2015-08-04 05:19 | カテゴリ:貴婦人の訪問 The Visit

せっかく日本で公演中ですので、ウィーン版「貴婦人の訪問」に関する記事の目次を作りました。

 

<ウィーン版公演前情報>

 

こちらは、ウィーン版上演前に、世界初演されたスイスのThunの野外劇場の映像や、ウィーン版のトレイラーやメイキング、主題歌のスタジオ録音映像などです。開幕前の事前予習に使用しました。

 

2014/02/14 「貴婦人の訪問」トレイラーと舞台裏映像

2014/02/16 「貴婦人の訪問」のUwe&Pia録音スタジオ映像&記者会見での歌唱披露

2014/02/18 「貴婦人の訪問」スイス版野外劇場舞台映像

 

<ウィーン版「貴婦人の訪問」プレビューレポ>

 

ウィーン版のプレビューを見た感想です。結構毒舌です。たぶん今まで書いたレポの中では一番毒舌かも。。

 

2014/06/21 「貴婦人の訪問」プレビューレポ①あらすじと作品のテーマ

 

 

上記のレポで、非リピートを決めたこの作品ですが、場面場面を切り取ってハイライトでもう一度聞いてみるのはいいかなーと思っていたので(役者があまりに素晴らしいので)、このオペラとのコラボ企画は願ったりかなったり。

 

オペラ歌手とミュージカル役者が同じ舞台に立ち、共通点のある歌を歌う年一度の企画Musical Meets Operaの「貴婦人の訪問」コラボのレポです。

 

このコンサートの舞台映像はネット上で公開されているので、ウィーン版の舞台映像を見てみたい方は「映像紹介」の「老貴婦人チーム」をご覧ください。ホンモノの舞台とは多少違いますが、ウィーン版のメンバーの歌いっぷりが楽しめます。

 

2014/08/04 Musical Meets Opera5(オペラ&老貴婦人コラボ)レポ①全体の構成、セクシーすぎるオペラ歌手

2014/08/06 Musical Meets Opera5(オペラ&老貴婦人コラボ)レポ②インタビュー内容、勝敗の行方は?

 

2014/08/08 Musical Meets Opera5(オペラ&老貴婦人コラボ)映像紹介①オペラチーム

2014/08/10 Musical Meets Opera5(オペラ&老貴婦人コラボ)映像紹介②「老貴婦人」チーム

 

日本版は多少変えてあるという話ですが、徐々にレポが上がってくるのを楽しみにしていますね。

 

 

老貴婦人の訪問 全曲ライブCD<2枚組み>

 

老貴婦人の訪問 ウィーン版プログラム

 

老貴婦人の訪問 特集号

2014-06-23 00:43 | カテゴリ:貴婦人の訪問 The Visit

前回から引き続いて、ウィーン版「老貴婦人の訪問」Der Besuch der alten Dameレポ行きますー。

 

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===良かったところ===

 

良かったところを書こうと思っても脱線してしまう(笑)。オケはよく頑張ってた。ナイフの音とか、お腹に響くドーンって音とか、変わった音を効果的に使ってた。舞台美術はレベッカの人で、一幕前半は圧倒された(駅とか線路とか電車とか!)。2幕は使い回しなので代わり映えなし。

 

アンサンブルの振り付けはとても良かったと思う。「イルが死ねば金をやる」の後の群衆の爆発するような踊りや、黒豹狩りの懐中電灯の使い方が秀逸。アンサンブルも歌が多くて良く頑張ってたと思う。アンドレやFernandもいた。

 

衣装は最初いいと思ったし、Piaのはどれもすごくセクシー。村人が白黒からカラーになるのが見所なんだけど(イルが死ねば大金が入るのを当てにして借金して服を買うから)、ここがやっつけで、ピンクか黄緑の変な帽子な靴だけ。みんな長靴なのも意味不明。長靴を履いたUwe www

 

===イマイチだったところ===

 

・音楽

 

さて、次はイマイチだった所。音楽は、耳に残らないけど、かなり経験の浅い若い人が作った模様なので、まあこんなもんか。演出は好きな人だったので期待したけど、脚本がダメすぎて演出の良し悪しが判断できないレベル。舞台美術と振り付けが良かったから、演出も良かったハズ。

 

・脚本、構成

 

そして、これからボロクソ書きます!(爆)脚本!最初に言うけど、この脚本書いたのは、VBW総監督Struppeck氏。浅利慶太レベルの位置の劇団の顔が、経験もないのに脚本書くようなものです。これからシカネーダーの脚本も書くとか言ってなかったっけ?やめさせてあげてーー!(泣)


