2011年のJCSコンレポ第二段行きます!後にライブCDまで発売されたこの伝説のコンサート。Drewジーザスだけでなく、他のキャストも存分に楽しみました♪

 

・ユダ@Misha Mang

 

この人は、Robジーザスの相手役でも見たことがあったので、初見ではない。ドイツ語圏ではあまり知られてないかもだけど、チェコの役者さんです。

 

なんでDrewジーザスみたいな凄いのにこの人をぶつけてきたのか、イマイチわからないんですが(2005年版みたいにSerkanとかだったらもっとすごかっただろうと思うのに。。)、実はこの人、じっくり見ると私は結構無骨で好きなんです。

 

見た目は、大柄でボロボロのジーンズとレザージャケットを着た、おっちゃんロック歌手って感じ。大柄なくせに猫背なので、気弱な印象も与える。

 

大きいジャイアン的外見なのに、結構涙もろくて情にアツい。ジーザスも親友としてすごい心配してるし、感情的になったりもする。けど、Drewジーザスは結構超然としていて、こんな人懐っこい虎みたいなユダは結構見向きもしないのが、かわいそうw。Robジーザスは結構俺たち親友だぜ!って感じだったのに。

 

彼は、歌のレベルで言うと普通くらいなんだけど、シャウトがハスキーでロックっぽくていい感じ!

 

こんな縋り付くような見かけ倒しで実はダメダメユダだから、なんだかかまってあげたくなっちゃうんだよねー(それでも冷たいジーザスw)

 

・マリア@Caroline Vasicek

 

Caro復活来たー!大きな、それもVBW系の舞台に出るのは産休以来なのでずいぶん久しぶり。

 

http://www.musicalvienna.at/index.php/binaries/asset/gallery_image/85565/large_production_teaser/2/011_Jesus+Christ+Superstar_CopyrightVBW_+Isabell+Schatz.jpg

公式サイトより

 

2年ほど舞台から遠ざかってた気がするんだけど、昔の可愛い可愛い感じとはまた変わって、少しやつれた?ほっそりした感じがする。

 

声の艶は素晴らしく、表情を声に乗せるのがとてもうまいので、守ってあげたくなるようなマリア。

 

衣装が赤と白のボロボロの布で、非常に印象的。それがまた細い体に巻き付いてる感じだから、哀れな感じが増すというか。

 

ジーザスとの関係は、いい意味でねちっこい。ふっとジーザスの頬をタッチしただけなのに、そのあとの仕草が意味ありげに尾を引くので、見ている方は一瞬触るだけでよくあれだけ糸を引いたような雰囲気が演出できるなあ、と思うわけですよ。

 

で、ふっと触った後、ジーザスはもう他のことを考えてるのに、マリアはその手をそのまま構えて、じーっとジーザスの横顔を見つめたりしてるの。遠くから見守ってるけど、かなり強烈に、いい意味でねちっこく見守ってる感じ。

 

このジーザスはかなり神がかってるから、変に近づいてイチャイチャするのではなく、遠くから熱烈な視線を送るマリア、って感じなのが、Caroの控え目な様子と相まってすごく良かったし、それがひしひしと伝わってきた。

 

・シモン/アナス

 

Rob!Rob!!!いや、Rob、ジーザスもピラトも素晴らしかったのに、シモンですかい。。Robがシモンやったのって、ジーザスやピラトやるずっと前の下積み時代以来じゃ。。今回ピラト役者がいまいちだっただけに、ほんとRobはピラトで見たかったよー!そしたら、DrewVSRobの裁判シーンが楽しめたはずだったのにー!(この二人仲がいいので、舞台上で対決するのも楽しみ♪)

 

Jesus Christ Superstar Copyright: Isabell Schatz

左がアナスのRob、右がカヤパのDennisさん、真ん中がユダのMischa Mang

 

まあシモンとアナス両方やってくれるのはいいんですが、アナスは別にRobじゃなくても。。いや、アナスの高音はRobも出るんですが、もっとロックな高音が聞きたいのよー。

 

けど、シモンはものすごい素晴らしかった!!!!もったいなすぎるーーーー!!!それもいつもの、マイクを口の前に立てるあの持ち方が懐かしい!最初っから拍手あおってくるし、シモン歌いなれてるなあ。

 

正直、シモンの歌であれほど盛り上がって、客席がショーストップ状態になったのも初めて見たよ。私はRobって知ってるから大興奮だったけど、客席全体が「何このシモン!楽しすぎ!」って感じてたのがひしひしと感じられたよ。さすがRob!!!!

 

あ、カヤパは恒例Dennisさんね♪素敵な低音でございます。彼以上のカヤパはあまり見かけないよね。

 

・ピラト

 

あー!いまいちだっただけに、Robがやってくれたらと悔やまれる。。この人TdV出演中でファンは多いんだよね。。

 

・ペテロ

 

えー!Nobert Kohlerだったのー!今はじめて気が付いた。。。もっとちゃんと見てればよかった。。(爆)

 

・ヘロデ

 

あまりに印象に薄くて、全然覚えてません。。(爆)

 

Komponist: Andrew Lloyd Webber
Autor: Tim Rice
Regie: Dennis Kozeluh
Musikalische Leitung: Koen Schoots
Orchester: Orchester der Vereinigten Buhnen Wien

Besetzung:
Jesus: Drew Sarich
Maria Magdalena: Caroline Vasicek
Judas: Mischa Mang
Simon/Annas: Rob Fowler
Pilatus: Alexander di Capri
Petrus: Norbert Kohler
Herodes: James Sbano
Kaiphas: Dennis Kozeluh
Soulgirls: Cornelia Braun, Melanie Ortner, Marle Martens

 

舞台写真などは公式サイトからどうぞー。
http://www.musicalvienna.at/index.php/de/aktuelles/article/85561


●まとめ

 

というわけで、この舞台は、Drewが90%、Caroマリアが10%、Robシモンが10%って感じかな(爆)。このレポ書いている今(2年後w)でも、まだ結構覚えてるって、やっぱりすごい舞台だったんだねー。

 

ちなみに、この公演のCDが発売されてます。Drewジーザスの凄さを楽しんでもらえれば、と思うんですが、やっぱり舞台のほうがずっとすごかったなあ。。。

 

あと、2008年版のDrewジーザスとSerkanユダ版のCDもありますー。どちらもお勧め♪

 

 

こちらが今回紹介しているコンサートのライブCD↓

 

ジーザス・クライスト・スーパースター ウィーンコンサート2011年版ライブCD<2枚組>

 

こちらは2005年版コンサートのライブCD。ジーザスはDrewと同じで、ユダがSerkan Kaya(再演エリザのルキーニ)です。こちらのユダも聞きごたえあります!

ジーザス・クライスト・スーパースター ウィーンコンサート2005年版ライブCD

 

ジーザス・クライスト・スーパースター UKアリーナツアーライブDVD

 

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ああーー。なんかこのレポ書くのずっと忘れてたー!!確か直後に腹痛で倒れたから書けなかったんだっけ。

 

2011年のイースターに上演された、毎年恒例JCSコンサートのレポです。ウィーンにいる時はほぼ毎年見てるんですが、今回はDrewジーザスということでやっぱりしっかり見ておきたかった。

 

しかしDrewってこういう、超越したロックな役がものすごくハマるのねー!私が見たDrew歴では断トツ一位!(Drewユダも見てるけど)いいものを見せてもらいました!

 

ちょっとずいぶん記憶が薄れ掛けてるんですが、その分あまり長文にならなくてすみそうなので(爆)、濃く記憶に残ってる部分だけレポにしますー。

 

ちなみに、この時のキャストはCDが出てます。こちら!

 

ジーザス・クライスト・スーパースター ウィーンコンサート2011年版ライブCD<2枚組>

 

実際はこのライブCDの30倍は素晴らしかったけど、あの時の興奮を少しでも再現してみたい時にはこれ聞きます。

 

●座席編

 

席は19ユーロくらいの2階Rangの最前列端っこ。はしっこすぎてちょっと左側見切れるが、真ん中はしっかり見えるし、一応コンサート形式なので、何とかなる感じか。久々のRobが左端に座っちゃうと見えなくてちょっと残念なんだが。。

 

●演出編

 

一応コンサート形式と言いつつ、きっちりセットは組んであったので、今までのJCSコンと違って豪華な感じ。

 

舞台上を斜めにクロスして、X字状に十字架状に通路がある。この通路の左右と奥にオケが分かれて座っている。Xの手前の部分には指揮者とキャストが。この通路の部分もキャストの演技や行き来に使われる。

 

右奥には足場らしきものが組んであり、時々ここで歌ったりもしていた。ラストの磔もここに十字架状に火が燃えて幕。コンサートなのになかなか演出がよく凝っていて、これならもう、普通に舞台版とよんでいいのでは?

 

ちなみに、演出はDennis Kozeluhさん!あのエリザパパです!カヤパ役もやってた!

 

●キャスト編

 

もう、すごいスピード感で(笑)、キャスト編に行きます。

 

Komponist: Andrew Lloyd Webber
Autor: Tim Rice
Regie: Dennis Kozeluh
Musikalische Leitung: Koen Schoots
Orchester: Orchester der Vereinigten Buhnen Wien

Besetzung:
Jesus: Drew Sarich
Maria Magdalena: Caroline Vasicek
Judas: Mischa Mang
Simon/Annas: Rob Fowler
Pilatus: Alexander di Capri
Petrus: Norbert Kohler
Herodes: James Sbano
Kaiphas: Dennis Kozeluh
Soulgirls: Cornelia Braun, Melanie Ortner, Marle Martens

 

・Jesus:Drew Sarich

 

Drew, Drew, Drew、真剣に今回で180度見直した。っていうか、今までDrew何度も見てきたけど、これほどはまる役は見たことがない。

 

http://www.musicalvienna.at/index.php/binaries/asset/gallery_image/85565/large_production_teaser/9/011_Jesus+Christ+Superstar_CopyrightVBW_+Isabell+Schatz.jpg

公式サイトより

 

Drewっていろんな役やってきてるけど、ほんとにハマる役ってあまりない気がする。。人気があるもんだから、ハマらない役もやってて、個人的にはそういうのばっかり見てきたから評価がイマイチだったのか。。

 

いや、Drewを初めて見たのはユダ@Amstettenだったの。それはそれでハマる役だと思ってたんだけどさ。今回のジーザスのすごさに比べたら、あのユダもまだ未熟なくらい。(あ、Drewはベルリンのノートルダムの鐘で見たのが最初だわ。ユダは二回目)

 

で、その後Drewを見たのはルドルフのタイトルロールとTadWのクロロック。どちらも歌は上手いけど役にハマってない。。っていうか、どちらの役も重厚な声で古典的な役(衣装もコスプレ風)なのに、Drewったらそういうの似合わないし、声もロック過ぎる。ま、ファンも多いので、好みの問題だとは思うんですが。。

 

個人的には、Drewはロックな役で、コスチュームモノじゃない現代的な作品が似合ってると思ってる。Hairのバーガーとか実は見てみたかった。あと出てないけど、「春の目覚め」とか、ああいうロックが似合うと思うんだよね。。(あ、そのあとでシスターアクトのカーチス見たけど、あれは別の意味でハマりまくってたwwwチンピラ似合いすぎww)

 

Robもロックな役者だけど、Robはコスチュームも似合うし、低い声は相当重厚なので、古典的な役も出来る。けど、本人がロック好きだからロックな役しか最近してないけど。Drewはどちらかと言うと古典的な役をよくやってるけど、個人的にはその才能をロックな役に注いで欲しいよ。。

 

と、ここまでDrewのことをいろいろ語ったわけですが、今まで「あんなにファンが多くて世界的にも有名なDrew、何で私はいつもちょっとピンと来ないんだろう。。」って思ってたもやもや感を吹っ飛ばしてくれた!!!!もう、Drewの一番のハマり役はジーザス!!!!!

