていけない、って感じ。もう、母親に嫌われるかどうかとか、どう思われるかとか、考える余裕もなくなってるんだよね。危険だ。。

 

で、シシィに断られた時のルカスのショック具合が史上最大だった。。いつもよりこの、断られてから服脱ぐまでの間が長かった?3倍くらいはあった気がしたぞ。完全に無表情で茫然として宙を漂う視線。自分がどこに向かってるかもわからず、ふらふらと舞台中央まで。also~Stichの云い方も、ぽつんと、囁くように。im Stich...って言って、まさにそのまま「杭が刺さったまま放置されて死ぬのを待つ」っていう表現を体現しているような自分を見てしまう、っていう感じ。

 

で、着ていた水色の軍服を脱ぐわけですが、脱いでからが!なんと、軍服をドロドロの汚れた服のように、ドイツ語で言う「ヤック!」の顔で、穢れたものであるかのように見るの!ああーーー!!!なんて絶妙なのーーー!!!

 

なんかこの辺までがあまりに衝撃で、いつもよく見ている「死のダンス」の辺りは茫然としてたんですが、死の瞬間は我を取り戻したぞ。ルドルフがトートにつかまってからも、マークはルカスをもう、ダンスしているかのようにぐるぐると振り回す振り回す。さっきの闇広の弄びの最終段階なのね。

 

で、銃を構えたルカスは、「目を開けて」トートを見て、すがるような、それでいて「やめてーー!」っていう目をするの!!!で、バン!!

もう、何もかもが濃すぎて茫然とするわ。。。

 

なんだか、色んな黄金パターンの闇広見てきたけど、これもそれに匹敵する凄さだったわ。。こんなに二人がノリノリの日に見られて、本当によかった!!

 

あともう一言だけ、やっぱり「悪夢」のシーンでは、ルカスはシシィのすぐ横でごろごろしてた。柔道の受け身みたいに、背中で転がるのを繰り返してたので、かなり大変そうな動きだったなー。

 

次回はアンサンブル編ですー。


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