VBW総監督としての彼は個人的に好きじゃないんですが、今回はそれと切り離して脚本家として評価しようと思ってた。良かったら素直に褒めようと思ってたし。しかし!このレベルじゃ、素人音楽と脚本を何とか売るために、無理やり豪華キャスト連れてきて、客寄せしてると言われても仕方ないのでは。。

 

歌詞はまた別の人だけど、この人もシュラーガーの歌詞を書いてた人で、ミュージカルはまだ駆け出しレベル。なんとまあ、ベタな歌詞で何の比喩や含みもない、面白味のない歌詞。「愛してる、岩のように忠実に。あなたが死ねば私も死ぬ」とか言ってたイル妻。伏線かと思いきや、ただの出まかせだったww

 

最後の「愛は終わらない」も出まかせの嵐。「愛は終わらない、愛は死なない」って、ラブネバーダイズと同じネタで、あっちは大上段に振りかぶったベタさで大感動だったけど、こっちは愛が終わらなくたって、どうでもいい結末。それともあれは愛が終わらなくてハッピーエンドとでも言うんですか?(爆)

 

で、脚本。正直、最初に出された簡単なクイズの答えを、3時間かけてみんなで大騒ぎして考えて、結局最初からわかってた答えでした、っていうだけなのね。それなら、大騒ぎの異常さとか閉鎖された社会の馬鹿げたところとかをもっと皮肉に描けば奥行きが出るのに、脚本家も一緒になって騒いでるだけ。

 

緊張感が保たれてるのは重要にしても、重すぎてしんどくなる。わざわざコミックリリーフ曲を入れたり、アンサンブルを派手に動かしてるのはわかるんだけど、あからさますぎる上に、リリーフになるほど楽しくも面白くもない上、話に何の関係もないので、逆にこの曲飛ばして早く終わって!って思うくらい

 

コミックリリーフ狙いでつまらなかったのは、2幕始めの3人のボディガードの歌。シスターアクトの3人のチンピラのほうが、芸も細かくて歌の質も高かった!笑わせたいのはわかるんだけど、ウィーン人のセンスと違いすぎるよ。。ウィーン人に媚びてるドイツのユーモアなので狙いすぎて笑えない。。

 

実は、こういう暗い、死の匂いの漂う、緊張感のあるお話って、ウィーン人はお得意。そんな中に、爆笑できるユーモアを加えるセンスもウィーンならでは。ちょっと気を利かせたセリフを混ぜたら、一曲入れるよりずっとリリーフになると思うのに!もったいないよ!

 

あとブーイングが出たのが、2幕半ばの報道陣へのお芝居ソング。意味不明に派手な衣装を村人が着て、正直な田舎者を装い、報道陣に真実を隠して伝えるシーンなんだが、無駄にケバケバしい上、やたらくどくて、楽しいシーンのはずが引いてしまった。派手な場面で客席からブーイングは初めてで驚いた。

 

個人的には、ミュージカルの曲っていうのは、歌の間も時間は流れていて話が進んでいるのが重要だと思う。歌いながら決心したり、説得したり、告白したりして、それによって話が前に進む。だから、歌の度に時間が止まるワイルドホーン作品は苦手なの。

 

それが今回も、歌が多い割に話が止まり過ぎて、1時間で済む話を歌って時間稼ぎしてる印象も。歌は多いだけじゃなくて、やたら長く、それも今時の作品にめずらしく唐突に始まるので、「え?もう次の歌?」って思う。個人的な好みもあるけど、なんか受け付けなかったなあ。

 

黒豹がいい感じのシンボルなのに、すぐに消されるのが勿体ない。クレア(Pia)はイルのことを昔「黒豹」と呼んでた。金持ちになっても黒豹を買って、村にも連れてきてたのが逃げ出し、黒豹狩りになる。追い詰められた錯覚に陥るイルがいい感じ。

 

クレアとイルや警察官が昔を思い出す時、若者の姿の彼らが舞台上に現れる。こういうのって想像力で感じさせる演出が好きなんだけど、ご丁寧にどの場面にも往年のスターと共に若手が二人登場する。んー。ベタ過ぎるしバランス悪い。4人で歌うより、UwePiaデュエットが沢山聞きたかった。

 

おまけに、ラスト!衝撃のラストかと思いきや、横からまた若者たち+アルファが。。もちろん幻想っていうか、あるはずだった未来の姿なんだけど、もうちょっと象徴的に表現してほしかったなあ。何に関してもベタすぎるんだよね。。