 

いや、配役が発表された時は、Robがジーザスがいいー、ってごねた私ですが、Drewで見れて今回はほんとよかったと思うわ。Robファンの私が言うんだから間違いない。今までの史上最高ゲッセマネはRobだと思ってたけど、今回でDrewジーザスに見事に塗り替えられた。

 

ゲッセマネ聞きながらあんなに号泣したのは初めてだよ。。Drewすごいよ。。。

 

Drewってさ、ほんとよくぎゃーーーーー!!!!って高音シャウトするのね。もう声つぶすんじゃないかと思うくらい。これがウリだと思うんだけど、このぎゃーーーー!!のシャウト、クロロックでされても浮いちゃうんだよ。。それが、ジーザスだったら全然浮かないの!!!!逆にジーザスのちょっとイっちゃってる感じwを上手く表現できてると思った。

 

Drewのジーザスは、なんとなくみんなから一線を画してる、手の届かない存在って感じ。マリアもユダも愛が一方通行で通じてるんだかよく分からない、って感じ。Robジーザスはみんなに優しくて、いいお兄ちゃんって感じだったし、Stevenジーザスはみんなに支えられてるって感じだったけど、Drewジーザスは一段高いところに立ってる感じ。

 

だから、「神の子」って感じがすごくするし、みんながアツくなってる時に一人でクールで群衆から離れて、遠い目をしてる感じがする。なんていうか世俗的なことには興味がなくて、飄々としてるって感じかな。なんか、丸刈りにゆったりしたシャツだったので、ジーザスっていうか見た目はブッダだなw

 

ジーザスの周り(ユダやマリアやシモン)がアツく崇拝したり愛したり悔しがったりしてるけど、ジーザスは「ふぅん」みたいな。特にユダは、暑苦しいほどアツい、おっちゃんロッカーのMisha Mangなので、愛の一方通行が見ててかわいそうなくらい(笑)。

 

あとでAndyのソロコンにゲストに出てた時に、素のDrew見て分かったけど、Drewって普段からこういう風にちょっと浮いてるんだよね。ぼーっとして人の言うこと聞いてなかったりとか、遠い目して別の事考えてたりとか。背も高いし、なんだか人外の奇妙な生命体って感じもする(おまけに変に悪乗りするときは、やりすぎるww)

 

で、彼のゲッセマネ!これは私のベストゲッセマネ史を塗り替えまくった!!!もう号泣した!!!

 

歌のうまさとかそういう次元を飛び越えてるよね。あまりに緩急、声の高低、表情、種類(だみ声シャウトやクリアな高音、ぞっとする低温など)の使い分けが絶妙に計算されていて、その上感情やパワーがこれでもか!っていうくらい乗っかってて、客席の隅々までこの迫力がどっかんと飛んでくる感じ!もう、好きなだけ好きなように歌ってください!私はもうあなたのゲッセマネワールドの凄さを堪能させていただくだけでございます!って感じ(笑)

 

あと、音楽の編曲がすばらしくて、一度落ち着いてDrewの声じゃなくて伴奏に集中して聞いてみたら、それだけでも心が震えるよ!!!

 

Drewのジーザスは、神に怒りをぶつけて、喧嘩売ってるの!!!Robが神を批判してたのに対して、Drewはもう、既に人間の次元を超越した「神の子」であるジーザスが、父なる神に対して、「神を超える」かのようにケンカ売ってる。

 

もう「神」の言っていることに従えない、人間と一緒に暮らして、人間のことは神よりずっとよく知ってるはずだし、自分は神より優れてるはずのジーザスが、神に思いっきり反抗してケンカ吹っかけてるの!

 

もう、すごい怒り、反抗期の若者が父を超えるときの怒りを、思いっきり万能すぎて無能にすら見える自分の父にぶつけて、超えようとしている。

 

一旦間奏が挟まって落ち着くのに、You startedでまた燃え上がる。もう、「俺のほうが神より事情もよくわかってるし、こんなよくやってきた俺なのに、殺すとか、おやじの計画おかしいだろ!親父おかしいだろ!!って感じの怒り具合。

 

この、父に喧嘩を売って、怒りをぶつけて、父を乗り越えよう!っていうところがすごい泣けたー!!!

 

もうその怒りのパワーの凄さと、それを自由自在に表現するDrewの力が劇場中に充満して、劇場内の空気が熱い怒りで満たされ、そんなに優秀な「神の子」がこんなに怒ってるのに、やっぱり計画は変えられない、その理不尽さと、無言の神のむごさに、号泣。。。

 

そして、「死んでやる!」っていうのも、ヤケクソとかじゃなくて、「俺が神よりうまくできる(神プランを超えられる)って、死ぬことで証明してやる!」っていう、決意みたいな感じだった。わかった、計画が代えられないなら、計画内で俺の好きなようにやって、俺の力で神の計画よりもっといい結果をだして、神を超えてやる!」って感じね。

 

この曲、一応Youtubeであるから聞いてみる価値は絶対あると思うんだけど、実際見たときはこの30倍くらいすごかった。。どんだけすごかったか、筆舌に尽くしがたいよ。。神様が怒鳴られているという、あの会場の重苦しく熱い空気。。あれは本当に生の空気の恐ろしさでした。

 

http://www.youtube.com/watch?v=DRrmLVXso_I

 

(次回は、ユダ、マリア、シモンなどのレポ行きます!)

 

こちらが今回紹介しているコンサートのライブCD↓

 

ジーザス・クライスト・スーパースター ウィーンコンサート2011年版ライブCD<2枚組>

 

こちらは2005年版コンサートのライブCD。ジーザスはDrewと同じで、ユダがSerkan Kaya(再演エリザのルキーニ)です。こちらのユダも聞きごたえあります!

ジーザス・クライスト・スーパースター ウィーンコンサート2005年版ライブCD

 

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毎年恒例イースターJCSコンレポ、第三段はキャスト編です。

 

●Drewユダ

 

Drewジーザスの役作りが、前見たとき(2011年かな)と全然違ったので、あの時の演技を期待して見に行ったら別人のよう。前回は飄々とした人間離れしたジーザスで、ゲッセマネは神に喧嘩売ってたけど、今回は弱くて優しくて、弱さを隠すためにシャウトしているように見えた。

 

こんな優しいジーザス初めて見たかもしれない。らい病のシーンであんに頑張って治そうとするなんて。相手の立場に降りていって、仕事をきっちり果たそうとして、手に負えなくなってパニックになる感じ。義務感強いから、自分が死んだ後どうなるかすごい心配してる。

 

前のDrewジーザスの飄々としたところが全くなくて、弱くて周りの人(特にマリア)に縋ってる感じ。こんな人に神プラン任せて大丈夫?って思うくらい(笑)ピラトに死刑宣告されたら、なんか、あー良かった、義務を果たせる、って感じなんだもん。なんか任務遂行でいっぱいいっばい。

 

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NadineマリアとDrewユダ。VBW公式より

 

Drewジーザスは弱くて優しくて、とっても相手を気付かうタイプ(けどキレやすい)。以前のカリスマがあって冷たい感じのジーザスとは正反対。ユダにもらい病患者にも自分から手を差し伸べる。「死」は怖くないが、自分の死後にみんながどうなるのかを気にしている感じ。

 

ゲッセマネは、2011年版が神に喧嘩売って、私的には史上最高だったんだが、今回はなんかピンと来なかった。ジーザスは神に縋ってるのに、突き放されて悲しくて怒ってる感じ?シャウトが多過ぎて、演技があまり見えなかった。拍手とヒューヒューはすごかったけどね。

 

代わりにDrewが凄かったのは、テンプルのget out!なんか、地味なシーンですごいなー!って思ってたら、なんとget outでショーストップww こんなの初めてww

 

らい病のシーンのテンポが良かったのでメモ。病人が出てきて、手を当てて治そうとするが、どんどん増えて迫ってくる→ジーザス胴上げされて歌う→下ろされ取り囲まれる→人に埋もれて見えない→heal yourself!で人が散るとマリアとジーザスが→i don't know how to love himで落ち着いて眠る→ユダ間が悪く登場し、せっかく癒されていたジーザスが機嫌を損ね、マリアと退場。 

 

Drewジーザスは、不安なことがあると空を見つめてソロを歌うんだが、ひとりごとと言うより、神に縋って語り掛けているよう。なんていうか、マリアが近くにいなくて不安を感じると神にすがるって感じで、あまり主体性がない感じの役作り。だから弱いジーザス。

 

Drewは白タンクトップなので体の線が良く見えるんだが、少し好みには足りない筋肉。しかし良く見ると、腕も胸もしっかり締まった筋肉で、さすがロッキー。ちょっとした仕草もボクシング風が染み付いてる。四角の刺青が右腕に。鞭打ちでお腹に血糊がつく。

 

DrewとAlex、シャウト時の声質が違う。Drewはきれいにキーン!と、Alexは多少ハスキー。Drewシャウトの度にオデコまで真っ赤になるのにゲッセマネで気付いて以来、気になって気になって。。

 

●マリア 

 

弱いジーザスに対してマリアがしっかりしてて、とてもよかった。キャスティングショー出身で知名度あるので客寄せキャストかと思ったら、とっっっても上手くて、私の好きなタイプのマリアだった!アレンジ加えず、素直で力強い声。頼れる感じがとってもいい。

 

今まで見てきたマリアが、結構アレンジを加えたがるタイプだったり、娼婦演技が箇条だったりしてあまりいいのに当たらなかったんだが、今回のNadine Beilerは本当によかった。

 

真っ正面からシンプルにぶつかって、素朴な感じ。見た目が赤青と派手な色遣いにショートパンツで派手目なのに、歌声と演技がしっとりしていて、そのギャップがとてもいい。それに声がいいし、歌も完璧。こちらで見たマリアの中では一番良かった。

 

●Alexユダ

 

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いい感じの舞台写真がなかったので、稽古写真。公式FBより 

 

白いジーザスに対して全身黒(何故か裸足)のユダ。こちらも腕や胸に刺青。左胸にかわいいハートの刺青が入ってて、なんか恋するユダなだけに笑ったw スーパースターの時は銀色のチョッキ。

 

バーデン版ユダ(Chris Murray)がとても良かっただけに、Alexユダは少し演技的に伝わってこないこともあったけど、全体的にはとても良かったと思います。歌は完璧だったし。

 

シャウトが少しはスキーがかってるんだが、なかなかいい声。けど、下向いてシャウトしがちなので、ちょっと表情が見えにくい。演技の幅が少なめな気がしたのは、顔がよく見えなかったからなのか。

 

目を見開いてハッとする、と言う演技を何度か重要な場面でするんですが(Blood MoneyでIt's a feeと言われた時、死ぬ前のI don't know how to love himからYou chose meに変わる時)、その時の目玉のキラキラがちょっと狂った感じで、常軌を逸している感じが出ていた(演技か地なのかよくわからないけど。。)

 

スーパースターではルキーニなりきりするんですが、それ以外は少し盛り上がりに欠ける感じ。あの歌を盛り上げるのは難しいけどね。どよーんとしたシーンだし。

 

個人的にはスーパースターは磔への道行のどよーん感を吹っ飛ばすくらいの、突き抜けた明るさを期待してるんですが、死ぬとき悩んでたユダがいきなり元気だと、え?なんで今元気なの?って考え出すと楽しめないんだよね。バーデン版は納得して死んだのでスーパースター爆笑できたんだけど。

 

ジーザスもユダも、マイクに鼻ぶつけてて笑ったwジーザスはゲッセマネだったし、軽く当たったくらいだけど、ユダはマイク持った方の肘にアンナスがぶつかって、かなりウッってなってた。歌い続けてよくがんばった!

 

●カヤパ

 

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  カテコ写真。公式FBより。長髪なのがカヤパ。その隣の小さい人がアンナス。

 

カヤパのインパクトが凄かった。見た目が怖いライオン!それにあのビリビリくる超低音!ひたすら怖かったわw 三人の部下がスーツにメガネで刑事風。同じ演出家だし、キャッチミーを思い出した。

 

ユダの裏切りをタブレットで録音して、再生して一幕幕なのが秀逸!

