やっとJCSアリーナツアーDVDをゆっくり見ました(とは言っても、このこの記事自体オフラインでもうかなり前に書いてた。。)

いやあ、やっぱりこの作品は最高だね!!!私の好きなミュージカルベスト3はエリザベートとレミゼラブルとJCS。やっぱり最高!!



ジーザス・クライスト・スーパースター UKアリーナツアーライブDVD


JCSの一番の魅力はやっぱり演出が自由なこと。どんなプロダクションでも色々考えてくるので、演出や役者の解釈を考えるだけでも楽しい!

えっと、私ジーザスは何種類くらい見たんだっけ。最初に見たのは、Drewユダ、Robピラト、Steven SealeジーザスのAmstetten版。これは、超田舎町の夏限定公演だったのに、世界のジーザスファンから伝説と言われるすごい舞台だった!演出はキムダディ!!!探せばネットで映像見つかるからぜひ見てみて下さい。

それから、VBWのイースターのJCSコンを4回くらい見てるのかな。Robジーザス3回、Drewジーザス1回。あれ?こんなに好きなのに、3種類だけ?それもオーストリアばっかり?まあ、イースターはウィーンにいないことが多いからね。

あ、そうそう、あと映画ね、映画。あれはミュージカル映画の最高峰。何度見たことか!!!

というわけで、私のJCS歴はこんな感じなんですが、なんか色々すごい解釈で長文を書いたこともあり、それも追々披露させてもらおうと思ってます。


●演出編

で、今回のアリーナツアー。解釈としては現代解釈で、こういうの大好き!!JCSは演出が自由だし、衣装やセットもそれほどお金かけなくてもできるし、その分想像力の使いどころが沢山あって、だからこの作品好きなんだよー!こういう現代版大歓迎。それも、映写、スマホ、SMS、Youtube、マスコミ、監視カメラwww。大好き大好き♪こういう現代演出が合わない作品もあるけど、JCSなんてこういうのやらしたらハマるよね!

(今ちょっと思ったけど、オペラは基本的にクラシック演出が好きな私。けど、オペラファンの方々は、現代演出にかなり好意的。もしかして、私がミュージカルの現代演出好きなのは、マニアの域に達してしまったからで、逆にクラシック演出の方が新規のお客さんには親切なのか?みんな、現代演出に戸惑ったり、意味不明で困ったりするんだろうか。。)


ジーザス組(造語w)の皆さんがヒッピーっぽいのは、Amstettenのヘアーを思い出す。っていうか、絶対この演出家、キムダディ演出のジーザスとヘアー見てると思う。。場所を限定せず、現代に舞台を移した設定と言い、今となっては多分あまりいないヒッピーが活動基盤といい、Amstettenのへアーと同じすぎる。。

そして、それに対するカヤパ組(笑)が官僚なのはなかなか斬新。実際はカヤパはユダヤ司祭(ジーザスの属する宗教のお偉いさん)、ピラトはイスラエルに総督として送られてきたローマ人(上司はジュリアスシーザーでイスラエルの政治的トップ)、ヘロデはジーザスの出身地ナザレの地域を治める王(王とは言っても、イスラエル全体がローマ帝国下にあるので、自治権はあってもピラトの方が上)なんだけど、この舞台ではカヤパは大臣っぽい官僚、ピラトは裁判官、ヘロデはテレビショーの人気司会者という役どころだったね。ここをずいぶん変えてたから、元々この作品や人物に詳しかったら、その改変っぷりが笑えるけど、背景がよく分かってないと、何であの人自分で裁かずにたらい回しにするの?みたいになっちゃうかも。

実際はジーザスを嫌ってたのはカヤパ。ユダヤ教の偉い司祭として、なんだか新教祖みたいに人気になってきたジーザスが疎ましかったから消えて欲しかった。なので、ジーザスのやってることを「イスラエルのローマからの独立運動」とか言いがかりを付けて逮捕させた(実際、ジーザスファンの中には、政治的に利用としてた人たちもいたかもだし)。ピラトは実際ジーザスがそこまでローマ支配に脅威だとは思ってなくて、正直どうでもいいから、ヘロデ王にたらい回しにして決めてもらおうとする。ヘロデは面白くないのでパスw。ピラトはムダに殺したくなかったのに、民衆がなぜか急に手の平を返して反ジーザスに熱狂してしまったために、自分の首が危うくなり、死刑判決を出す。