 

歌にうまく芝居を挟むことで、話に緊張感が生まれるよね。レベッカも重要なシーンはあえて芝居で見せて、場面の緊張感を盛り上げてたし、キャッチミーの芝居の緊張感も作品の重要な構成要素だった!Uweが演技が上手いし、Piaとの火花散る芝居も見たかったのに、なし崩しに全部歌だった。。

 

===行き当たりばったりで伏線完全無視な構成===

 

私が脚本や歌詞の不備を嘆いてるのは、台詞と行動がバラバラだから。イルの熱唱「恐怖に打ち勝った♪」直後に銃を渡され、恐怖に打ちのめされてヘロヘロに。妻が愛を誓った直後に有罪の挙手。「愛は終わらない♪」でクレアがイルへの愛を思い出した直後にイルは死を選び、クレアは絶望。

 

舌の値も乾かぬうちに、みんな行き当たりばったり過ぎだよw伏線どころか、話の向かう先が混乱しすぎwそんな一貫性のないストーリーだから、見てて馬鹿馬鹿しくなってくる。Uweが演技がうまいものだからセリフを信じてしまうけど、直後にひっくり返されて、今言ったことは何だったの?って思う。

 

しかし深読みすると、もしや、そういう観客の期待を裏切るのがこの作品の哲学なのか?「そう来ると思った?残念でしたーww」って。人物の発言と行動をわざと不整合にして、観客をムカつかせるのが、この作品の意図なのか?それなら特殊な観劇体験として、肯けなくもないけど、まさかねww

 

===翌日===

 

昨日の老婦人レポ、ズケズケ書きすぎたかと読み返したが、逆に納得したw。ただ、日本人ミューファンが見て同じ印象を持つかというと、感覚がかなり違うかも。私が気に入らないのは脚本構成歌詞だけど、これってドイツ語で聞き取ってないとピンと来ないかも。

 

普通にUwePiaイーサンがまとめて見れる!舞台美術すげー!アンサンブル迫力!オケ盛り上がる!ってだけで満足な人は、全然楽しめると思います。アンドレもアンサンブルでいい顔するしw。日本語の予習ネタが少ないし、話に置いていかれる可能性は高そうなので、一応あらすじ書いておこうかな。

 

しかし、私があんなに苦手だったのに、客席の拍手が結構あったのが謎。シスターアクトとかブロンドとか明るい作品が好みの時期なのかな、私、と思ったけど、スィーニートッドやラブネバーダイズみたいな救いのない話でも、大絶賛したしね。まあ、自分がリピートしないって決めただけでいいや(笑)

 

「老婦人」、あんなにボロクソ言ったのに、Piaの美しいしかめっ面横顔が頭から離れない。リピートしても楽しめないとは思うけど、部分部分、また見て確認したいところはあるかも。ラストで一度がっかりした今となっては、次はそこまで期待しないから、まだましかも(酷w)。

 

PiaもUweも想像以上に鳥肌モノで、他のキャストもオケも素晴らしかったし、振り付けと舞台美術も好みだったのに、脚本がダメすぎてリピート拒否するなんて、ルドルフと全く同じパターンだな。ルドルフもDrewもLisaも素晴らしかったのに、プレビューで見切りつけたんだった。

 

しかし、プレビュー会員価格で40%引きだったとはいえ、それでもこの作品に期待して42ユーロも払ってしまったことが悔やまれる。。5ユーロ立ち見で十分だった。。(売り出してなかったけどw)そしたらお尻痛くならなかったのに。。(爆)

 

昨日劇場のクロークでマフラーがない事に気がつき調べてもらうと、すぐ上司を呼び出してくれた。名前と連絡先を知らせ、見つかったらすぐ連絡します、と好対応。見つからなくても保険で対応するんだって。結局他の場所で見付かったのですぐ連絡したけど、この国にしては対応が素晴らしすぎて感動した!