 

アンナスは声量が大きくて結構よかった。マンマにも出てる人だよね。

 

●ピラト

 

ピラトの夢が見たことないパターンで(あえていえばアレーナツアー風)気に入った。朝の支度でネクタイを締め、スーツを着ながら歌うだけなんだけど、なんか変な夢だったなーって思い出す感じがリアル。とつとつと歌ってるのに、最後のblameで、後味悪い、何だったんだ?って表情。

 

ピラト裁判一回目は普通だった(ジーザス両側からライト)けど、2回目の夢のメロディーの後で急に態度が変わって、死刑を阻止しようとする感じが哀れ。ピラト以外の全員が(ジーザスも)死刑を望んでいる。鞭打ちのあと四つん這いのジーザスから見つめられ、蛇に睨まれたカエルのようなピラト。

 

●ヘロデ

 

ヘロデは好きな役者さんだけど、残念ながら特筆すべきことはなかった。ガールズも6人だけだし、ヘロデも白毛皮のコート(パリの生活のブラジル人?)以外は普通。今思うと、ピラトもアンナスもヘロデも使徒にいたわ(笑)

 

●シモン

 

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カテコ写真。公式FBより。左がペテロで右がシモン。

 

そうそう、シモンのTobias、初めて意識して見たけど、実際見たらほんとにかわいくてふわふわで感動した(笑)シモンのあの無邪気なフォーエバー!無垢な笑顔!ジーザスにnor the romans~って言われた後の落ち込みよう。。がっかりしてもかわいい。。

 

シモンはオレンジのジャケットを素肌に。胸の筋肉はきれいにしっかりしてました。胸筋しっかりな男で可愛いって有り得ないだろうと思ってただけに、あの無垢な笑顔の破壊力は凄かった(笑)そして、めっちゃ歌が安定していて上手かった。特に一旦音量下がってまた上がるところの効果が絶妙。

 

●その他、まとめ

 

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初日のカテコ写真。公式FBより。

 

あテコのあとのスーパースターがなかったのが残念すぎる!もう一度スーパースターで口直ししてから帰りたかった!バーデン版はこのカテコのスーパースターが最高に熱かったのに!

 

今回のJCSコンは解釈的にはそこまで踏み込んではいなかったけど、毎年恒例のイースターJCSコンがウィーンに帰ってきたことに大きな意義がある!

 

まあ、直近で見たバーデン版がものすごく良かったので、あれとコンサート版のこれを比較するのはちょっと酷かも。バーデン版より良かったのはマリアとシモンとカヤパ隊くらいかな。ピラトの夢は今回のがすごく好きだったけど、裁判はバーデン版の保身ピラトが好き。オケの位置とか似てたので、何かと比較しやすい。

 

しかしバーデン版が舞台作品でウィーン版がコンサートと銘打ってるのがねー。どっちもオケが舞台上の同じ位置にあって、人物が動いて踊ってるのは同じだし。正直、コンサート版と銘打っていても、これほとんど普通の舞台作品だよね?

 

●おまけ 

 

実は当日午前中歌のレッスンだったんだが、歌の先生はJCS演出スタッフ。初日で仕事は終わったはずだったのに、アンサンブルに病人が出て、立ち位置を変えたり緊急稽古するので、毎日呼び出されてるとか。レッスン直後に劇場に行ってた。裏話も面白いな。

 

という訳で、なかなか新解釈、現代演習が興味深く、オケが素晴らしく、キャストもとても良かったJCSコンでした。

 

また来年も素敵キャストで上演してくれることを期待します!

 

 

Jesus – Drew Sarich
Judas – Alex Melcher
Maria Magdalena – Nadine Beiler
Kaiaphas/Apostel – Mark Sampson
Simon / Ensemble – Tobias Bieri
Peter / Ensemble – Benjamin Sommerfeld
Pilatus/Apostel – Marc Clear
Annas/Apostel – Peter Kratochvil
Herodes/Apostel – Armin Kahl
Soulgirl / Ensemble – Livia Wrede, Franziska Schuster, Marianne Curn
Priester / Ensemble – Oliver Aagard-Williams, Richard Patrocinio
Ensemble
Arthur Büscher – Julia Edtmeier - Walesca Frank – Dana Harbauer – Stefan Mosonyi – Raphaela Pekovsek - Georg Prohazka – Isabella Prühs – Veronique Spiteri – Niran Straub – Birgit Wanka

 

関連記事:JCSイースターコンサートキャスト発表  

 

その他JCSレポ

 

 

ジーザス・クライスト・スーパースター ウィーンコンサート2011年版ライブCD<2枚組>

 

ジーザス・クライスト・スーパースター ウィーンコンサート2005年版ライブCD

 

ジーザス・クライスト・スーパースター UKアリーナツアーライブDVD

 

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イースター恒例JCSコン2015レポ第二段です。今回は演出など。

 

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●コンサート形式の演出

 

コンサート形式だけど、オケが舞台上にいて、セットがほとんどない以外は、演技、衣装、小道具など、ほぼ普通の舞台作品として見れる。一応主要人物はマイク持ってるけど、ミニマイクも顔に付いてる。

 

オケが舞台両側に分かれていて、真ん中に幅2メートルほどの通路ができている。指揮者(Schoots氏)は向かって右。そのすぐ側にアコギとエレキギター。その後ろがドラム(ブラボー!)その後ろが金管。左側は最前列がキーボード二台、その後ろに弦楽器。

 

オケの手前の舞台で演技が行われる。オケピは蓋をしてあり、客席におりる階段が中央に付いている(私の席からは客席降りは見えなかったけど、多分カヤパ登場とかで使ってた)。

 

オケの奥上の方に細い段があり、ここでも演技が行われる。その上にスクリーンがあり、何か映写されていた。(私の席からでは、ここに立ったらほとんど顔が見えなかったし、映写もほとんど見えなかった)

 

映写で気が付いたのは、最初のオーバーチュアでキリストのイコンが映写されていたのと、貼りつきの時に雲だったこと。あとは見えなかった。。

 

檀上は、ホサナを前で踊っている時に、壇上でカヤパが歩いたり、逆にカヤパたちが手前で計画を練っていたら、使徒たちが踊りながら通ったり。1幕ラストのユダの裏切りGood old Juadsでは、壇上に最後の晩餐の用意がしてある(2幕が晩餐でスタートした時には舞台手前に移動)

 

あと、スーパースターも最初は檀上でユダとソウルガールズで始まった。途中でユダは段から下におりる階段で一瞬姿を隠したすきに、帽子をかぶって土産物を持って、通路を通って手前へ。

 

磔も檀上。中央にジーザスが両腕を横に伸ばして立ち、その両腕から舞台袖まで、長いロープでつながれているという演出。ユダはインストの間に左から登場し、ロープを外して右へ退場。ジーザスが後を追い、二人はハグしてから退場、と言う流れ。

 

私が見たJCSコンで、こんな感じの台を使った演出はなかった気がするので、ちょっと新鮮だけど、上の席からだと檀上見えないので、これはいいのか悪いのか。。

 

あとは、3つの長方形のブロックを多用していたかな。最初のシーンでは、この三つのブロックを積んで、高いところにジーザスが座り、使徒たちが低いところから質問を投げかけるという形式だったり。

 

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everything‘s all rightのシーン。VBW公式より

 

●衣裳

 

衣装は現代衣装でなかなか良かった。アンサンブルはカラフルな普段着。ジーザスは全身白(タンクトップ)、ユダは全身黒(ルキーニっぽい黒Tシャツ)、カヤパはウェーブ長髪でライオンみたいな怖い顔。カヤパ隊は刑事風スーツにメガネにタブレットw。ピラトもスーツ、ヘロデは白毛皮コート。

 

アンサンブルが黒い長いコートを羽織って悪い群衆(十字架に掛けろ!っていう人たち)になったり、ぼろをまとってらい病患者になったり、結構裏の早変わりが大変そうだが、効果的だった。

 

ソウルガールズとヘロデガールズは衣装がほとんど同じwソウルガールズには羽付いてたけど。

 

テンプルのシーンは女性少な目だったけど、男性陣が武器商人やったりして、結構頑張ってた。

 

●小道具

 

今回気に入った小道具は、何と言ってもタブレット。スーツ姿のカヤパ隊が手に持っていて、何だそれ?と思ってたら、ユダの裏切りの台詞(ゲッセマネの庭に何時ってやつ)をタブレットで録音して再生するの!これがほんと素敵演出で、1幕ラストでおおーー!と思った。

 

最初のWhat's the buzzでアンサンブルが手にしていたチラシもよかった。Drewジーザスの顔写真がA4サイズの紙に印刷してあるだけなんだけど、チラシをもらって集まってきた人たちって感じがよく出てた。

 

ホサナのシーンでホンモノwの棕櫚(ヤシ)の葉っぱを持って出てきたのもよかった。やっぱりここは棕櫚だよね!

 

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VBW公式より

 

●バーデン版を彷彿

 

好きなSobodka氏の演出なんだが、とってもいいシーンと、普通で特に捻りのないシーンがあって、どう評価したらいいものか。気に入ったのはカヤパ隊の見た目(インパクト大!)、ピラトの夢、らい病からマリアの流れ、ユダの裏切り(タブレット録音w)。普通だったのはヘロデとスーパースター。後半の派手な歌が普通だったのは少し残念。期待してたのにー!

 

しかし、明らかにバーデン版演出のパクリがあり、いいのか?

 

ひとつはオケの配置。いつもと違ってオケを二つに分け、奥から手前への縦の通路を作ってた。

 

もう一つはスーパースターのキッチュ化。どう見てもバーデン版ですwwバーデン版スーパースターは、コーラスラインとキッチュとドリガのパロディだったけど、ユダがスッキリして死んだので、とっても楽しいシーンだった。

 

今回はユダがウジウジして死んだ上、ダンサーもたった五人で、なんか物足りなかった気が。ジーザスも途中で退場するし。

 

しかしキッチュパロはこの劇場(ライムント)だからこその醍醐味はある。ユダは十字架デザインのキンキラ帽子かぶって、売り物はアイラブジーザスのロゴ入りコップやお皿w バーデン版見てなかったらもっと笑えたな。

 

 

●オケ

 

次にオケ。ほんと素晴らしかったのに、歌の音量にかき消されて、じっくり聞けなかったのが勿体なすぎ。ちゃんと聞けたのは鞭打ちくらい。鞭打ちはドラムとエレキギターと金管がメチャかっこよかった。とかにドラム!鞭打ち終わったあとのどどどどどん!が!かっこいい!

 

全体的に編曲が凝ってたので、オケだけで切り出して聞いてもいいくらい。what's the buzzはビッグバンド風、i don't know~はアコギの美しさを強調、シモンでは音の強弱で盛り上げ、ホント工夫されてた。CD出たら(でないと思うけど)オケだけ聞きたいところ。

 

しかし、ほんと音量大きくて、最近こういう傾向にあるんだけど(貴婦人、マンマも)、 個人的にはここまでガンガンにしなくても、と思った。特にシャウト合戦だと、少し聞いてて疲れるかも。シャウト組さんたち、もう少し音量下げて繊細に歌う所を増やした方が、シャウトが生きてくると思うよ。

 

 

Jesus – Drew Sarich
Judas – Alex Melcher
Maria Magdalena – Nadine Beiler
Kaiaphas/Apostel – Mark Sampson
Simon / Ensemble – Tobias Bieri
Peter / Ensemble – Benjamin Sommerfeld
Pilatus/Apostel – Marc Clear
Annas/Apostel – Peter Kratochvil
Herodes/Apostel – Armin Kahl
Soulgirl / Ensemble – Livia Wrede, Franziska Schuster, Marianne Curn
Priester / Ensemble – Oliver Aagard-Williams, Richard Patrocinio
Ensemble
Arthur Büscher – Julia Edtmeier - Walesca Frank – Dana Harbauer – Stefan Mosonyi – Raphaela Pekovsek - Georg Prohazka – Isabella Prühs – Veronique Spiteri – Niran Straub – Birgit Wanka

 

関連記事:JCSイースターコンサートキャスト発表  

 

その他JCSレポ

 

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受難日(Karfreitag、磔の日)にJCSコンに来てます。一年で一番JCS見るのに相応しい日でした。

 

