2012-02-20 01:43 | カテゴリ:ミュージカルCD紹介
キャッツのドイツ語版のCDを2枚聞き比べてみました。

1枚目はウィーン版。ドイツ語初演版。翻訳はもちろんMichael Kunze氏。スタジオ収録で1枚。

2枚目はハンブルク版。こちらはライブで2枚組み。翻訳はウィーン版とは別の人です。

ウィーン版は1983年だから、なんと、ロンドン1981年、ブロードウェー1982年に次ぐ3都市目だったのね!なかなか流行に敏感じゃないですか。ちなみに日本は1985年、1986年がハンブルク。

●ウィーン版


キャッツウィーン版(ドイツ語初演版。Steve Bartonのマンカストラップが超美声♪)



キャッツウィーン版ニューバージョン


ウィーン版感想。1枚版なので、残念ながら抜けてる曲も多少あるんですが、それほど気になりません。「猫に名前をつけるのは」とか1幕の「メモリー」とか「バストファージョーンズ」とか「グロールタイガー」が抜けてたけど、グロールタイガー以外あまり気にならなかったわー。

聞いてみていきなり気になるのは、マンカストラップの超美声。。。美しすぎる。。これが噂のSteve Barton。。あと、タガーもなかなかセクシーでいい感じ。しかしこちらも、どうやら衣装を見たらニューバージョン(白いエルビス風じゃなくて、黒地に茶色の毛)だわー。

しかし、マンゴジェリーとランプルティーザがニューバージョンだった!(ロンドン版=四季版のじゃなくて、BW版に入ってる方)個人的には聞きなれた古い方が好きなんだが、ウィーン人的には新しい方がデフォルトらしい。。ううむ。。

しかし、歌詞カードにすら誰がどの猫か書いてない。Ute Lemperはボンバルリーナ、Angelika Milsterがグリザベラね。

●ハンブルク版


ハンブルク版キャッツ1986年


全曲収録だから、いつもと同じ感覚で聞ける。歌詞はほぼ同じ。

ただし、あのスーパーキャットの歌(犬VS猫の歌、ランパスキャットって言うんだっけ)が入ってる。

ただ、ライブ版なので拍手が入るんですが、拍手のポイントが違ってて違和感が。。ガスの最後、ほんとは「見せようかー見せようかー見せようかー」で拍手なのが、そのもう一個前の切れ目で拍手喝采!!!それ、曲の途中ですよーー(笑)。で、「見せようかー」で拍手ないまま、グロールタイガー始まってしまうwwいいのかww。

最後にカテコの曲が入ってる!!!これは嬉しいかも!昔からこの曲ずっと欲しかったんだよー!

●ウィーン版翻訳について

全体に秀逸な翻訳が目立ちます。さすがクンツェ氏。

タガーの翻訳が上手いーー。英語でアバーーーウワーーーーウワーーーウって言うところ、シャーーウワーーーーウワーーーーウって同じ音で歌ってるーー!日本語はごむーーーーごむーーーーごむーーーーだよね(笑)。

ジェリクルソングも上手いー。特に「ジェリクルの歌声は、空のかなたに響く♪」って所の翻訳が非常にうまくてうなってしまいます。

スキンブルもなかなかいい感じー。Skimble von der Eisenbahn, der Kater vom Nachtexpressとは上手い訳だねー。

あと、ラッセルホテルはラッセルホテルのままww。ハンガリー版ですらラッセルホテルそのままだったもんね(笑)。日本版はよくラッセルホテルなしにしてくれたよ。。(爆)

●ハンブルク版翻訳について

英語版以上にイギリスを意識していてちょっと笑ってしまった。英語版に入ってる以上に、イギリスの地名を連発(笑)。

意外だったのが、ハンブルク版に入ってるグロールタイガー。シャムネコが出てくるので、個人的にはお話の舞台はアジアのどこかだと思ってたんですが、なんと、このお話が展開されてるのはテムズ川なんだと!!!シャムネコはテムズ川まで出張してきて、グロールタイガーをやっつけたんだと!!!こりゃ、ハンブルク語版聞くまで知らなかったわ。。(笑)


●翻訳比べ

途中まで翻訳が違うと思わずに聞いてたので、もっと探せばあるかもだけど、とりあえず気がついたところ。

・ジェニエニドッツのFor she is a jolly good fellow(すばらしいおばさん万歳ー♪)はどちらもなぜか英語だけど、返事(ありがとみなさん!)がウィーン版ででAch, ihr seid nett、ハンブルク版はRecht schoenen Dank!

・Jellicle song for jellicle catsがウィーン版はJellicle art und jellicle still/Jellicle Katzen, Jelicle Cats。ハンブルク版はWeil es Jellicles tun und Jellicles sind/Jellicle Songs fuer Jellicle Katzとなってます。

・続いて、猫の性格を挙げるところ(「しぶといキャッツ」とか)も違うー。ハンブルク版はほぼ英語直訳なのが、ウィーン版は上手いこと順番を入れ替えて言葉遊びの要素が強くなってますDemagogische Cats, Paedagogische Catsとか、言葉遊びでくすっと笑ってしまうわ。

・タガー。ハンブルク版はund ich mach's, das koennt ihr mir ruhig Glau--uau---uau---uauben!なのが、ウィーン版はweil bei ihm alles, was er tut zur Schau--au----au---au--- zur Schau wird!これ聞いた時、このウィーン版の歌詞、ドイツでどうするんだ?と思ったけど、やっぱりドイツでは変えたのねー(笑)

・猫の名前は、ハンブルク版は英語とほとんど同じなのが、ウィーン版のほうが独自な名前が多い。

・オールド・デュットはウィーン版はアルト・ドイテロニムスAlt Deuteronimusなのに、ハンブルク版はオールド・デュトロノミー

・バストファージョーンズはハンブルク版でバストファーミュウルルwww。ウィーン版は曲なし(涙)

・ガスは、Gusと書いて英語風に「ガス」と読みます(ドイツ語風にグスじゃない)。

・ジェニエニドッツはウィーン版はJenny Fleckenreich(斑点が多いという意味なので、英語版のJenny any dotsと意味があってる)、ハンブルク版はJenny Fleckenfell(斑点の毛皮という意味なので、微妙に違う)


ちなみに、多言語版猫の名前リストはこちら


●まとめ

うわあ。これは、歌詞がずいぶん違うのう。もうちょっと聞き込まなきゃだなあ。
とりあえず、どちらもなかなかいいんですが、やっぱりクンツェ氏だからかな?歌詞を読んでいて、上手い!と思ったり、くすっと笑えたりするのは、ウィーン版のほうが多い気がする。ウィーン版が全曲版じゃないのが残念だが。。

とりあえず、「ウィーン初演と同じ」と銘打っている今回のドイツツアー版キャッツ。ほんとにウィーン版と同じ歌詞使ってるのか、要チェックだ!

(追記)

なんと!ウィーン版のグリザベラのAngelika Milsterと指揮者Andre Bauer(例のAndreとは別人。こっちはスイス人)は夫婦だった!Angelika Milsterはシュラーガー歌手として有名ですが、2002年ベルリンのMozart!でヴァルトシュテッテン男爵夫人もやってます。


キャッツウィーン版(ドイツ語初演版。Steve Bartonのマンカストラップが超美声♪)



キャッツウィーン版ニューバージョン


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