 

===感想まとめ===

 

そろそろまとめに入ると、キャストはよく頑張ってたけど、脚本と構成が練られていなかった上、音楽もインパクトに欠けたので、個人的には非リピート作品。VBWではルドルフ以来の苦手作品。観劇しながらお尻が痛くなったところまで同じww。好きな作品だと前のめりで痛くならないみたいw。

 

老婦人をRonacherで半年上演するくらいなら、キャッチミーに差し換えて上演してください!!!って直訴したくなるくらい。半年もあの劇場に通わないとは勿体ない。。そして、既にメアリーポピンズに夢を馳せる。。

 

まあ、色々書きましたが、客席の反応は良かったし、好きな人は好きかもしれないので、これは完全に私の好みの問題かと。私の過去のレポを読んで好みが似てるなーと思った方は、これも合わないかも。私のレポ読んでもピンとこない人は、老婦人は逆に楽しめるかも。誰か楽しみ方を教えてください。。

 

プレビューだったこともあり、観劇後にアンケートを書かされたんですが、かなり正直にズバズバ書いてみた。まあ、今回のイマイチな点は、今から改善できるものは少ないんだけどね。。気に入った歌は?とか、イメージに合う単語を選んでくださいとかの質問もあったけど。

 

しかし、この作品気に入る人はどこが気に入るんだろう。ほんと、教えてほしいよ。関係者の親戚が先週ゲネプロを見たらしいので、感想聞いてみようかな。。レビューサイトとかどうレビューするんだろう。。受け付けなかったのは私だけなんだろうか。。ちょっと合わなさ過ぎて申し訳ないくらいだわ。

 

っていうか、今までフルタイトル書いてなかった!ウィーン劇場協会新作、Der Besuch der Alten Dame「老婦人の訪問」(初日2/19-6月ごろまで)のプレビューレポでした。



参考:舞台映像は以下の記事へどうぞ

Musical Meets Opera5(オペラ&老貴婦人コラボ)レポ①全体の構成、セクシーすぎるオペラ歌手

Musical Meets Opera5(オペラ&老貴婦人コラボ)レポ②インタビュー内容、勝敗の行方は?

Musical Meets Opera5(オペラ&老貴婦人コラボ)映像紹介①オペラチーム

Musical Meets Opera5(オペラ&老貴婦人コラボ)映像紹介①「老貴婦人」チーム

===キャスト===

 

Claire Zachanassian     Pia Douwes
Alfred Ill     Uwe Kröger
Klaus Brandstetter / alternierend Alfred Ill     Ethan Freeman
Mathilde Ill / Cover Claire Zachanassian     Masha Karell
Matthias Richter, Bürgermeister     Hans Neblung
Gerhard Lang, Polizist     Norbert Lamla
Johannes Reitenberger, Pfarrer     Gunter Sonneson
Toby, Bodyguard     Peter Kratochvil
Roby, Bodyguard     Jeroen Phaff
Loby, Bodyguard / Cover Johannes Reitenberg, Pfarrer / Cover Gerhard Lang, Polizist     Dean Welterlen
Julia Ill     Marianne Curn
Niklas Ill     Niklas Abel
Die Junge Claire     Lisa Habermann
Der Junger Alfred     Riccardo Greco
Lena     Ilia Hollweg

 

老貴婦人の訪問 全曲ライブCD<2枚組み>

 

ウーヴェ・クレーガー Uwe! Das Beste aus 20 Jahren!

 

ウーヴェ・クレーガー Absolut Uwe<DVD>

2014-06-21 00:43 | カテゴリ:貴婦人の訪問 The Visit

とってもお待たせしました。2月16日に観劇した、「老貴婦人の訪問」Der Besuch der alten Dameのプレビューレポです。

 

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観劇した当日のつぶやきをまとめたものです。実はもっと早く記事にしようとは思っていたんですが、あまりに毒舌(爆)なのでちょっと間を置いた方がいいかな、と思っている間につわりが始まり、既に楽日まであと半月となってしまいました。。

 

まあ、お勧め作品ならもっと早く皆さんにお知らせしたかったんですが、あんまりお勧めでもないので、いいかな、と。。

 

舞台作品としては私の好みではありませんでしたが、CDは舞台の出来と関係なく結構すごいので(なにせUwe&Piaですから!)、こちらはお勧めです♪

 

ちなみに、作品タイトルの日本語訳で迷ってたんですが、「老貴婦人」で行くことに決めました(女大富豪ってことなので、「老婦人」ってただのばあちゃんって感じで。。)ただ、下のつぶやきまとめでは「老婦人」で書いています。
(2014/12/15追記:日本語タイトルが「貴婦人の訪問 The Visit」になりましたので、関連記事タイトルを合わせて変更しました。本文は「老貴婦人」「老婦人」など入り混じったままです)

 

それではどうぞー!

 

===開演前===

 

VBW新作「老婦人の訪問」プレビューで、Ronacherです。朝はウィーンフィル、夜は新作ミューと贅沢なマチソワ。何となくしか話を知らないし、ラストはわざと調べずに来たので、新作ならではのドキドキがあるかな?