この辺が、カヤパ組の職業が変わっちゃったためにちょっと分かりにくかったかな。まあ、分からなくても面白いからいいんだけど。

個人的には、スマホやSMS、Youtubeなんかの演出はやりすぎず、頭使っててよかったと思う。ヘロデのFraudの投票とかwww

「紀元前4世紀にはマスコミはなかった」って言ってるけどねw。まあ、多分そのフレーズは有名だし、意識して逆手に取った皮肉な演出なのかも。もしマスコミやYoutubeがある今の時代にジーザスがいたら。ギリシャやスペインで失業率が上がって、国にお金がなくなってやっていけなくなって、若者が暴動を起こして、そんなときにジーザスみたいな人が現れたら、聖書時代みたいに原始的で局地的に、偉い人たちが集まってこっそり殺しちゃう、なってことにはなってなかったか、もしなってたともして世界的に大ブーイングになったのかもね。

TwitterやFacebookを使った若者の政治的動きや暴動の知らせが強力だったのは、チュニジアやエジプトの暴動でも記憶は新しいし、ジーザス組の皆さんのいわゆるソーシャルネットワークを使った政治活動(ジーザス的には宗教活動)は絶対最近の動きを意識してるんだと思う。

後もう一つ、「紀元前4世紀にはマスコミはなかった」って言っても、結局聖書で色々かかれちゃって、その聖書は2千年経ってもベストセラーで、「マスコミはなかった」って言っても結局マスコミ(聖書も含むw)を一番活用してるのはキリスト教なんだよねw

あー。なんか語ってしまった。絶対この作品絡むと語っちゃうわww

まあ、まとめると、ソーシャルネットワークを駆使したヒッピー VS 自分中心な官僚という構図が分かりやすくてよかったし、そのおかげで場所や時間に縛られない普遍性を出せたのは成功してたと思うよ。

●キャスト編

・ジーザス

この人、キャスティングショーで選ばれたって聞いたんですが、いかにもその辺にいそうな気の良い兄ちゃんで、馬面のジーザス顔じゃないのねー。それに、苦悩より笑顔が似合う、ほんと近所の子供好きな兄ちゃん!って感じが新鮮。私が見たジーザスは大部分が馬面で(笑)、真面目で、一人浮世離れして悩んでた。

このジーザスは、少なくとも前半はニコニコして、オープンで、みんなと入り混じってるように見える。けど、それでも、誰からも本当は理解されてなくて、なんだか孤独で、けど、スーパースターで人気者だから、その孤独やストレスを理解してくれる人はマリア以外にいなくて、なんだかみんなに囲まれてるけど、実は見えないところで疲れてる人。

まあ、その疲れの大部分は「神プラン」遂行に伴う不安(将来親友が裏切るとか、自分が痛い目に合うとか)と、思ったより民衆や使徒が自分の教えを理解してないっぽいどころか、なんだかムーブメントが思わぬところで政治色を帯びてきちゃって、なんだか自分のやりたかった「愛」とか「救い」の話からずれてきちゃってることなのかな。

で、後半(ゲッセマネ以後)は、もう腹くくってされるがまま。「神プラン」が思ったより残酷で、自分やユダが苦しみまくるのはやっぱりひどいと思って、神に抗議(ゲッセマネ)までしたのに聞き入れられず、もう開き直って「神プラン」の通りにやってやるよ!うまくやれば満足なんだろ!後は知らん!みたいな感じ。この辺、「神の子」じゃなくて人間だなあ。。「神の子」だからいろいろ仕事させられてるのに、結局「神プラン」の全貌なんて教えてもらえずに、自分だけじゃなくて親友ユダまで駒に過ぎなくて、すごい苦しんでるのに使い捨てにされたような感じ。

ゲッセマネがすばらしかった。今までいい兄ちゃんだっただけに、ここからが壮絶だった。色んなバージョンのゲッセマネを見てきたけど、今回は「話し合いで解決しようよ」な交渉型ゲッセマネだったよ。(Rob版は説得型ゲッセマネだったし、Drew版は神様に思いっきりケンカ売ってたw。)

