2013-10-06 07:55 | カテゴリ:キューティー・ブロンド Natuelich Blond

ライムント劇場の劇場祭りの後、Ronacher劇場でバックステージツアーに行ってきました。

 

ライムント劇場とRonacher劇場は、週三回、木、土(それぞれ16:15から)と日(14:45)にバックステージツアーを行っています。

 

個人的にはVBWのバックステージツアーは三回目。再演時のエリザベート(アンデアウィーン劇場)、プロデューサーズ時代のRonacher劇場に行ったことがありますが、当時から私のドイツ語力がすごく上がったのか、今回は説明のほとんどが聞き取れました♪

 

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キューティー・ブロンド上演中のRonacher劇場

 

●準備や注意事項

 

所要時間は1時間とたっぷり時間を取ってくれるわりに、お値段は5ユーロ(会員は3ユーロ)と非常にお得。大好きな作品の舞台裏を覗いて、関係者専用通路を通り、好きなだけ質問までできちゃうんですから、ものすごく素敵なイベントなんです。

 

まずは、劇場チケットオフィスで入場券を買います(オンラインでの予約も可ですが、受け取りは劇場チケットオフィス。)そして、ツアー開始時刻に指定の場所で待ちます。ライムント劇場は劇場向かって右。Ronacher劇場は、劇場向かって右側のHimmelpfotegasseの25番の番号が出ているところ(劇場入り口の角と、楽屋口の角のちょうど間くらい)。

 

時間になると扉から担当者が出てきて、中に入れてくれます。今回は私を含めて15人ほどの参加者がいました。入ると、クロークがあるので、不要な荷物はそのへんに置いておきます(関係者しか出入りしないので安全と言われました)。

 

担当者から首からかける「バックステージツアー証」をもらい、準備をします。担当者も参加者の素性を知るために、既に作品を見たかどうか、バックステージツアー経験はあるか、など質問をしてきます。

 

今回は、その晩に見る予定の3人組(お父さんは舞台関係者?)ともう一組、未見のグループがありました。逆に3人組の女の子たちは、この作品のファンらしく、ピンクのものを身に着けていました。バックステージツアー経験者は私のみ。それもアンデアウィーン劇場のというと、年季が入っていてちょっとビックリされました。

 

この担当者のおじさんがとっても素敵な人で、もうファンになりそう。まず、とってもフレンドリーでフレキシブル。それに何より、この劇場が好きで、ミュージカルが好きで、VBWの内部事情や過去に上演された作品、この作品の詳細もとっても詳しいので、何を聞いても答えが返ってきて大満足。もっといろいろと語り合いたかったよ。。

 

ところで、このツアーは1時間丸々ドイツ語です。そのうち最初の2,30分は客席に座ってのレクチャーを聞くので、内容は非常に面白いですが、ドイツ語が分かったほうがずっと楽しめるかも。(このレポがやたら詳細なので、このレポ印刷していけば意味分かると思いますが。。(笑))

 

後半は実際に舞台上に上がったり、大道具や小道具を見たり、控室やメイク室を見たり、奈落の下を見れたりするので、言葉がわからなくても結構興奮します。

 

注意事項として、舞台上のものには触らないことと、写真撮影は可だが、ネット上に載せないこと、スタッフの写真は嫌がる人がいるので取らないよう、という点がありましたので、もし参加される方がいらっしゃいましたら気を付けてください。

 

(というわけで、個人用に沢山写真を撮ったんですが、ブログ記事は写真なしです。。実際見たい方はバックステージツアーでどうぞ!)

 

●ツアー内容

 

準備ができると、劇場の客席に入れてもらい、思い思いに着席します。ここで、担当者のおじさんが20分ほどレクチャーしてくれます。これがまた、知らないことも多くて、内容が濃くて面白かったー!