 

グッズは金色の瞳の黒豹モチーフで、ロゴや商品も黒と金でまとめてあるのがかっこいい。この黒豹、パッと見怖いけど、良く見たら黒いラブラドールみたいで、なんか愛嬌があってかわいく感じてしまう。

 

どん帳には黒豹の絵の下にY€$?Y€$?の文字、Liebe(愛)と€が書いてある。あ、よく見たら、どん帳の文字は¥€$(YES)だった!円とユーロとドルね。こんなところで¥を見るとは(笑)

 

===あらすじ(ネタバレなし)===

 

「老婦人の訪問」あらすじ。みすぼらしい田舎町Guellen(ギュレン)に突如現れる金持ちの老貴婦人クレア(Pia)。彼女はこの村の出身で現在は億万長者。村には彼女の昔の恋人アルフレート・イル(Uwe)が住んでいる。唐突に村人に、この「イルが死ねば、村に20億寄付する」と宣言する。

 

イルは妻と二人の子と共に雑貨店を営む村の人気者で、村長、神父、警察官、先生などの有力者も親友。みんなに心配するなと言われる裏で、村人たちはその金を見越して、借金して高価な買い物を始める。それを見たイルは追い詰められていく。

 

(この辺りからネタバレ含みますが、ラストはバラしません)

 

実はイルは昔クレアと関係を持ち、クレアは堕胎し、片足に障害が残った。その時の裁判で警察官などもイルに加担して嘘をついた。クレアはイルだけでなく村全てに復讐するつもりなのか?

 

クレアは昔イルのことを「黒豹」と呼んでいた。億万長者になり、実際黒豹を買って村に連れて来ていたが、それが逃げ出し、村中で黒豹狩りが行われる。更に追い詰められるイル。村から電車で逃げ出そうとするが、なぜか乗らない(←逃げない理由がわからん!!アホなの?(爆))

 

村人が前借りして買い物することによって、全ての友人や子供たちにも裏切られるイル。クレアは村の工場を買い取り利益が出ないようにして、村を苦しめていた。最終的に、村で裁判し、村人の挙手でイルの罪が裁かれることに(このシーン、挙手した人は、彼の過去の罪を有罪とし、死に賛成する者、という意味です)。結末は?!

 

一応ネタバレしなかったのは、イルとクレアは今でも愛し合っているのか、最終的に誰が死ぬのか死なないのか、という部分です。まあ、大した結末でもないので(爆)、隠すほどのことでもないんですが。。

 

===ラストネタバレあり===

 

ラストのネタバレ交えての2幕後半のあらすじです。

 

二幕後半の流れは、ヘベレケ教師(イーサン)がモラルの崩壊を嘆く→イルの歌「恐怖に打ち勝った」→親友の警察官が自殺するように銃を渡す→イル妻に「実は金をもらってお前と結婚した、愛してなかった」と伝え、指輪を返す→→残された妻「ずっと愛している」→イルとクレア(Pia)森で「愛は終わらない♪」

 

イルは妻は愛していない、ずっとクレアを愛していたと言い、クレアもイルへの愛を実感して自ら両手を繋ぐ。歌が終わるとイルはひょいと退場→村人裁判。イルの有罪判決に警察官が最初に、妻が最後に挙手し有罪決定→→村人が両手の拳を振り上げイルに迫る。若いイル、クレア、生まれなかった娘の幻影が仲良さげに登場→イルが死んでいる→クレア登場。冷酷に小切手を村長に渡し、村人全員に「人殺し!」と叫んで幕。見た感じ銃声はなかったので、村人に殺されたようには見えたけど、自殺なのかも。

 

個人的には、このあらすじを知って、「二人は結婚して億万長者カップル?」とか「二人は愛を確認して心中?」とか、ハッピーエンドを期待したのは、この作品のジャンルが「喜悲劇」だから。オーストリア人文学インテリ曰く、「この作品は悲劇で、喜悲劇の要素はないと思う」とのこと。だよねー。

 

===幕間===

 

老婦人幕間。んーーー。どうだろうねー。個人的にも大興奮というわけではなく、部分的にはいいところもあるんだけど、構成かなぁ。後ろの席の二人が詳しそうで色々話してるけど、やっぱり微妙つまぽい。歌詞が聞き取りにくい、音が大き過ぎるって言ってて、リピートやめようかなって言ってる。。

 

後ろの人の感想続き。Uweがかっこいいわけではない役だが、なかなかよく合っている。警官役(ウィーン版バルジャンのNobert Lamla)がとてもいい、など。趣味も知識レベルも私と似てるから、こっそり聞いてるだけだけど肯ける。