I only want to say♪で始まるこのゲッセマネ。いい兄ちゃんのジーザスは、神に向かって「僕は今まで上手くやってきたでしょ。他の誰を選んでも僕ほどはできなかったと思うよ。すごいがんばったし、効果も上がってるしね」って自分の功績をまず売り込んでおいてから「あなたの計画が大事なのは知ってるけど、実は僕のこの役割、考え直してもらえませんか?ちょっと荷が勝ちすぎると思うんですよ。。」って自分の立場を説明。最初の頃は上手くいってたけど、計画も終盤に差し掛かり、自分が磔にされるだけではなく、親友ユダが自分を裏切らないといけなくて、ものすごい苦しんでるのも見ちゃったし、段々「神プラン」に疑問を持ち始めた。神に考え直して計画を変更してくれるように、交渉しようとしてる。

しかも、このジーザスのせりふ、すごい説得力があって、普通に聞いてたらどんな上司でも譲歩しようと思ったと思う。けど、神は無言。一言も返さない。こんな魂の叫びを、完全無視。

そんな冷たい態度の神を見たジーザスは、「わかったよ!あんたが無言なんだったら、こっちも開き直って最後までやってやるよ!それを見てあんたがどんなにひどいことをしたか、自分で苦しむがいい!」とヤケクソwになる。これ以降のジーザスは、神の冷たさに嫌気が差してむっつりしてるのと、それでも自分が上手く死ぬところを見せ付けてやろうと、最大限自分が処刑される方向に持っていこうとする無言の努力の人になるわけね。無言の神に対して、無言で対抗するって感じ。

で、こういうジーザスと神の関係を見てしまったら、最後!磔が!!!!!!!!泣けるよーーー!!!!

Where is my mother?って二回聞くの!!!母を求めるって!!!!父が「神プラン」優先の冷酷な上、大事なところで無言な神だから、やっぱり死ぬ前に求めるのは母だよ!作品に母マリアはでてきてないけど、ここ泣けるよ!!で、最後の最後は「父よ、あなたの手に。。」って。もうやることはやったからあとは好きにしてくれって感じ。

なんだか、人のいい兄ちゃんだっただけに、上司で父の神が冷たくて、そんな兄ちゃんのスマイルが消えてしまったのが残念。ジーザスがいい人なだけ、神の冷酷さが目立つ演出になってたなあ。

・ユダ

すばらしかったーーー!!!歌ももちろんすごいんだけど、演技が!演技が!!!

私は個人的に、ジーザスとユダの友情が目に見える演出が好きなんだけど、このバージョンではそこんとこが結構希薄。なんだかずっとお互いに疑惑を持ったり、キレたりしてて、私が今まで見た舞台のようにハグするとかそういうところはあまりないなあ。けど、ゲッセマネでユダがジーザスにキスした後、ジーザスが「キスで裏切らなければならないのか」って言うところ!急にすごい愛しくユダを抱きしめて、頭をくしゃくしゃってするの!!!うおおおおおお!!!これだけで泣く!!!

「神プラン」遂行のために親友にわざと冷たくして、反感を抱かれて、密告してもらわないといけなかったけど、やっぱりこれが今生の別れってことで、友情のハグだよ!!!泣く!泣く!

Jaded Mandarineの後半でユダが「自分が裏切るのは神プランの一部だから」って気がつくという演出をよく見るんだけど、このアリーナツアー版はどちらかというと、自殺直前まで気がついてない感じがする。

しかし、ユダがカヤパを襲うとか、斬新すぎるw。そして、カヤパの態度を見て、自分の裏切りは神に仕組まれたもので、神プランのせいで自分が罪をかぶって死ななければならないってことが分かるのね。で、ジーザスに怒ったり嫉妬したりしてたけど、実はジーザスを愛してたって血を吐くように歌うんだよね。。ここがものすごく泣ける。。この時点まで、ユダがジーザスを愛していたという明白な演技がなかったから(心配してたりおせっかいは焼いてたけど)、ここでどどっと愛情があふれ出て、泣ける泣ける。

