●キャスト編

 

この公演の一番の見どころは、いつもこの劇場で主役&悪役を演じる、DariusとChrisコンビ!!とりあえず、キャストを振り返ってみます。

 

・ジーザスDarius

 

Dariusはレミズのバルジャンとスカーレットピンパーネルのパーシーで見てる。丸顔を縁どるようなヒゲと薄めの黒髪。ちょっと小太りな感じもあり、いつもニコニコかわいいおじちゃんってイメージ。

 

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ジーザスっていうよりユダのほうが見た目合ってる?とも思ったけど、実際ユダ経験も豊富。(そして今回ユダのChrisもジーザス経験あり)。見た目はこの二人、ジーザスとユダ入れ替えてもいいくらい、見た目は逆だけど、この劇場ではDariusはいつも主人公のイイモノで、Chrisは悪役だから、今回もその伝統に則ったのね。

 

で、Dariusジーザスの印象。アツいくまさん(笑)!!!彼の高音が非常に繊細で、歌声が安定してるのでジーザスやらせても全く問題ないってわかってたけど、こんなにアツいとは。。そして劇場が暑かったせいもあり、ジーザス汗だくww丸っこいし、ほんとくまさんみたい。

 

役作りの性格もおちゃめで無邪気な一面がある。マリアにも甘えてるし、逮捕されてからも、結末は知ってたはずなのに、いちいち自分に起きている展開に反応して、困惑や嫌悪感を示したりしてる。

 

このジーザスの特徴としてOmnipresent(偏在型)っていうのが気になるところ。通常の演出ではジーザスが登場しないシーンでも、このジーザスは舞台上にいて状況を把握しているので、通常のジーザスより、他人の企みとか計画のことを知っていて、それでも十字架に向かって進まされているって感じがする。この演出すごく好き。

 

一番衝撃だったのは、ユダの裏切りの時に舞台上にいて、一部始終を聞いていたこと。(実際その場にいてこっそり聞いていたのかもしれないし、テレパシー的に象徴的に聞いていたのかも。)で、次の最後の晩餐のシーンで、ユダが何食わぬ顔して帰ってくる時に、二人は思いっきり顔合わせてるんだよね。。

 

あとは、ホサナのシーンでカパヤたちが逮捕の相談してる、そのすぐ横で信者たち集めて騒いでて、最後はカヤパたちに直接喧嘩売ってるしw。

 

こんな風に、いないはずのシーンに登場するジーザスは結構演出として面白かったなあ。

 

ユダに対する態度は、かわいがっているけど、ちょっと失望もしてる、って感じ。ユダの役作りが、ジーザスと対等というよりジーザスを尊敬して認めてもらいたがってるって感じなんだけど、ジーザスはそんなユダを見て、「君、よく頑張ってるのはわかるけど、方向性間違ってるよ。。けど、一生懸命で捨てておけないし、実は一番かわいがってる」って感じかな。

 

マリアに対する態度は。。マリアがあまりにセクシーのアピールが激しすぎて(←演出的に意味不明)、ジーザスはメロメロって感じwカテコでのマリアのナンパっぷりがすごかった。せっかくユダが横から仲良くしようとしてるのに、ジーザスマリアばっかりナンパして。。(爆)

 

神に対する態度は、とにかくアツい!このジーザスは、アツすぎて天国に行ってもうざがられるんじゃないかっていうくらい、人間臭くて感情豊か。神プランは最初っからなんだか胡散臭いと思ってるけど、自分の役割としてやり遂げないといけない。けど、自分の人間臭さが、ちょっと神プランに否定的、って感じ。人間臭いジーザスなので、神より人間寄りなのね。

 

Heal Yourself!のシーンで顕著だったけど、このジーザスは人間を一人一人救いたいのが本音だけど、救うべき人間の数が多すぎる上、救われる方の要求も多すぎて、結局自分ひとりじゃ救いきれないこともわかってる。だから、やっぱり神プランに乗るしかないんだけど、それはそれで、ユダという被害者が出るのもわかってるので、懐疑的。

 

うーむ。人間好きのジーザスは、悩みも多いねえ。。そういうところまで演技で魅せてくれたので、とても人間臭くてアツくて、かなり好みのジーザスでした。なにより、この作品を様々な役で長く演じてきているので、作品をじっくり研究してる感じがすごくよかった。


・ユダ@Chris

 

金髪カールに逆三角形のとんがり顎のこのユダは、ヒゲ生やしたらそのままジーザスって感じなんですが、今回は悪役当番w

 

今までレミズのジャベールとスカーレットピンパネルのショーヴランで見てきたけど、ユダが一番ソロも出番も多いのでは?

 

インタビューでは、「ユダは民衆の声を代表している」って言ってたけど、確かにそういう役作り。ジーザスが好きで、認めてもらいたいという子供っぽい願望を持っていて、それに突き動かされるように、無茶をしたり、喧嘩したりする。

 

発言も「どうしてこの香油売ってお金にしないの?」とかまさに一般人の私たちレベルで聞きそうなことだよね。それを、鬼の首取ったみたいに言うの。今でもそういう突っ込みする人多そうだよねー。(っていうか、聖書読んだときはユダがそう聞くのももっともだし、このユダのツッコミに納得できる答えを、自分では用意できなかったもんね)

 

子供っぽすぎてジーザスの隠された意図や、教えの深さまで理解できていないけど、意味が分からないことに対して喧嘩を挑んで、即決的な答えを聞きたがる。もっと時間をかけないと、愛とか許しとか、理解できないのにね。

 

だからこそ、自殺の時に、ジーザスを殺したのが自分ではなく、神プランだったってわかって、罪悪感が消えて、すっきりして死ねたのね(おかげでスーパースターが超明るく楽しかった!)