 

幕間だからまだ言いきれないけど、せっかくUwePiaEthanいるのに、ソロでじっくり聴かせる曲が今のところないので、物足りない。それぞれの長いソロとデュエットがないと、画竜点睛だなぁ。アンサンブルの賑やかなシーンは多いけど、暗い場面なので盛り上がり切れず、長すぎる気も。

 

せっかくのUwePiaラブソングも、若い頃の二人も舞台上にいて四人で歌うので、二人だけの声を堪能できない(それも二回とも同じパターン)。おじさん四人のうち、イーサンと元バルジャンのLamlaさんがうまい。ほとんど出てこないUwe妻のソロ要らないから、この二人にソロを!

 

アンサンブルの衣装、振り付けが素晴らしい!オケも音に工夫があって、音響を聞いてるとなかなか盛り上がるが、メロディが耳に残らないのと、歌詞が微妙な上、どの曲も長すぎなので、結局曲が終わる頃には、拍手どうしようかなーって気になる。

 

私も歌詞が聞き取りにくいと思ってたけど、初見だし、予習してないし、と思って字幕チラチラ見てたけど、後ろの生粋オーストリア人二人も、字幕見ないと歌詞が聞き取れない箇所が多かったって。いいのか?

 

===観劇後===


老婦人終了!リピートしない決定!!なんて無駄な三時間だったんだ。あれだけ引っ張って、あれで終わりかい!全然サプライズもなくて、なんの変哲もない、後味悪すぎな終わり方。3時間見てて、伏線探したりしたのに、結局後味だけ悪い平凡な結末。あーつまらん!!

 

しかし観客は最後スタオベで盛り上がってたから、気に入った人もいたんでしょう。この私がスタオベ拒否して腕組んでたくらい、私的には受け付けなかった。一幕はまだいいところもあったけど、二幕とか、結構苦痛だった。楽しいシーンもあるけど、筋が暗いので楽しめない。うーむ。。

 

原作がある話とはいえ、レベッカはよく改変してて大成功だったから、原作のせいにはできないな。ひたすらテーマの選択と脚本構成が問題かと。音楽も耳に残らないけど、決定的ではない。構成は面白みに欠け脚本は薄っぺらい。考えさせるものが無さすぎる。

 

UwePiaの歌声は、二人とも人間離れしてすごい。なのに、ソロもデュエットも少なすぎで、歌の難易度も大したことなく、もったいなすぎる。もっと二人の歌声を、実力出し切れる歌で聞きたかった。二人は演技も大好き!なのに出番少ない。。もったいない。。

 

二人のラブソングは三回もあるのに、そのうち二回は若い二人役も一緒に歌う意味不明脚本。せっかく二人の声が溶け合うのを聞きたいのに、若手二人(うまいのはうまいけど)も混じって、無駄な四重唱に。UwePia主演でチケット売っといてこれはないでしょう!

 

最後の「愛は終わらない」のデュエットが、二人の声を堪能する唯一のチャンス。ここは流石に聞き惚れた。二人の演技(特にPiaの表現が!)も素晴らしい!けど、歌詞がベタ過ぎて自分がアホになったのかと。それに歌ったあとUweひょいと消えて、あの結末。。ラブソング意味なかったんじゃん!!

 

イーサンも重要なのかと思ったら、アンサンブルに毛が生えたような村の重役四人組おやじの一人(先生役)。ソロもあるけど酔っぱらいソングで、せっかくのイーサンソロなのに、酒飲んでグダグダな上、途中で無駄に派手な曲に邪魔される。ラストの伸ばしっぷりはさすがで鳥肌。

 

この四人組おやじは市長、神父、警察官、教師でUweの親友で街の重役という位置づけ。この四人のキャラや立場が違えば話が深くなったのに、みんなキャラ薄くて四人もいらない。警察官のラマラさんは、声、演技ともにダントツで、イーサンですら二番目のインパクト。ラマラさん素敵すぎる。。

 

===作品のテーマ===

 

群集心理を描いた作品とはいえ、それ以外に大したテーマもなく、話が単調。サスペンスモノなんだから、二幕で新事実とかあるかと思ったのに、サプライズもなし。レベッカも原作ありのサスペンスモノだけど、もっと工夫してたよ。老婦人は、最初から予定されてる結末に向けてダラダラ進むだけ。

 

それに、愛と金がテーマもかと思いきや、結局見終わっても、誰の心に愛があったのかサッパリ。老婦人はプッツンだし、イル(Uwe)もウソかほんとか分からないし、イル妻もあれだけ愛してるっていってながら最後アレだし。愛なんてないよ?金も群集心理の一部に過ぎないし。