 

とりあえず、この客席のレクチャーで教えてもらったこと。

 

・Ronacher劇場の歴史。

 

この劇場は、1872年にStadttheaterとしてオープン。Stadttheaterとは、ブルク劇場に対して一般向けの劇場という意味で、今でいうVolkstheater的な位置づけ(国立オペラ座とフォルクスオーパーのストプレ版的対比)。

 

オープンの12年後1884年に火災が発生。折しもリンク劇場の大火で劇場法が改正された、この劇場は「劇場」としての条件に合致しなくなり(延焼を避けるため、劇場周りには他の建物との距離が規定以上なくてはならなく、これをクリアしていなかった)仕方なく「コンサートと舞踏会会場」というカテゴリEtablissenment Ronacherという名前でで1888年に開業する(1886年からRonacher氏がオーナーで、これが劇場の名前の由来)。

 

「コンサートと舞踏会会場」となったのは、火災の原因となる舞台セットを作れなくなったため。コンサートや舞踏会なら、大掛かりなセットを使うこともないので、劇場法もゆるくなるみたいです。

 

そして、セットを使う舞台は上演できなくなりましたが、ウィーンで言うキャバレースタイルの小劇場の規模の大きい会場として、世界的スターを招いてのコンサートやショー、キャバレー(コメディーショー)、サーカスなどが行われました。客席はテーブルとイスが並べられ、軽食を取りながら舞台が見られる形式になっていました。

 

また、ショーだけではなくカフェや舞踏会会場としても使われ、なかなか当時は人気のある会場だったようです。

 

第二次世界大戦がはじまると、ユダヤ人エンターテイナーの迫害などがあり、劇場は下火になります。ブルク劇場が爆撃され、劇場が使えなくなったため、ブルク劇場の役者がRonacherを使ったこともあったそうです(同様のことが国立オペラ座とアンデアウィーン劇場の間でも行われました)。

 

戦争が終わってもやっぱりこの劇場は、舞台を上演できません。1960年代はORF(オーストリア国営放送)のテレビ番組撮影用の舞台として使われ、一般公開は撮影時のみとなりました。有名な「ダリダリ」というコメディーもここでゲネプロが行われたそうです。

 

・ミュージカル劇場になる

 

1976年にORFがここを使わなくなってから、10年ほどここは空でしたが、1987年にウィーン劇場協会が後継者となり、当時アンデアウィーン劇場で上演されていたキャッツを1988年から1990年までここで上演しました。

 

http://www.youtube.com/watch?v=M5x6IU3y4sI

この劇場で1988年にジェリーロラムを演じたピア・ダウエス映像

 

その後1993年に一度改装が行われ、1997年までにいくつかの作品が上演されました。有名なものはシカゴ(これ見たかったーー!なんと、Reinhard Fendrichがビリー役!もう廃盤だけど、このCDほんと素敵なのー!)、F@lco Cybershow(マテも出演。ファルコファンとしては、これもみたかったなあ。。)など。あと、私の知ってる限りでは、イースターのJCSコンでRobがジーザスを演じたのもここのはず。

 

2005-2008年に大掛かりな改装工事があり、モーツァルトイヤーでオペラ座にされてしまった我らがアン・デア・ウィーン劇場の代わりに、この劇場がVBWミュージカルロングラン用第二の劇場となり、プロデューサーズがこけら落としとなりました。

 

・内装

 

この劇場は歴史的建物として保護されているため、内部の大きな改装はせず、内装はほぼ当時のままの姿をとどめています。

 

ガラス張りの屋根の下の階は、職員用の食堂となっています。また、最上階には総監督のシュトルッペック氏の執務室もあります(なんだかそれは。。w)また、ウィーン劇場協会に取って重要なことに、本物の舞台と同サイズの「稽古舞台」Probebueheが上階に設けられていることです。VBWとしては初めてのことで、とっても便利だそうですよ。

 

・客席の床の秘密

 

何よりこの劇場の構造で驚いたのは、客席の床が全部舞台と同じ高さまでせり上がり、1階部分は広い1枚の平土間になるということ!これは想像すると結構興奮します。

 

もともとこの劇場の客席は平らだったのですが、この工事で傾斜をつけ、後ろの席の人でも見やすくなりました。この工事に加えて、この客席の床がせりあがる装置が仕掛けてあるんです。

 

床を上げる前に、椅子をすべて取り外し(だからこの劇場の椅子ってちゃちいんですね。。)、最終的には舞台と同じ高さまで持っていきます。オケピ部分は別にせりあがるので、本当にまっ平らな床ができてしまうんですね!一度見てみたい!

 

「実際使われたことはあるんですか?」と質問すると、舞台上演ではないが、時々パーティーや舞踏会などの内輪や貸し切りのイベントで使うことがある、とのことでした。大掛かりな客席になってるんですね。。そして、いつかこの真っ平らな客席を舞台作品の演出として使ってほしいです!

 

(次は実際に舞台上に上がって、小道具やセットを間近でみれちゃいます!)

 

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