会場はライムント劇場。ずっとウィーンではイースター恒例だったJCSコンが、この数年途切れていたんですが、今年から復活。この伝統はできれば続けてほしいので(毎年貴重なキャストで見られるし)、応援したい気持ちも込めてチケット買ってみました。

 

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ウィーンではJCSは英語で上演するのがデフォルトなので、この公演も英語。皆さん映画をじっくり見ているので、独語訳の方が違和感があるそうです。JCSの曲は結構歌える人多いね。

 

●全体のまとめ

 

ロックなJCSをウリにしてたけど、シャウトの嵐でかなり激しかった。

 

あー、一回だけなのがもったいない。全然消化しきれてない。考えることがいっぱい!オケの編曲がとっても面白いのに、歌聞いてや演技見てたらそこまで注目できないのが残念。好きな演出家なので、一つ一つの動きの意味付けが深くて、それだけでも頭いっぱい。

 

関連記事:JCSイースターコンサートキャスト発表

 

●DrewジーザスとAlexユダの関係性

 

Drewジーザスはシャウト20回以上してた。叫べるところは全て叫んでて、ボリュームも物凄かった。Alexユダもシャウトしまくりなので、二人の会話とかシャウト合戦似たタイプなんだよな、この二人。

  

 

冷静に見ると、二人ともこんなにシャウトしないと会話できないの?目の前にいるんだから普通にしゃべったら?ってツッコミたくなるくらいのシャウト合戦。

 

他の使徒やマリアがクールだったから、なんかこの二人の激しさが突出していた(最後ピラトまでシャウトしてたけどw)

 

ジーザスもユダも弱さと激しさの振れ幅が大きくて、それも同じタイミングで最大振れ幅にぶつかるので、増幅されてシャウト合戦になる。二人は鏡のように似ているのに、激しくぶつかってしまうのは見ていて痛々しかった。つまらない理由で大喧嘩ばかりする似たもの夫婦のよう。近過ぎるが故の悲劇。

 

●ユダ裏切りの動機(ネタバレ)

 

ユダは裏切りまでの演技が読み切れなかったので、説得力薄いなと思ってたら、裏切りのキスでそう来たか!って。よくありそうでこのパターンは初めて見たかも。そりゃ、このキスなら破壊力あるわ(笑)キス後の後悔したような泣くような顔がまさに失恋で、あー納得。

 

まあ、ユダはブチュっと唇にやっちゃった訳ですよ。それまでは、なんでこのユダあんなに錯乱してるの?って感じだったのが、あーなーんだ、恋心か。って。

 

何となく夫婦喧嘩を彷彿させたのもなんか納得w。マリアと仲良しのジーザス(ベタベタはしてない。膝枕程度)に激しく拒否反応したり、なんか反応激しかったもんね。

 

で、これを踏まえて、ユダとジーザスの会話するシーンを振り返ってみると。。

 

Everything's all rightで、ジーザスとユダの会話のあと、傷ついたユダが落ち込んでいると、気にしたジーザスが戻ってきてハグして仲直りする箇所(when I'm goneが泣ける!)があって、ジーザスは励ましって感じなのに、ユダは混乱してたんだよね。ふむ。

 

Jaded mandarineの時は二人ともシャウト合戦で、喧嘩してる自分たちに嫌悪感もあって止めたいのに、また火に油を注いで収集つかなくなるんだけど、最後なんとかジーザスがユダにハグするのね。で、良かったと思った矢先、ユダを突き飛ばすの。何だ?って思ったけど、そういうことか。

 

愛する友人としてハグしたけど、向こうは自分を恋している。友人としてはハグして仲直りしたいけど、自分がうまい事死ぬためには、相手を限界まで怒られせて、裏切らせるしかない。だから突き飛ばしたのね。

 

ユダ→ジーザスの恋心があって、ジーザスはJaded mandarineで気が付いて、ゲッセマネでキスされたときはもう達観してたって感じか。

 

しかし、ユダの死の前の、I don't know how to love himは壮絶だった。だって恋しちゃってるんだもん。does he love me soって、切ないよー!で、ハッと目を見開いて神にyou chose me! だもんね。酷い神だよ。恋心弄び系神。

 

you murdered me! って、ほんとひどい目にあったよ、このユダは。いいとこなし。好きなのに顔合わす度に大喧嘩、片想いの相手には素敵な彼女がいて、そのせいで自分は錯乱気味。おまけに隠してた恋心もバレるし。乙女なユダだなー。

 

磔の後のインストで、ユダがジーザスの手に結ばれたロープを外す→ジーザスが追いかける→ハグって展開があるんだけど、ここで二人は和解したのね。しかしジーザスの死後の世界にユダがいるんだー意外。

 

っていうか、ジーザスがこの曲の途中で生き返った(?)動いた(?)のを見たのは初めて。普通JCSは最後生き返らないよね。(カテコスーパースターで元気に踊ることはあるけど)

 

まあ、正直ユダがジーザスに恋してる解釈はベタだしあまり好みではないんだが、一度見ておいて良かったかも。スーパースターが破綻するんだよね。ユダ何しに来たの?感がただよって、あんまり楽しくない(爆)恋愛してたら、この場面であの歌は出てこないよね。ユダは後悔してではなく、スッキリして死んで欲しい(酷)その点、バーデン版は最高だったな。

 

そうそう、ユダ裏切りの動機が分かりにくかった。乙女ユダだから、マリアにジーザス取られた腹いせなのかな?ユダって熱狂して周りが見えてない使徒たちから一歩引いて冷静に批判してる感じがいいのに、このユダは孤立していじいじしてるからなー。香油のこともただの嫉妬だし。うん、やはり腹いせw

 

あー、先にふたりの関係について長々と書いて、全体的なことが後回しになってた。

 

次は、演出、衣装、オケなどです。

 

 

Jesus – Drew Sarich
Judas – Alex Melcher
Maria Magdalena – Nadine Beiler
Kaiaphas/Apostel – Mark Sampson
Simon / Ensemble – Tobias Bieri
Peter / Ensemble – Benjamin Sommerfeld
Pilatus/Apostel – Marc Clear
Annas/Apostel – Peter Kratochvil
Herodes/Apostel – Armin Kahl
Soulgirl / Ensemble – Livia Wrede, Franziska Schuster, Marianne Curn
Priester / Ensemble – Oliver Aagard-Williams, Richard Patrocinio
Ensemble
Arthur Büscher – Julia Edtmeier - Walesca Frank – Dana Harbauer – Stefan Mosonyi – Raphaela Pekovsek - Georg Prohazka – Isabella Prühs – Veronique Spiteri – Niran Straub – Birgit Wanka

 

 

その他JCSレポ

 

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毎年恒例、イースターのJCSコンの、残りのキャストが発表されています。

 

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Jesus – Drew Sarich
Judas – Alex Melcher
Maria Magdalena – Nadine Beiler
Kaiaphas/Apostel – Mark Sampson
Simon / Ensemble – Tobias Bieri
Peter / Ensemble – Benjamin Sommerfeld
Pilatus/Apostel – Marc Clear
Annas/Apostel – Peter Kratochvil
Herodes/Apostel – Armin Kahl
Soulgirl / Ensemble – Livia Wrede, Franziska Schuster, Marianne Curn
Priester / Ensemble – Oliver Aagard-Williams, Richard Patrocinio
Ensemble
Arthur Büscher – Walesca Frank – Dana Harbauer – Stefan Mosonyi – Raphaela Pekovsek – Georg Prohazka – Isabella Prühs – Veronique Spiteri – Niran Straub – Birgit Wanka

 

Drew Sarichのジーザスとマリア役とは既に発表されていたんですが、この度全キャスト発表となりました。

 

正直、このキャスト表を見て、ウィーンミュー専門の私としては「ほとんど知らない人ばっかり。。」っていうのが本音だったんですが、ドイツでミュージカルを見られている方は、お馴染みの名前が多かったようで、それだけ実力はドイツ人ウィーンデビューと言った感じの顔ぶれだそうです。

 

それでは、目立つ人の解説をしていきます。

 

まずは、ジーザスのDrew Sarich。こちらはウィーンミューファンにはおなじみですよね。ワイルドホーンのミュージカル「ルドルフ」のルドルフ役の他、ダンス・オブ・ヴァンパイヤのクロロック(ウィーンではThomas Borchertの後釜)、シスターアクトのカーチスなど、最近はウィーンミュージカルの舞台にもよく上がってくれています。もちろんドイツではロッキー(閉幕決まりましたが。。)で絶賛上演中ですね。

 

「drew sarich jesus」の画像検索結果

 

JCSコンとしては私の記憶にある限り4,5回目だと思います。以下に紹介している2005年版も2011年版もDrewジーザスですし、その後も2度ほど出ているはずです。

 

2011年版JCSコンのレポ、こちらにもあります

2013/09/21 ♪JCSコン2011(Drewジーザス)@Ronacherレポ

 

あと、2005年Amstetten版JCSのユダもDrewでしたね。

  • 2005/08/10 ♪Jesus Christ Superstar@Amstetten2005レポ②ストーリー編
  • 2005/08/10 ♪Jesus Christ Superstar@Amstetten2005レポ①キャスト編
  •  

    次はマリア役。Nadine Beilerってだれ?って調べたら、2007年スターマニア優勝のオーストリア人R&Bソウル歌手だそうです。ミュージカル畑ではなく、スターマニア出身なんですね。そして、なんとこの時の2位が、後の髭の美女コンチータ・ヴルスト!コンチータに勝った女ってことですね。

     

    そして残りの面々。正直聞き慣れない名前が多いので、いちいち調べたんですが、ユダのAlex Melcherは何となく聞き覚えが。ケルンのWWRYのガリレオ役です!あとは、Stuttgartエリザのルキーニも。こういう役柄を見ていると、結構私の好みっぽい?という気もしますが、ウィーンデビューっぽいです。

     

    あと私が元々知っていたのは、ヘロデのArmin Kahl。ブロンドのエルパパ役で、全身ピンクのゴルフウェアが似合っていた、お茶目なおじさんです。キャラハン教授のセカンドもやっていて一度見ましたが、こちらは可もなく不可もなくと言った無難な感じでした。

     

    お茶目キャラなのかと思いきや、Love Never Diesコンサートで三人ピエロの一人を非常に丁寧に、深く演じていて、声も演技も素晴らしかったので、まじめな役でも見直したんでした。どうやらウィーンに来る前は、ドイツでターザンをやっていた(なのになぜウィーンではこんなに脇役?)経歴の持ち主。

     

    アンナスのPeter Kratochvilも最近よく聞くなあと思っていたら、マンマミーアのおじさんセカンド(Musical Meets Opera 6ではハリー役でOur Last Summer)、貴婦人の訪問(トビー)、Love Never Dies(三人ピエロの力持ち)など、各所で見かけています。

     

    ピラトのMarc Clearは、Stuttgartの三銃士のアトスとリシュリュー、アイーダのゾーザー、エビータのペロンなどの経験があり、ドイツのテクレンブルクの常連でもあるそうです。

     

    あとは、アンサンブルでGeorg ProhazkaやBirgti Wankaなど、見慣れた名前も見かけますね。

     

    このコンサート版JCS、演出は私のお気に入りのSobotka氏で、私の歌の先生がダンス指導スタッフとして関わっています。

     

    タイミング的に自分が観劇できるかまだわかりませんが(無理な気が。。)ぜひ今回公演を成功させて、毎年恒例の伝統を復活させてほしいものです。

     

    (関連ページ)

  • 2015/01/25 2015-16年ウィーンミュージカル公演情報②コンサート
  • 2015/01/23 2015-16年ウィーンミュージカル公演情報①ミュージカル作品
  • 2015/01/11 モーツァルト!ウィーン再演決定!!
  •  

    日程は以下の通り

     

    • 劇場はRonacherで、公演日程は3月27,28,29,31日、4月1,2,3,4,5日の9公演。

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    時々質問を見かけるので、この機会にJCSの私なりの解釈を濃ーく語った記事を、まとめてご紹介します。

     

    色んな所で色んな人に対して説明したり、議論したりした内容をまとめているので、実際に書いた時期とか話しかけてる相手や口調は少し異なりますが、どれも「キリスト教の知識のある人がJCSを見た場合」の解釈です。

     

    もちろん宗教が絡む上、おおもとのソースの聖書が何種類もあって、解釈も何百種類もあって、JCSはその中でも「斬新すぎる」解釈です。そのJCSを更に解釈しようとしたので、濃ーくなってしまうのはある意味仕方ないんですが、私のキリスト教の知識を総動員して色んな疑問に答えてみました。

     

    ちなみに、私はカトリックとしてのキリスト教の知識は、少なくともヨーロッパのJCS観客並にはありますが、四季版はタイミングが合わず、見れていません。私が解釈の参考にしたバージョンはどれも、「キリスト教徒が、キリスト教の知識を持っているという前提で演出された」映画、舞台です。

     

    舞台はオーストリアでAmstetten版、VBWコンサート版(DrewとRobジーザス)、バーデン版の4種類を見てますが、どれも英語です。映画も英語だし、結局この作品は全部英語で見てるなー。なので、私の解釈は全部英語詞を元にしてます。

     

    それでは、13の疑問からどうぞ。

     

    【疑問1】イスカリオテのユダはなぜジーザスを裏切ったか?
    【疑問2】ジーザスはなぜ死ななければならなかったのか。


    ♪JCS 6つの疑問1&2(ユダはなぜ裏切ったか?ジーザスはなぜ死んだのか?)