 

あと「正義」Gerechtigkeitや「モラル」もキーワードだったけど、結局モラルは正義に負け、正義は金に負けたのね。。金は正義とモラルの低下を招いたというわけ。元々正義もモラルもない村だったのが明らかになっただけかもだけど。

 

結局愛もない、金もない、家族もない、友情もない、正義もない、モラルもない、救われた人もいない。アホはアホのまま、アホじゃなかった人までアホになり、後味の悪さ以外、なーんにも残らなかったお話でした。

 

 

(レポ途中ですが、上のパラグラフでうまくまとまったので(このつぶやきが一番リツイートが多かった(笑)、一旦切りますー。次回、よかったところ、イマイチだった所、構成へのツッコミなどに続きます。毒舌レポなので吐き出しきるまでが長い。。(爆))

 

 

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2014-02-18 08:44 | カテゴリ:貴婦人の訪問 The Visit

さて、前二つの記事で、「老婦人の訪問」についてかなり予習ができたところで、去年の夏にスイスのThunnの野外劇場で上演された時の舞台映像が見つかりましたので、全体像を把握しておきたいと思います。

 

まずは、作品をニュースで紹介した映像。

 

 

作品と関係ないですが、信じられないスイスアクセントのアナウンサーで、どう聞いても何かのジョークとしか思えないんですが(爆)。。これってスイス人が聞いたら普通なんでしょうか。。(かくいう私もオーストリアドイツ語にどっぷり浸かり過ぎて、スイス人から「ありえない・・」って思われるのか。。しかし、アナウンサーがこのドイツ語って、暗号レベルなんですけど。。(笑))

 

さて、舞台映像のご紹介。

 

野外舞台での髪が風で乱れる様子がリアルですね。この日は雨が降っていたようで、客席はレインコート。遠くの席からだとかなり小さく見えるようですが、実際の劇場ではどんな感じだったんでしょうか。

 

演出の雰囲気がちょっとレベッカっぽい。しかし、これだけ開放感がある、湖を背にした野外劇場でのびのびと演じていたのを、コンパクトで濃密なRonacher劇場に持ってくるとなると、かなり雰囲気は違ったものになるかもですね。好きな劇場なので楽しみです。

 

映像では、Uweの演技もかなり良く見えます。やっぱりUweは演技上手いですねー。

 

Struppeck氏とPiaのインタビューもあります。Struppeck氏は、日焼けして無精ひげまで。。バケーション中はこんな感じで、ビジネスライクな感じからリラックスした感じになるんですね(笑)。しかし、オランダ人のPiaのドイツ語のほうがスイス人アナウンサーより100倍聞きやすいww

 

UweとPiaの美しいデュエットの場面がありますが。これはラスト?なんだか抱き合ってるけど、そういうラストなんだー。っていうか、これ思いっきりネタバレじゃないですか。。

 

「ほんとにキスしたんですか?」という質問に対して「それは内緒だよ、舞台上で起きることは全てね」ってUwe、キス魔な上、映像見たら貪り食ってるよwww

 

しかし、チケットの売れ行きはイマイチだったようで、「まだチケットはあります」ってアナウンサーが言ってます。(いや、一応聞き取れますよ、スイスジャーマンでも。けど、脳内で方言翻訳機がフル回転って感じなだけで。。(笑))

 

 

こちらもスイスの舞台映像です。やはり野外劇場の奇抜な形をドラマチックに利用していますね。

 

 

舞踏会のような派手なシーンもある模様。アンサンブルが多いのか、人海系なシーンも。

 

見れば見るほど、この二人が愛し合っているのか憎みあっているのかが分からないので、ラストが予想できないなあ。

 

なんか、痛そうにしてる人がいるんだが、これがイーサンの役なんでしょうか?やっぱり原作か映画で予習しておいた方がいいかなあ。。

 

ピア様のインタビューで、興味深いことを言っています。「老婦人クレアは復讐で内部から壊れてしまった。けれど彼女の復讐への意欲は彼女の体験から来ているので、どうやって彼女がこの心境に達したのかを歌を通して表現するのが私の役割」とのことです。

 

復讐なのか、許しなのか、憎しみなのか、愛なのか。作品が「悲劇」ではなく「喜悲劇」と定義されていることも含めて、ラストが予想できません。ちょっと一回目見るのが楽しみになってきました。

 


