2017-08-03 16:00 | カテゴリ:交通

近頃、ドイツ、フランクフルトの空港で、ヨーロッパに中長期滞在目的で来た日本人が、入国拒否されるというケースが多発しています。

 

シェンゲン協定域内国への長期滞在における注意喚起 : 在デュッセルドルフ日本国総領事館

 

入国拒否ということは、ドイツの空港に到着したのに、そのまま次のフライトで日本にとんぼ返りということになります。

 

この「ヨーロッパ中長期滞在予定者がドイツで入国拒否され追い返される」件について、色々な側面から書いてみました。この記事は五回連載の5つ目です。他の記事も合わせてお読みください。


 


<もくじ>


オーストリアでの中長期滞在前に入国拒否されないために(交通カテゴリ)


①現状と用語解説
②入国審査の目的
③ケース別対応法
④不法滞在の危険性
⑤入国する立場、される立場

 

(この一連の記事は、私の個人的な知識と、公式に発表されている文書を元に推測した内容です。以下の方法を全て準備しても100%大丈夫と言うわけではありませんので、あくまで自分で公式サイトを熟読し、自己責任でお願いします)

 

●国籍と滞在許可

 

これで、「経由地で入国拒否されないために」として私が現時点で書きたいことは以上です。

 

何件か入国拒否に合いかけたケースを聞き、自分の経験なども交えて書いてみましたが、今回書いたことはもしかしたら氷山の一角かもしれません。また、もちろんこれは個人のブログの個人の意見ですので、実際に入国審査の時に、上記の対策を全て試してもダメなことあってあり得ます。

 

しかし、一つだけ忘れてはならないことがあります。それは、「日本人は、日本以外の全ての国ではお客さんである」と言う事実です。海外在住がカッコイイとか、のびのび生活しているように見えるかもしれませんが、それは全て、受け入れ国側の親切心の上に成り立っているのです。

 

「自分が国籍を持つ国で居住する」と言うことが、どんなに居心地がいい事で、国籍があるだけでどれだけのトラブルが回避できるかは、海外に住んで不便を感じて見ないとわからないことです。ウィーンに6か月語学留学することは、大阪の人が東京の大学に4年間行くことよりも、何倍も煩雑な役所仕事が絡みます。

 

今回の件で思い知らされるのは、「国籍がない国」での立場の弱さです。

 

そもそも合法的に外国に滞在するだけでも、これだけのトラブルの可能性があり、おまけに判断や末端の役人の胸三寸です。不安定なことこの上ありません。

 

学生ビザは卒業や退学、就労ビザは退職や解雇、配偶者ビザは離婚など、自分がその国に滞在する理由が突如として消えてしまったら、滞在許可自体も取り消しになり、速やかにその国を退出しなくてはなりません。

 

更に、自分がその国に合法的に滞在する拠り所となる法律が、予告なく変わってしまうことすらあります。その改変によって、自分が突然不法移民になることだってあるのです。

 

基本的にオーストリアを始め多くの欧州の国は、外国人が自国に永住するのを嫌がります。移民は現地人の職場を奪い、治安を悪化させ、社会のバランスを崩すものだという前提があります。

 

そんな逆風の中、外国人が長期居住するには、様々な障壁をクリアしなくてはいけません。観光客ウェルカム、学生ウェルカムな国であったとしても、それは一時的な滞在であるからOKなのであって、そのまま居残られるのは、国にとっては好ましくないことなんです。

 

特に、その国に税金を落とす可能性の少ない外国人労働者などは、なるべくシャットアウトしたいのが本音です。逆にその国の経済に貢献する可能性の高い高技能者や、現地人の職を奪わず、その人しかできない技術を持つ人(日本語教師やすし職人など)は、「別にこの国にいても構わない」と言うスタンスです。

 

昨今の移民難民流入を受けて、今までグレーだった手続きがどんどん厳しくなり、更に入国審査や滞在許可申請のプロセスは厳しくなっています。

 

そんな時代の中、自分が国籍を持たない国にいさせてもらえるだけでも、実は感謝すべきことで、滞在先の国が方針を変えたらそれに従う以外にない、弱い立場であることは、海外に長期滞在する人全てが持っておくべき視点だと思います。

 



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