     

    【疑問3】マグダラのマリアはどんな位置付け?
    【疑問4】キリスト教団的にこの作品ってどうなの?
    【疑問5】なんでキリストは復活するのに、ジーザスは復活しないの?
    【疑問6】で、結局ジーザスって何なの?

     

    ♪JCS 6つの疑問3~6(マリアって?基督教会的にどうなの?復活は?ジーザスって何だったの?)

     

    【疑問7】なんで「自分で治せ!」なんて冷たいこと言うの?
    【疑問8】太宰治の「駆込み訴え」についてどう思う?

     

    ♪JCS 7つの疑問7~8(「自分で治せ!」「駈込み訴え」)


    【疑問9】「神の子」って何?
    【疑問10】聖書、JCS、四季版JCSそれぞれのジーザス、ユダ、マリアの立場

     

    ♪JCS 7つの疑問9~10(「神の子」って何?)


    【疑問11】ユダがどの時点で自分の役目を理解したか?
    【疑問12】聖書ではユダの裏切りのタイミングはいつ?
    【疑問13】映画版のユダの裏切りの心境は?

     

    ♪JCS 7つの疑問11~13(「ユダの裏切り」編)

     

    あと、もっと短文で、キリスト教って何?みたいな疑問に、つぶやきで答えてるのもあります。

     

     JCSファン向けキリスト教一言入門まとめ

     

    最後に、キリストが磔にされた日付と時間に関する独自解釈です。

     

    イースター、受難日、最後の晩餐に関する考察

     

    あと、ここで紹介した記事も含めて、私が見た映画、舞台の感想・レポは、JCSカテゴリへどうぞ。

     

     

    それでは、濃いい世界をごゆっくりお楽しみください(笑)

     

     

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    引き続き、JCS7つの疑問に答えていきます。今回は以下の11~13,主にユダの裏切りに関する箇所です。今回でこの濃いいお話も最終回!お疲れ様でした!

     

    【疑問7】なんで「自分で治せ!」なんて冷たいこと言うの?
    【疑問8】太宰治の「駆込み訴え」についてどう思う?
    【疑問9】「神の子」って何?
    【疑問10】聖書、JCS、四季版JCSそれぞれのジーザス、ユダ、マリアの立場
    【疑問11】ユダがどの時点で自分の役目を理解したか?
    【疑問12】聖書ではユダの裏切りのタイミングはいつ?
    【疑問13】映画版のユダの裏切りの心境は?

     

    ===

     

    【疑問11】ユダがどの時点で自分の役目を理解したか?

     

    私が見た舞台版で(以前引用しましたが)、Jaded Mandarineのシーン(最後の晩餐のあと、ユダを追い出すところ)で、ジーザスがThey are waiting!!!!と言った時にユダがはっとするんですよ!!!

     

    ジーザスが「彼らが待っている」ことを知っていると言うことは、「彼ら」が誰か、ユダが既に裏切って手はずがすんでいることなど、ある程度知ってると、ユダも気がついたんね。つまり、ジーザスが計画を事前に知っていた=自分が裏切るとジーザスは知っていて、いつ誰に密告するかも知っている、と言うことになり、ここで、ユダは、ジーザスが成り行きを知っていてユダにやらせた、と気が付いたと考えています。

     

    まあ、これは、それぞれの演出や演技によって違うと思いますが、このときのユダのひるみ方が普通じゃなかったので印象的でした。ジーザスも悲痛で「もうどうなるか分かってるけど、やるしかないんだ!やってくれ!!!」みたいな悲鳴のような歌声でした。

     

    でも、実はこのシーン、ユダとしては、実際に引き渡す直前と言うこともあり、ここでもう一度ジーザスと話し合い、もしジーザスが優しい言葉をかけてくれていたら、引き渡すのをやめようと思っていたような気がします。

     

    なのに、他の使徒の前で「やつが裏切る」とか言われて、ほんと面目丸つぶれですよね。。それに、なんと、この期に及んでユダはこの計画を止めることを提案してるんですよ!!(What if I just stayed here And ruined your ambition.)歌詞見てびっくりです。。

     

    そりゃ、ユダが裏切らなかったら、せっかくエルサレムまで来て全部神様の計画がおじゃんですよね。。それに、ユダはこの辺りでは既に、誰かが裏切らなければならないことは気が付いていて(Someone has to turn you in.)、それが自分であることに腹を立てているようです。

     

    最後の晩餐後半の歌詞
    JESUS

    Peter will deny my in just a few hours.
    Three times will deny me,
    And that's not all I see.
    One of you here dining,
    One of my twelve chosen
    Will leave to betray me.

    JUDAS

    Cut the dramatics!
    You know very well who.

    JESUS

    Why don't you go do it?

    JUDAS

    You want me to do it!

    JESUS

    Hurry, they are waiting.

    JUDAS

    If you knew why I do it

    JESUS

    I don't care why you do it!

    JUDAS

    To think I admired you.
    Well now I despise you.

    JESUS

    You liar. You Judas.

    JUDAS

    You want me to do it!
    What if I just stayed here
    And ruined your ambition.
    Christ you deserve it.

    JESUS

    Hurry, you fool. Hurry and go.
    Save me your speeches,
    I don't want to know. Go!

    APOSTLES

    (略)

    JUDAS

    You sad, pathetic man, see where you've brought us to,
    Our ideals die around us and all because of you.
    But the saddest cut of all:
    Someone has to turn you in.
    Like a common criminal, like a wounded animal.
    A jaded mandarin,
    A jaded mandarin,
    Like a jaded, faded, faded, jaded, jaded mandarin.

    JESUS

    Get out they're waiting! Get out!
    They're waiting, Oh, they are waiting for you!

    JUDAS

    Every time I look at you I don't understand
    Why you let the things you did get so out of hand.
    You'd have managed better if you had it planned...
    Oh....

     

    さらに、「ユダの死」ですが、歌詞を見てるといろいろと読めてきます。最初は I only did what you wanted me too「裏切りはジーザスの意志である」と言っています。

     

    しかし、徐々に神が絡み始め、自殺直前にはGod, God I'm sick. I've been used, And you knew all the time.「神よ、私は利用された。そしてあなたは最初っから知っていた」 God, God I'll never ever know why you chose me for your crime.「神よ、あなたがなぜ私をこの犯罪の下手人に選んだのか、私には決して理解できないだろう」と、言っています。つまり、神は誰が裏切るか、最初っから分かっていたんですねー。

     

    そのことをジーザスが知っていたかどうかは謎ですが、少なくとも晩餐での大喧嘩のシーンでは既に知ってたんでしょうね。。

     

    私は、ジーザス自身が、裏切る人間はユダだと選んだような気すらします(そして、神はジーザスがユダを選ぶと知っていた)。ここでの裏切りは、磔につながる非常に重要な仕事です。

     

    神プランから言うと、裏切りが失敗したら全てがおじゃんになるので、信頼できる人物に確実に裏切ってもらわないと困ります。そこでジーザスは、使徒の中でも一番信用できる親友ユダに白羽の矢を立てたのではないかと思います。これは、残酷でもあり、一方で、信頼の証でもある。

     

    ジーザスとしては、こんな大事な仕事を任せられるのは、ユダしかいなかった。つまり、「愛」や「友情」につながる感情だったのではないかと思います。そういう意味で、ジーザス→ユダへの愛も根底に流れていると思います。

     

    ただ、実際に裏切りが始まってみると、ユダが自分の役目に半信半疑で苦しんでいる。うまいことジーザスを憎ませて裏切らせたら神プランは成功するのに、最後の最後になってもユダは悩んでいる。それも、キリスト教の説く「愛」故に苦しんでいる。

     

    そんなユダを見てジーザスは神プランの残酷さを実感し、自暴自棄になってI don't care why you do it!とかYou liar.とかとか、「もうどうでもいいからここまで来たら早く済ませてくれ!」みたいなキレ方をしたんじゃないかと思います。ジーザスとユダとの間のすれ違う愛情の悩みがゲッセマネであるといえます。

     

    最初は嬉々として神プランの実行者として活動していたジーザスですが、話が進むうちにユダを裏切らせて苦しませてしまい、どんどん、神プランの遂行が正しいことなのかが分からなくなってきていたんだと思います。(Then, I was inspired. Now, I'm sad and tired. )

     

    つまり、神様の残酷なプラン(ユダヤ教の神は結構残酷なことも平気でします。。)を着々と実行していたジーザスが、ユダの愛に触れて人間らしい感情を持つようになる、と言うシナリオも可能かと思います。ユダを裏切らせてしまい、ジーザス自身かなり辛かったんだと思います。

     

    こうなると、スーパースター♪でユダがジーザスの死について歌っている箇所(Did you mean to die like that? Was that a mistake, or Did you know your messy death would be a record breaker?)っていうのが、既に私たちの大きな疑問を問い掛けているともいえます。

     

    「こんな風に死ぬつもりだったのか?それともこれは何かの間違い?あんたのめちゃくちゃな死が歴史上の大記録になるって知ってたの?」ほんと、ジーザスはどこまで知っていたんでしょうね。。。

     

    【疑問12】聖書ではユダの裏切りのタイミングはいつ?

     

    (この疑問に対する答えは、数人のキリスト教徒兼JCSファンのかたとのやりとりをまとめています。聖書の福音書は4種類あり、それぞれ書いてある内容や時系列場がバラバラだったりするので、タイミングも福音書によって解釈がかわります。そんなわけで結論が尻切れトンボなんですが、議論としては面白いです)

     

    「裏切り」は「サタンがユダに入った」という表現なんですねー。この「サタンの入るタイミング」をJCSに当てはめてみると、最後の晩餐以前に「入った」とすれば、事前にカヤパにチクリに行ったJCSのシーンのことでしょうし、ヨハネの福音書の最後の晩餐で裏切りを指摘されて「入った」なら、Jaded Mandarineのシーンのことでしょうねえ。まだ後戻りできる段階だったのに、あそこで最後の一押しが来て、裏切りの決心を固めたって感じなのかもしれませんね。

     

    ところで、最後の晩餐を飛び出してから「キス」までってユダは何をしてたんでしょう?JCSを離れて考えると、ヨハネ版的には、この時にカヤパ達に初めて会いに行った可能性もあるんでしょうか?だとしたら、サタンはほんと、「ぎりぎりセーフ」でしたね。。

     

    ううむ。色々と時系列で考えてみたら面白いですね。。

     

    しかし、「罪の許し」の新約聖書の世界で、ユダの罪って許されないんでしょうか。。同じ「悪魔憑き」のマグダラのマリア(らしき人)は許されたのに。。ユダは最終的に自殺しちゃったから救われないんでしょうか。。

     

    「ヨハネによる福音書」6章に、以下のような箇所があります。「わたしはあなたがた十二人を選びました。しかしそのうちのひとりは悪魔です。」

     

    おお!!!12人のうち一人は仕込み!!!(爆)しかし、使徒を選んだ段階で一人は悪魔だって最初っからばらしてたら、仲間内で疑い合いになりそうですね。。それも、この時点ではユダはまさか自分が裏切るとは思ってなかったんでしょうねえ。。ここでの「悪魔」は、「悪魔に憑かれやすそうな人」みたいな意味だったら、後でサタンが入ってくる際の伏線になりますね。

     

    それにJCS的に考えると、ジーザスは悪魔(この場合には裏切ってくれる人)を最初に仕込んで使徒を選んだと言うことにもなります。「神プラン」は既に回り始めていた。「神プラン」底なしに恐るべし、ですね。。


    【疑問13】映画版のユダの裏切りの心境は?