エリザベート ウィーン版2012年新キャストCD


エリザベートウィーン版2枚組CD


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2014-02-16 08:33 | カテゴリ:貴婦人の訪問 The Visit

スイスで初演されていたからか、普段よりも宣伝用の映像が早くから出ているこの作品。色々と映像を見ていると、結構期待が膨らんできました。

 

今日は、主演のウーヴェ・クレーガーとピア・ダウエスの歌声が聞ける映像を2つご紹介します。

ビデオのタイトルをここに入力します

 

こちらは、UweとPiaの録音スタジオ映像でPVっぽいのを作った感じの映像です。曲はLiebe endet nie(愛は終わらない)。歌はゆったりした感じで、微妙に不安になる曲調。

 

UweもPiaもとってもいい声で、スタジオ録音CDとして聞いている分には、とっても酔いしれる感じでとっても素敵。歌っている時の二人の表情がすごくいい感じなので、これはかなり貴重な映像かも。ただ、こんなにゆっくりした曲だと、劇場で聞いてて飽きないかしら。。とは思いますが。

 

最後、PiaからUweに焦点が移っていく映像がとってもきれい!Uweの呼吸をうかがってるPiaさんが素敵だわー!

 

最後一言、Servus Wien!(ウィーン弁で「やあ!ウィーン!」って感じ)って二人で言ってくれてるww

 

次は、2013年10月3日の製作発表の映像です。主要な歌が何曲か聞けますが、この二人というだけでも聞く価値ありです!途中で、Uwe&Piaが役の解釈についてインタビューを受けている映像が映ります。

 

 

1曲目「世界は私のもの」というPia様のソロ。
素晴らしい!すごいパワフル!!これは実際に舞台で聞いたら吹っ飛びそうにすごいでしょうねー!

 

Piaのインタビュー「大富豪の老婦人クレアは、アルフレートが過去に自分にしたことがトラウマになっていて、村に戻ってきたのは、彼に同じトラウマを体験させるため。」

 

2曲目Uweのソロ。正式なタイトルはわかりませんが、Ich tues nicht(私はそれをしない)とかそんな感じだと思います。相変わらず顔の表情が凄いです。

 

UweのAlfred役の解釈。「自分が変わりたいわけではないのに、状況によって変わらざるを得ない男を演じることがワクワクする」、とのことです。

 

ラストに、二人のデュエットLiebe endet nie(愛は終わらない)の一フレーズが入ります。

 

 

んー。この二つの映像を見て、かなりPia様の歌とUweの演技を見に行きたくなってきました。

 

次回は、スイスで上演された時の舞台映像などをお届けします。

 


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2014-02-14 08:33 | カテゴリ:貴婦人の訪問 The Visit

2月19日にRonacher劇場で初日を迎え、エリザベート初演コンビのウーヴェ・クレーガーとピア・ダウエスが主演する話題作、「老婦人の訪問」Der Besuch der alten Dameですが、作品紹介のトレイラーがいくつかYoutubeに上がっているので、ご紹介しますね。

 

まずは1分程度のトレイラーから。

 

 

ちょっと最初びっくりするのでご注意を。

めちゃくちゃかっこいい映像です。

 

舞台映像を使っていないのに、とてもドラマチックな仕上がりです。VBW(ウィーン劇場協会)がここまでかっこいいことができるとは。。オーストリアのテレビのCMに流れる感じだと思うんですが、テレビで見たらさらにかっこいいかも。。

 

これの短い版がこちら。20秒で映画の宣伝みたいにかっこいい!

 

 

次に、「老婦人の訪問」の舞台裏と題した、スタッフのインタビューシリーズをお楽しみください。

 

 

「老婦人の訪問」舞台裏第一弾は、舞台美術。「レベッカ」の舞台美術を担当したDavison氏(イギリス人)がインタビューで作品について「素晴らしい脚本で引き込まれた。私の最も重要な仕事は、ストーリーを語ること。」と語ります。

 

また、舞台セットの模型や、スタッフ会議の様子なども垣間見ることができ、実際に舞台を見た後にもう一度この映像を見たらさらに楽しめそうです。

 

次の映像は、舞台裏第二段の衣装。

 

 

この映像は、衣装担当者のインタビューがメイン。数々の帽子やネクタイ等の衣装も映されます。


「世界は私のもの」の歌の時のPiaの衣装のデザイン画には苦労したとか。また、「村の住民の衣装は、最初は白黒で、老婦人の支配が及ぶにつれてカラーになる」そうで、これは観劇中に注目しておこうと思います。

 

次回はウーヴェとピアの歌う曲をご紹介します!

 


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