 

なんだか、子供っぽくて単純なユダだからこそ、ジーザスが神プランを遂行しないといけないこととか、ジーザスがユダの裏切りを知っていて止めないこととか、そういうオトナの事情(笑)まで考えが及んでないんだよね。

 

けど、そんなユダなりにジーザスの事が好きで、認められたくて、ものすごい苦しんでる。一般人のフツーの考え方を持ってたゆえに、超人的な思考回路のジーザスに振り回されて、つらい思いをしたのねー。

 

・マリア

 

うううむ。。。イマイチ。。誰この人?(爆)

 

インタビューでマリアの印象を聞かれて「セックスアピール!」って言ってたよこの人wwそういう役作りだったんかい!「甘く柔らかい声」って言ってたけど、この人ほんと、無理して柔らかい声を作って逆に一本調子だったよ。。

 

役作りというほどの役作りもなく、単にジーザスの周りをうろちょろしている、ちょっとジーザスに惚れてる一般人、って感じなので、印象が薄すぎる。

 

逮捕後はジーザスの裁判と、マリアと弟子たちの後悔が交互に現れるのに、マリアがこんなに見ごたえないと、バランスが悪くて。。

 

もっとしっかり芯が強くて、弟子たちの中では唯一「愛」を理解している(I don't know how to love himと言っているのに。それが逆説的)から、後半の裏のキーパーソンになるべきなのに、もう別に出てこなくていいよって感じだった。。

 

・ピラト

 

スキンヘッドのでかいおっちゃん!最初は印象薄かったけど、裁判はほんとアツくてよかった!!!

 

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カテコ写真(どこかからの転載です)。真ん中がジーザスのDariusで、左のスキンヘッドの怖そうなのがピラト。ジーザスの右の、見た目ジーザスだけど違う人(爆)がシモンで、シモンを押さえてるのがペテロ。

 

いやあ、ピラトって結構ジーザスから距離を取ってるっていう気がしてたけど(DVDとかそうだったよね)、このピラトは、自分の運命がジーザスに握られているかのごとく(まあ、ジーザスを死刑にしたから名前が残っちゃったから、その通りなんだけど。。)、ジーザスを気にしてる。

 

私利私欲もあるんだけど、なんだか、異常に興奮している民衆を見て、なんだかおかしいぞ、と思ってる。だからジーザスが一言無実っぽいことを言ったらさっさと釈放して、この変な民衆のアツさから解放されたいって感じ。けど結局周りがエキサイトしてきたら、自分もアツくなってきて、結局逆切れしてるのね。

 

むち打ちの時の数え方とか表情とかがすごいよかった!結局、この人は民衆に押し切られた形だったけど、最後はジーザスVSピラト的に一騎打ちができて嬉しかったんじゃないかしら。

 

・カヤパ

 

変な衣装なのに、最後カテコで見たら驚くべきイケメン(ムキムキ!)だった。カヤパなんてもったいない!

 

・シモン

 

キャスティングショーでなかなか歌がうまかったMarkus。しかし、シモンとしてはそれほどでも。。しかし見た目がどう見てもジーザスで、舞台上に最初普段着で集まってきてた時は、「え?この人ジーザスだろ?」って思ったw

 

・ペテロ

 

ペテロも実は長身イケメンで歌も上手い!もっとソロがあればいいのにー!

 

Besetzung:

Jesus - Darius Merstein-MacLeod

Judas - Chris Murray

Maria Magdalena - Karin Seyfried

Petrus - Stefan Bleiberschnig

Simon - Markus Neugebauer

Kaifas - Artur Ortens

Herodes - Thomas Markus

Annas - Beppo Binder

Pontius Pilatus - Erwin Windegger


Ensemble - Katharina Dorian, Kerstin Grotrian, Elisabeth Reichart, Nicolas Boris Christahl, Alexander Donesch, Michael Hartinger, David Alejandro Rodriguez, Horst Schirmbrand, David Schuler, Nikolaus Stich, Stephan Wapenhans, Rafael Albert Weissengruber

 

●気が付いたこと

 

・全編英語だったー!やっぱりオーストリアでは、JCSは英語なのねー!

・オケ早過ぎ。特にChrisの歌詞が聞き取りにくかった。まあ、覚えてるからいいけど。英語でここまで早口に歌われたら、オーストリア人理解できてないんじゃ。。

・オケアレンジが斬新。たぶんかなり編曲してた。特にジーザスが死ぬインストルメンタルの所。今まで聞いたことがないほどねじまがった弦楽器や管楽器のリズムと和音。コーラスもほんと奇妙な音にしてあって、このシーンの音響は忘れられないくらい強烈だった!!

 

(次回はストーリー編ですー)

 

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