     

    映画版副音声で気になるところを抜粋してみました。

    http://hal188.tripod.com/commentaries.html

     

    ・最後のバスに乗るシーン。それぞれの登場人物が夕焼けを見上げてバスに乗り込む。その中で、ジーザス(の役者)だけがいない。パフォーマンスとして始まったものが、何らかの「力」の影響を受けたという意味。

     

    ・最後のシーンの日没を撮影していた時、全く偶然に羊飼いが姿を現した。羊飼いはキリスト教のモチーフでもあるので、非常に象徴的だった。

     

    ・磔のシーンでは、突如大嵐になった。(普通イスラエルはほとんどと言ってもいいくらい雨が降らない。)テッド・ニーリーは磔になったまま、スタッフは「やつを下ろせ!」とシャウトしていた。そのまま撮影は続けられ、終わった直後に雲は晴れ、天気はよくなった。

     

    解釈の助けになりそうな解説は、Bloody Moneyのところの以下のテッド・ニーリーの言葉です:

     

    the fact is: it's looking at it from a whole another point of view. The internal elements that went on between the relationships, the personal relationships, between Judas and Jesus and Mary, and the Apostles. They were all friends, they all did something together, you see, as supposed to make it with pomp & circumstance, it's friends going through life, like my children are going through life right now. They're making decisions, on a daily basis about what is right for them. And now we see how they're affected by those decisions.

    「ここで僕は、まったく別の視点、ユダとジーザスとマリアと使徒たちの間の人間関係の要素という視点から見てみる。彼らはみんな友達同士で、一緒に行動していたんだ。一緒に人生を歩む友達なんだ。毎日生活レベルで、彼らにとって正しことはなにか、決断を下している。ここで見えてくるのは、彼らがこういった決断に左右されていると言うことだ。」

     

    "Do I take this? Do I throw it in their faces? Is Jesus doing the right thing? Do I know he's doing the right thing? I've watched him do the right thing, and now it's falling apart. I don't want to turn him in. But we could all use that money to feed the people who are starving in our village." Even while he's saying it,he's questioning, should I.

    ユダはBloody Moneyの台詞を言いながらも、自問自答しているんだ。「俺はこのお金を受取ろうか?ヤツラの顔に向かって投げつけてやろうか?ジーザスは正しいことをしているのか?俺は、ジーザスが正しいと知っているのか?俺は彼が正しいことをやってきたのを見てきた。それが今はばらばらになっている。俺は彼を裏切りたくはない。でも、このお金を使って村で餓えている人たちを救うことができる」

     

    ここでも、ジーザスと使徒たちの人間関係や、ユダの心境がわかりやすく解説してありますね。

     

    こういった、出演者のコメントって、解釈の助けになりますよねー。もっとこの副音声でこんな風な役者の内面を解説してもらえたらよかったですが、これだけでもずいぶん参考になりました♪

     

     

     

    ●まとめ

     

    というわけで、長々と語ってきた、JCS疑問に対する解釈ですが、色々な視点から、私の知識を総動員でまとめてみました。

     

    もちろん素人解釈なので、間違っているところ、主観が入っているところもたくさんあると思います。第一私が四季版を見ていないので(私が日本にいた頃は全然やってくれなかった!)、皆さんと見ているもの、感じていることが全然違うかもしれません。それでも、ちょっとでも皆さんの解釈の参考になると嬉しいです♪

     

    それでは、長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!最後にもう一度、合計13の疑問を並べて置きますね。

     

    【疑問1】イスカリオテのユダはなぜジーザスを裏切ったか?
    【疑問2】ジーザスはなぜ死ななければならなかったのか。
    【疑問3】マグダラのマリアはどんな位置付け?
    【疑問4】キリスト教団的にこの作品ってどうなの?
    【疑問5】なんでキリストは復活するのに、ジーザスは復活しないの?
    【疑問6】で、結局ジーザスって何なの?

     

    【疑問7】なんで「自分で治せ!」なんて冷たいこと言うの?
    【疑問8】太宰治の「駆込み訴え」についてどう思う?
    【疑問9】「神の子」って何?
    【疑問10】聖書、JCS、四季版JCSそれぞれのジーザス、ユダ、マリアの立場
    【疑問11】ユダがどの時点で自分の役目を理解したか?
    【疑問12】聖書ではユダの裏切りのタイミングはいつ?
    【疑問13】映画版のユダの裏切りの心境は?

     

     

     

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    今回は、ジーザスが「神の子」かどうか、どう思われていたかどうかを、いろいろな視点からまとめてみました。

     

    ちなみに、今回答えてるのは、以下の7つの疑問の9と10です。

     

    【疑問7】なんで「自分で治せ!」なんて冷たいこと言うの?
    【疑問8】太宰治の「駆込み訴え」についてどう思う?
    【疑問9】「神の子」って何?
    【疑問10】聖書、JCS、四季版JCSそれぞれのジーザス、ユダ、マリアの立場
    【疑問11】ユダがどの時点で自分の役目を理解したか?
    【疑問12】聖書ではユダの裏切りのタイミングはいつ?
    【疑問13】映画版のユダの裏切りの心境は?

     

    ===

     

    【疑問9】「神の子」って何?

     

    「神の子」の議論ですが、当時のユダヤ人の視点と、現在のキリスト教徒の視点、二つを持って考えるといいのではないかと思います。

     

    おそらく当時のユダヤ人たちにとって、ジーザスは「預言者」のグレードアップ版のような位置付けだったのではないでしょうか。ユダヤ教としては、「神の子」すなわち、唯一神に息子がいるなんて、異端的考えでしょうし、既にある「預言者」の概念を当てはめた方が納得しやすい気がします。

     

    では、「預言者」の条件は?①神とのコミュニケーションをする、②奇跡を起こす(紅海を割るとか)、③ユダヤ人解放を行う、ですね。

     

    ジーザスもモーゼのようにこの条件を満たしていた。だから、当時の人たちはジーザスは預言者の一人と思って慕っていたのではないかな、と思います。①も②もできるのだから、最終目標は③に違いない、と民族解放の期待をしていたのも、自然な流れだと思います。

     

    ところが、ジーザス自身は預言者としてではなく、史上初「神の子」として活動します。この辺に他のユダヤ司祭達が反発したんでしょう。「神の子」は全人類を救うためにいるので、ユダヤ人解放には興味がありません。①神とのコミュニケーションも②の奇跡も神の息子だからできて当然。ですが、民族解放は彼のすることじゃないんです。

     

    ここで、ユダヤ人たちが理解できる概念「預言者」と、ジーザスが編み出した概念「神の子」の間にギャップが生まれます。おまけに、ユダヤ人たちはジーザスがユダヤ教の範囲内で、ユダヤ人たちに対してものを言っていると思っているのに、ジーザスは全人類に向かって話し掛けていた。そんな規模の大きな話、ユダヤ人達に分かるわけないですよね。。この辺の概念や規模の食い違いのために、ユダヤ人たちがジーザスに間違った期待を抱いてしまったんですね。。

     

    過去の預言者にとって、奇跡とは、ユダヤ人のためのもの(民族解放とか)であったのが、ジーザスにとっては、ユダヤ人の奇跡好きを逆手に取った「客引き」の部分があったのかもしれません。奇跡を起こせば、ユダヤ人たちは自分を信じる。まずは、信奉者を集めて、それから、ジーザスの本来の目的、つまり「愛」とか「栄光」の話(説教)をしようと思ってたのかもしれません。もちろん、注目を集めなければ、大事な話も誰も聞いてくれませんもんね。。

     

    ジーザスにとっては、奇跡は手段であり、目的は説教だったのに、民衆はジーザスに会いに来る目的が、説教ではなく、奇跡になってしまっていたところが皮肉ですね。。この辺りから、「これは真実の力ではない」という言葉につながるような気がします。

     

    Neither you Simon, nor the fifty thousand
    Nor the Romans, nor the Jews
    Nor Judas, nor the twelve
    Nor the priests, nor the scribes
    Nor doomed Jerusalem itself
    Understand what power is
    Understand what glory is
    Understand at all

     

    で、このジーザスの「神の子」の概念が生み出され、実際に磔になってみると、世界は一新されます。当時のユダヤ教徒が、いまいちこの新しいコンセプトについていけていなかったのに対し、聖書とかを読んでじっくり考えるようになった後世の人たちが、やっと「神の子」の概念を理解できるようになります。

     

    この頃の人たちは、奇跡を体験するわけにもいかないので、説教自体に魅力を感じるわけで、やっとこの時代になってジーザスが期待した説教>奇跡の聴衆が誕生したわけです。この、「神の子」の概念を理解した人たちが、ユダヤ教徒から離れて、キリスト教徒になったのではないでしょうか。

     

    キリスト教徒は、奇跡はそれなりにすごいけど、他の預言者だってやってること、キリストがすごいのは、彼の思想だ、と考えていると思います。つまり、ジーザス=異端者と思っているのがユダヤ教徒(カヤパなど)、ジーザス=偉大な預言者と思っているのが、当時のジーザス信奉者(ヨハネ、ペテロなど)、ジーザス=思想が普遍的な神の子と思っているのが、ジーザス本人及び後世のキリスト教徒ですね。

     

    おそらく、現在のキリスト教は、ジーザスが考えた(と思われる)「神の子」像を巧くイメージできているのではないでしょうか。神から遣わされ、神と人間の間に立って、磔になることにより全ての罪を償う者。「目には目を」の復讐や罪に基づく世界ではなく、「右の頬を打たれたら左の頬を差し出す」、許しと愛の新しい世界を導くもの。

     

    こういった「神の子」像は、キリストが意図したものかもしれませんが、もちろん、逆に考えると、後世の人たちがキリストの行動に後付けで意味を付け足して布教した、って考えることもできますし、もうそこまできてしまったら、卵が先か、鶏が先か、って議論になってしまいますね。。

     

    【疑問10】聖書、JCS、四季版JCSそれぞれのジーザス、ユダ、マリアの立場

     

    上に書いたことを、それぞれの視点に立って分解して解説します。

     

    ☆キリスト教文化圏でのジーザス・ユダ像(参考:聖書など)

     

    ・キリストは神の子である。神から使わされ、神と人間の間に立って、磔になることにより全ての罪を償う者。「目には目を」の復讐や罪に基づく世界ではなく、「右の頬を打たれたら左の頬を差し出す」、許しと愛の新しい世界を導くもの。「神」が時々選ぶ預言者だけじゃ、ちゃんと神の言いたいことが伝わってないので、一般人にわかりやすい言葉で説明するために送り込まれた「一人息子」。

     

    ・ユダは裏切り者。使徒として目をかけてもらったのに、お金に目がくらんで師匠を売った極悪人。自殺も罪なので、死んでも救われない。キリストの親友とかいう設定も、もちろんなし。いいとこなし。

     

    ・マグダラのマリアは、所々で登場するが、キリストの恋人とはっきり明言している箇所はない。悪魔に取り憑かれていたり、「罪深い女」(娼婦?)だったりしたが、キリストによって改悛し、行動をともにする。キリストの復活の際には最初に立ち会った。彼女に関する記述はそれだけ。恋人説は一説に過ぎず、JCSやダヴィンチコードなどの作品が恋人路線をとっている。

     

    ☆ALW版JCSでのジーザス・ユダ像(参考:JCS映画、舞台)

     