神がユダを裏切り者に選ばなければ、彼はこんなに苦しまずにすんだし、親友ジーザスに反感を持ったり、裏切ったりしなくてもよかったんだよね。神が彼の人生をぶち壊した。ユダがジーザスの愛からやった善意の行動が、神のせいで全部裏目に出て、最悪の結果になった。それも、後世には神じゃなくて自分が悪者のレッテルが貼られる。だから、You murdered me!って言ってたのね。実際はmurderよりもっとひどいことになってるよね。。

今回見ながら思ったけど、聖書ではユダは救いなく自殺して悪者、ジーザスは殺されて復活って扱いだけど、JCSではユダは復活(死後にスーパースター歌うし)、ジーザスは復活なしなんだよね。この作品ではユダとジーザスが対比してるのは当然だけど、まさか復活するしないが逆になるとはね。。

・マグダラのマリア

スパイスガールズのスポーティースパイスだったMelCがこんなところに出ているとは!スパイスガールズはMelBもソロで活躍してるし、結構やめた後もみんながんばってるよね。

特にすごい演技が最高!とか言うわけじゃなかったけど、歌が上手くて、強くて姐御肌だけど、実は繊細、みたいな役に合ってたと思う。こういう、すれた感じのアネゴが実は心優しい、って言うギャップがいいね♪

・ピラト

ピラト大好き♪今回はカチカチ官僚の裁判官。斬新過ぎるwwwカヤパ組では一番驚いたわw(ヘロデは大体いつもあんな感じだしw)

官僚的でガチガチで、人を見下してて、実は小物で、保身が最重要。これは新鮮だわー。

私が一番好きなAmstettenのRobピラトは逆に結構アツくて親切で、悪夢も本気で怖がり、ジーザスを救うように最善を尽くして、すごい同情してる。鞭打ちもすごいつらそうに見てるし、結局自分が処刑の決定を下すことにものすごい罪悪感を持っている。なんだか、ジーザスのすごさを実感して、ジーザスに肩入れしてるけど、ジーザスのほうがその好意を受け入れないんだよね。

このピラトは、最初の二回(夢とヘロデ前)はほんと官僚的で嫌なやつなんだけど、最後の裁判のシーンはなんか違う!!!迫力!今までとは違うよ!この演技のギャップがなんだかよく分からなかったんだが。何で官僚的で嫌なやつの演技を引き継がず、最後だけはいいやつなんだ?急にすごい同情的でジーザスに共感している人に見えて、なんか一貫性が。。。

けど、よーく歌詞を見たら、やっぱり最後はこの人は官僚で小物なのね、いくら迫力あっても。まず前半、ピラトはジーザスを助けようとしてる。もしかしたらほんとにジーザスのすごさに触れて、救いたかったのかもしれないけど、この人はやっぱり小物なので、夢のこともあるし、無実のジーザスの処刑を決定して、罪悪感を持ちたくないって言うのもあって、保身のために鞭打ちで済ませようとした。

ところが、ジーザスがピラトに言った唯一の言葉は「あなたの力はあなたのものではなく、上から来るものだ」でしょ?「上」って言うのは、ジーザスは「神」という意味で言ったはずだけど、ピラトは「上司」と取ったのね。上司はローマ皇帝ジュリアス・シーザー。その直後に群集が「ジーザスを処刑しなかったら総督辞めさせられるぞ!」って脅してるせりふが繰り返される。

この二つをくっつけると、ジーザスは、ピラトが「上」を「上司」と解釈すると知ってて、このせりふを言った。それで、ピラトは、自分がほんとは歴史的に罪をかぶらないためにジーザスを殺したくないのに、殺さなかったら自分が罷免されることをジーザスと群衆に指摘されて、結局苦渋の決断で、処刑を選ばざるを得なかった。ジーザスのあの短い一言は、保身第一のこのピラトにはすごい効果的だったのね!

・ヘロデ

色んな楽しいヘロデ(女性も含むw)見てきたんですが、このヘロデも新鮮だけどその延長線上かな。テレビ的に面白くなかったからパスって、いかにもだわー。

(次は、リアルタイムつっこみレポです!)


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