    ・ジーザス=神の子を踏襲。ただし、ユダにとってはただの人間(親友)。他の使徒(ペテロ、シモンなど)にとっては民族解放をやってくれる「預言者の一人」。一般民衆も使徒たちと同じように考えていた。カヤパ達ラビはジーザス=ユダヤ教の異端者の指導者だと思い、敵意を抱いていた。

     

    ・ユダとジーザスは親友。ユダはジーザスの運動が手におえなくなることを心配し、大事になって暴動が起こったりして逮捕されて死刑になる前に、小さい事件で捕まえてもらって、ジーザスに目を覚ましてもらおうと思って密告した。結局カヤパが煽り、民衆が寝返り、死刑になったのがショックで自殺。

     

    ・ジーザスはユダを親友として愛していたが、神から自分の磔の件を命令されていたので、命令どおりユダに裏切らせなければならなかった。(You're far too keen on where and howと言っているので、ユダの裏切りも神の命令だったんでしょうね)

     

    ・ジーザスは、自分が神の子として遣わされ、使命を遂行していたが、親友を裏切らせたり、貧しい人を助けられなかったり、色々と疑問点があり、それを神に直接ぶつける(ゲッセマネ)。神の子ではあるが、人間でもあるジーザスは、その間で悩み苦しむ。

     

    ・マグダラのマリアは恋人役。ジーザスの癒しであり、おそらく本当の教え(愛、許しなど)を理解していた唯一の人。

     

    ☆四季JCSでのジーザス・ユダ像(参考:四季版JCS)

     

    見てないので、正確なところは書けないんですが、どうやら、以下のような特徴があるようです。

     

    ・ジーザス=人間として描かれている。ジーザスが神の子だったかとか言う、宗教的な部分には触れられず、さっきまで褒め称えていた群集が手のひらを返すように死刑を叫ぶ、群集心理の怖さが強調されている。(大体四季版見た人は「群集心理が。。」っていうレポを書いてるしね)

     

    なるほど、四季版は、日本人のキリスト教の理解度を考えて、群集心理を見せる方に回ったんですね。しかし、長年カトリックの友人も、「なぜジーザスが死ななければならなかったのか」と言う疑問が全く解決しなかったと言っていましたので、やはり、その辺りは表現不足なのかもしれません。まあ、映画でも「神がそう望んだから」なので、神の意向までたどっていかないといけないんでしょうけどね。。

     

    (次回は、ユダの裏切りに的を絞って解釈してみます)

     

     

     

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    前回のJCS解釈日記よりさらに奥深くなるので、よっぽど掘り下げたい人専用です。。ほんと、ものすごい濃いです。。。それに、私の解釈全開!異論とかはあると思いますが、まあ、ファンの一解釈と思って、興味ある方は読んでみてくださいな。。

     

    あと、ですます調とである調が混じってるのは、書き込み引用部分と後から書いた日記用解説が入り乱れてるからです。読みにくくてすみません。

     

    前回までは、とある友人からの6つの疑問に答える形で解説をしてきましたが、今回からは、その他の方からの質問に答えてみたものを、疑問形式でまとめてみました。

     

    ここからは、以下の7つの疑問に答えていきます。

     

    【疑問7】なんで「自分で治せ!」なんて冷たいこと言うの?
    【疑問8】太宰治の「駆込み訴え」についてどう思う?
    【疑問9】「神の子」って何?
    【疑問10】聖書、JCS、四季版JCSそれぞれのジーザス、ユダ、マリアの立場
    【疑問11】ユダがどの時点で自分の役目を理解したか?
    【疑問12】聖書ではユダの裏切りのタイミングはいつ?
    【疑問13】映画版のユダの裏切りの心境は?

     

     

    【疑問7】なんで「自分で治せ!」なんて冷たいこと言うの?

     

    <背景>
    (歌詞など一部引用してます)

     

    ライ病患者に囲まれるシーンで、ジーザスが「私は無力だ。自分で治せ!」と叫ぶシーンがあります。「自分で治せ」って。。ジーザスともあろう人がそんな冷たい。。。

     

    ところで、これはBW版はこんな感じ。

    There's too many of you...Don't push me.
    There's too little of me...Don't crowd me.
    Heal yourselves!←「自分で治せ!」

     

    で、映画版はこんな感じ。

    There's too many of you. Don't push me.
    There's not enough of me.
    Stop. Don't crowd me.
    LEAVE ME ALONE.

     

    訳は「力は尽きた、何も求めるな」なんだそうです。つまり、「自分で治せ!」って言うところは、映画版では外されてるんだねー。

     

    というわけで、なんで、ジーザスが「自分で治せ!」なんて冷たいことを言ったかに関する考察です。

     

    <考察>

     

    「自分で治せ!」の件、映画では削られているというのは意味深です。。私の個人的解釈では、「自分で治す」と言うのは、物理的に治療されるのではなく、教えを自分のものにして、「自分で救われろ!」と言うことではないかな、と思います。

     

    キリスト教では、神の国に入ることが救いになるという点では、物理的に治療されても、精神は救われません。(どちらにしてもライ病患者だから自力では治れない。)それなら、神の教えを自分のものにして、死んでから救われるように努力しろ!という解釈は可能です。

     

    しかし、あの、大人数に囲まれて身動きが取れない状態で「自分で治せ!」ってシャウトした時に、そこまで深い意味を持たせることが出来るのかが難しいところですね。。やはり、(逆切れと誤解されがちな)無力感なのかもしれません。

     

    【疑問8】太宰治の「駆込み訴え」についてどう思う?

     

    太宰治の「駆込み訴え」はこちらで読めます。
    http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/277.html

     

    JCSといい、「駆込み訴え」といい、ダヴィンチコードといい、ユダやマグダラのマリアの斬新解釈の方が日本人に根付かないだろうかと、少し心配になります。。やはり常識の範囲内で、キリスト教の基礎知識は必要ですしね。。基礎がなくて応用だけの知識だと、片手落ちになってしまう気がします。かといって、聖書の基礎知識を語りだすと、布教のような目で見られるのも困ったものです。。

     

    私は個人的には「駆込み」はJCSとは全然別物だと思うので、あまりバイブルと思うのは危険な気がします。。なんだか、「賭け込み」ではユダの愛→冷たくされて逆恨み→駆け込み、という流れですが、JCSではジーザスもユダを愛していたと思うんですよね。。

     

    けど、神の命令で愛する親友に裏切らせなければならなかった。You're far too keen on where and howって言ってるって事は、ユダに裏切らせる件も神からの指令だったのかもしれません。。ジーザスもユダを愛していて辛かったというところが、「駆け込み」には描かれていないので、一方的なんですよね。。

     

    それに、「駆け込み」ではジーザス=人間ですが、JCSはジーザス=神の子ですしね。。そもそも、「ユダ視点の斬新な聖書解釈」という共通点はあるものの、それ以外の解釈はぜんぜん違いますね。。

     

    しかし、「駆け込み」ってヨーロッパの人が読んだらどう思うんでしょうね。。奇跡がトリックだったらやっぱりがっかりかもしれません。でも、お金のやりくりで苦労しているユダにはちょっと親近感がもてます。

     

    (次は「神の子」論争です!どんどん濃くなります。。)

     

     

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    前回に引き続き、JCS6つの疑問の残りの4つに答えて行きますー。相変わらず、キリスト教徒の友人にJCS解釈をしているので、JCSファンの方にはアタリマエのこともあるかもしれませんが、そこは読み飛ばしちゃってくださいー。キリスト教徒にとってJCSはこんな印象だったのかーって視点で読んでもらえたら嬉しいです。

     

    ちなみに6つの疑問は以下のとおり。

     

    【疑問1】イスカリオテのユダはなぜジーザスを裏切ったか?
    【疑問2】ジーザスはなぜ死ななければならなかったのか。
    【疑問3】マグダラのマリアはどんな位置付け?
    【疑問4】キリスト教団的にこの作品ってどうなの?
    【疑問5】なんでキリストは復活するのに、ジーザスは復活しないの?
    【疑問6】で、結局ジーザスって何なの?

     

    ===

     

    【疑問3】
    マグダラのマリアはどんな位置付け?

     

    さて、マグダラのマリアがどう関わってくるかですが、まあ、JCSではジーザスの恋人の役目ね(まあ、これはわかったか)。このマグダラのマリアの設定は、「小説聖書」にはなかった気がするけど。彼女が重要なのは、彼女だけがジーザスの教えを理解しているとジーザスに認定されていたこと。

     

    映画では、ジーザスが民衆に向かって「ここにいる誰も、栄光が、愛が、何かわかっているものはいない」と言うシーンがあるんですが、このときジーザスは救いを求めるようにマリアを見ている。マリアが「愛=キリスト教の教え」を理解していると、ジーザスは知っていたんだね。(I don't know how to love him♪と言う歌が皮肉だ。。彼女だけが「愛」を理解していたんだから)

     

    だから、物語の前半はユダがジーザスの理解者で、後半はマリアが理解者になるわけ。(ゲイの嫉妬の解釈に笑った。。たしかに、タイミング的にそう見える。。)ユダは親友として、人間としての視点から、ジーザスを心配していたけど、自分の理解の範疇を超えるとキレちゃった。マリアは、恋人として、自分の理解の範疇を超えてしまうおおごとになっても、ジーザスを支えつづけた。だから、マリアが、ジーザスに唯一「認定」されたんだね。

     

    【疑問4】
    キリスト教団的にこの作品ってどうなの?

     

    このJCS映画はものすごい当時(親の世代)ブームになったけど、色んなところで上演/上映禁止になったのだ!だって、ユダがキリストの親友だったとか、キリストが神に疑問を投げかけてたとか、売春婦が彼女だったとか、キリスト教団体的には許せなかったのだ!

     

    つまり、キリスト教側の人間としては、JCSの解釈はありえない!断固否定!なわけ。しかし、こんな斬新な解釈で舞台を作ったALWとティムライスがすごすぎる。。。(私の中ではALW最高峰はJCSなのだ)


    【疑問5】
    なんでキリストは復活するのに、ジーザスは復活しないの?

     

    最後にジーザスが復活しないのは、ジーザス=人間だからです。まあ、ゲッセマネ♪によると神の子なんですが、この作品中ではジーザスを神々しいものとして描きたくなかったんだろうね。ここで復活しちゃったら、ただの布教ミュージカルだよ。作り手は絶対それは避けたかったんだろうね。

    この作品をよく見てると、聖書でキリストのお家芸の奇跡が全く起きない。病人も治さないし(自分で治せ!)、水をぶどう酒に変えたり、死人を生き返らせたり、水の上を歩いたりしない。ミュージカル的には、舞台上で奇跡を起こしたらなんかショーとして面白かったかもなのに!(爆)挙句の果てに、最大の奇跡、復活もしない。(それどころか、ユダの方がが死んだあと復活ばりに登場してテーマソング歌うし!)

    それに対して、説教(ありがたいお話)の部分は結構聖書通り。つまりティムライスは、意図的にジーザスの神の子らしさを避けて(ゲッセマネが唯一の「神の子」っぽいシーンだし、しかも反抗してるしw)、それでもジーザスが後世まで語り継がれる理由(お話の内容)を表現したのかな。

     

    だから、タイトルもジーザス・クライスト・スーパースター。祭り上げられた人間のスーパースターってことね。「神」云々を理解してるのはジーザスのみ。そのジーザスですら神の全貌は理解できてない。

     

    一般人から見たら、ジーザスはただの一過性のアイドルだったわけ。多分、自分が当時その場にいたら、今のキリスト教信者みたいに「神様。。」と真剣に思うんじゃなくて「うわー。有名人キターーー!!!!ホザナヘイサナーーー!!!!!」ってしゅろ振ってたと思う(爆)。民衆ってそんなもんですよ。

     

    しかし、ジャポネスク版はなぜか1幕だけど、普通は最後の晩餐の前で休憩が入るよ。なぜ1幕にしたのかわけがわからん。。一度四季見てみた方がいいのかな。実際見たら私は絶賛するかもね。。

     

    【疑問6】
    で、結局ジーザスって何なの?

     

    私が2005年にJCS舞台を初めて見た時のレポに詳しく書いたので、こちらを抜粋してみます。。

     

    ===抜粋始め==


    実は、映画はもう以前に2回見てたんだけど、どうしても好きになれなくて(と言うか意味がわからなくて)、勝手にJCSは私のタイプじゃないと決め付けてたの。今考えると、その理由は大きく分けて四つになると思う。

     

    (中略)

     

    そして、一番重要な第四点目は、キリスト=人間解釈に納得が行かなかったのね。カヤパやピラトやヘロデはひとくくりで悪者扱いする癖がついてたので、誰が誰かなんてあまり気にしてなかったし、マグダラのマリアがジーザスを愛していた(ジーザスもまたマリアを愛していたかも)っていうのが、全く聖書に書いてないことなので、「間違い!冒涜!」と思ってた。それに、ユダが言ってることは理解できても、死を受け入れたはずのジーザスがなぜユダにあんなに怒鳴ったり、神に恨み言を言ったりするのかが理解できなかった。

     

    でも、先週もう一度映画を見てみて、今までわからなかった部分が相当クリアになって、いきなりJCSは私の中で意味不明作品から傑作に格上げになったわけ。多分、私がキリスト教を宗教としてではなく歴史として見られるようになったということと、昔見たときより私が大人になって、ユダのジーザスへの気持ち、ジーザスのユダへの気持ち、マリアとジーザスの関係がもっと理解できるようになったからかな。

     

    ===抜粋終わり===

     

    今となっては宗教になってしまったキリスト教だけど、聖書に書いてあるようにとんとん拍子に物事が運ぶなんてまずありえないし、現実的に考えたら、JCSのようにジーザスが運命と神と群集に翻弄された結果、政治の犠牲者になってしまったというほうが説得力はあるよね。

     

    この作品がすごいのは、ジーザスを普通の人間扱いでもなければ、完璧な救世主でもない、その間の扱いをしていること。この人間と救世主のバランスがうまく保たれているから、ストーリーにリアリティが生まれ、こんなにセンセーショナルな内容にもかかわらず、長く支持されてるんだと思う。

     

    このストーリーの解釈によると、彼はほんとは神から仕事を任された(たぶん本当の)神の子で、彼の発する言葉は純粋に人々を救うために発せられた。そういう意味で彼は救世主であった。

     

    けれど、ローマに支配されたユダヤ人と言う政治的な要素が絡み、ジーザスは自分の意思とは関係なく時代に巻き込まれ、自分の発言は政治的に解釈されてしまう。救世主は人々を救うことは出来ても、自分は救うことは出来ない。

     

    それにジーザスは、最初っから自分が3年したら死ぬって覚悟していたにもかかわらず、最後で怖気づいてしまうし(ゲッセマネ)、彼はマリアやユダを人間として愛していたんだと思う。

     

    この、人間と救世主の間のバランスがものすごく絶妙で、何度見ても考えされられてしまうよ。キリストは聖書にあるような、万能の神の子ではなくて、人間として生きて苦しんで、最後には人間によって殺された歴史上の人物だった、と言う解釈は、斬新ではあるけど、説得力は十分ある。

     

    そういうヘヴィーなテーマをセンセーショナルに扱い、それをこれだけの音楽とパワーで包んで世の中に出したALWとTim Riceは勇気もあるし、アイデアもオリジナルだし、やっぱりすごいと思う。

     

    (なんだかまだ解釈の続きが残っているので、続くかもしれません。。どんどん濃くなってすみません。。)

     

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    以下の記事は、もう何年も前に、カトリックの友人で、JCSを初めてみて、色々聖書と整合性が取れずに首を傾げていた友人に書いて送ったものです。

     

    内容は、以下の疑問に答える形で書いています。

    【疑問1】イスカリオテのユダはなぜジーザスを裏切ったか?
    【疑問2】ジーザスはなぜ死ななければならなかったのか。
    【疑問3】マグダラのマリアはどんな位置付け?
    【疑問4】キリスト教団的にこの作品ってどうなの?
    【疑問5】なんでキリストは復活するのに、ジーザスは復活しないの?
    【疑問6】で、結局ジーザスって何なの?

     

    今回は字数の関係で最初の2つのみ。あとの疑問は次回の記事に続きます。

     

    前回のJCS解説と違って、聖書の知識がある人向けに書いているんですが、JCSファンの方にも結構わかりやすいかも。

     

    というか、JCSを初めてみた世界の観客のほとんどが、日本人とは逆に、聖書の固定観念があった上でこのびっくり解釈を見せられ、驚いたけど納得した、という流れがあるので、JCSファンの方もこういう聖書から入る解釈って、参考になるかも。

     

    ===

     

    JCS見てよく分からなかった方、疑問を持った方に、私流解釈前回のJCS解説をご披露します。長文なのでご注意!(以下の解釈は、聖書に詳しい友人がジャポネスク版見て色々首をかしげているので書いた解説です。ちょっと語り掛け口調なのはそのせいです)

     

    えっと、解説はある程度聖書の知識がある程度ある人向けです。聖書に詳しくない人は、JCS=聖書要約だと思わないでくださいね。ダビンチコード読んで「うおー。マグダラのマリアの棺がルーブルに!」なんて思ってる人はいないでしょうが、JCS映画見て「ユダってアフロ!」とか思わないでねー(爆)。

     

    こう、聖書とJCSの関係は、歴史上の徳川吉宗と暴れん坊将軍の関係に近いかも。(爆)あくまで、聖書の一解釈、それも、かなり斬新な解釈です。

     

    ==解説ここから==

     

    ジャポネスクバージョン見てないから、どこまで解釈変えてあるのか分からないけど、JCSは私の好きなミュージカル3本指に入るお気に入りなのに、聖書に詳しい人が良くわからなかったって言ってることは、四季の解釈のせいなのかな?

     

    以下の疑問点は、四季以外のバージョン見たらわかるよー。というか、映画見てみたら、かなり分かると思う。映画、いいよーーー。号泣だよーー。けど、70年代ばりばりなので、最初見たらかなり「うわ。なんだこのテンション高い人たち。。」って思うかも。私も、そのせいで最初見たとき、ほんと受け付けなかったけど、JCS映画をこよなく愛する方と一緒に見たら、この映画のすごさがわかった!!!!ちょっとこらえて映画見ることを超お勧めするよ!!!

     

    【疑問1】
    イスカリオテのユダはなぜジーザスを裏切ったか?

     

    【回答】

    私の回答を言う前に、「小説聖書新約編」と言う本を読んでみるといいよ。これを高校の頃に読んで、私はJCSの思想を受け入れる下地が出来てたと思う。

     

    で、回答。(この本に書いてあることと被るんだけどねー)

     

    ユダとジーザスは親友だった(私が見た舞台では、ユダとジーザスが再会するシーンでは、ジーザスはユダにだけ熱く抱擁する)。ユダは使徒の中では一人だけ、ジーザスのことを親身になって考えていた。(Heaven On Their Minds)。他の使徒はジーザスをスターとして祭り上げるか(Simon Zealotes)、「後世福音書を書いて有名になってやろう(The Last Supper)」とか、私利私欲のことを考えてばっかり。(ペテロは3回否定したし。)もう一人ジーザスのことを本気で心配していたのがマグダラのマリア。このお話は後で。。

     

    なので、ユダはジーザスが使徒や民衆に祭り上げられて舞い上がってるのを見て、「これは手におえない方向に向かっている!俺たち2人でやってきた思想グループが、なんか知らないけどおおごとになってるぜ!下手すると、俺たちユダヤ人は支配者ローマ人に全滅させられるぜ!」と焦ったわけ。

     

    ジーザスは、結構ぼーっとしてるところがあるので(本人は神に導かれてるわけだけど、ユダには分からない)、あとのことをあまり考えていないように見える。ユダは、これ以上民衆への影響力が大きくなると、反対に警察とかに取り締まられる!という危機感を覚える。(この辺が、一般人の感覚だよね。普通、友達が教祖!とか言われだすと、「おい、それはやめた方が。。」って言うのが友達なわけで。。)

     

    で、おりしも、カヤパたちユダヤ人お偉いさんが、新興宗教の自称神の子のジーザスをうっとうしく思い出した。聖書の解釈を勝手に変えるし(目には目を→左の頬も差し出せ)、人気はあるし(This Jesus Must Die)。イスラエルはローマ支配下にあるわけだから、ローマから送られてきた総督ピラトにとっても、これが反乱とかになると結構面倒。おまけに、地元の親分、ヘロデ王もいるし、権力者が結構複雑(この辺は聖書読んでりゃ分かるか。。)

     

    ユダは、真剣にジーザスに「おおごとになる前にやめたほうがいい!」とアドバイスして、売春婦と遊ぶよりやることがあるだろ!(I Don't Know How To Love Him後半)と忠告するわけですが(これもごもっとも。確かに、香油代を節約して貧しい人に分けることも出来る)、ジーザスは突き放す。まあ、ジーザス的には、神に従ってるので、ジーザス的に正しいことをしてるわけだけど、彼自身の説明不足のせいで、ユダと大喧嘩してしまう。

     

    最後の手段として、「大事になって逮捕される前に、小さい事件でチョコっと逮捕されたら、ジーザスも気がついて正気に戻ってくれるだろう」と思ったユダは、「かるーく逮捕してやってくださいな」とカヤパ達に言いにいく。ユダは良かれと思ってやったことなんだよね。。だから、お金も受取りたくなかった。(Blood Money)

     

    しかし、事態はユダの思いもかけない方向に広がっていく。ジーザスの人気がものすごく上がってしまって、逮捕の時点ではもう、超重要人物になっている。カヤパ達は反対派の教祖ジーザスを捕まえてほくほく。(ジーザスも自分がどうなるか分かってるところが泣ける。。)

     

    後は、裁判になるわけですが、ピラトは、結構いい人で(Pilate's Dream)、むちゃして暴動起こしたくなかったので、地元の親分ヘロデに決めさせようとするわけだけど(King Herod's Song)、ヘロデ王は面白いことしないジーザスつまんなーい!って言ってピラトに投げ返す。ピラトは民衆のシャウトに押し切られる形で、いやいやながら、ジーザス処刑を決めるんだけど、夢の件があるので、ジーザスのことをそれほど悪人とは思ってない。(ピラトいい人なのだーー!ほんと、かなりジーザス助けようとがんばったのだー!)

     

    で、ユダの自殺。もちろん、自分がチョコっとお灸を据えるつもりで仕掛けた逮捕劇が、結果的にカヤパ達に利用された!!!友情からでた行動だったのに、ちょっと投獄かと思ったら、磔だし!!そんなつもりじゃ!!!!と、絶望して自殺するわけです。(ユダの死♪の歌詞読んでみて!ジーザスが死ぬとか、裏切りの時点では思ってなかったから!)

     

    おまけに、後で書くけど、自殺の頃にはユダは、自分が演じるべき役割を良く分かっていた。神から指令をうけたジーザスを磔にするために、裏切るために、選ばれたのが自分。ユダはジーザスの親友だから、ジーザスの意図を理解して、その上で自殺しかないと思ったんだね。ユダは、裏切り者として後世に伝えられる存在となることを受け入れた。(Damned for All Life♪)親友のために全てを犠牲にしたんだね。福音書でも書いてほくほく使徒として生きることも出来たのに。

     

    で、ジーザスがゴルゴダの丘を十字架かついで登っていく途中の幻覚として、ユダがスーパースター♪歌ってるシーンが来るわけです(これ、映画や私が見た舞台でははっきり分かったんだけど、四季版はどんな演出してるんだ?)。

     

    だから、ユダは復活したんだじゃなくて、ジーザスが見てる幻覚なのだよ!(だから映画ではあんなふうに派手派手なのだ!)、もしくは、霊になったユダがジーザスに「だからおおごとにしないほうがいいと言ったじゃないか!!」と語りかけてるという解釈も可。どっちにしても、ユダは霊か幻覚で、ジーザスはそれを朦朧と丘を上がりながら知覚していたってことね。

     

     

    これでユダの行動に説明がついたかしら。

     

    ユダとジーザスのすれ違いは、ユダが親友としてジーザスを心配してたのに、ジーザスが神からの使命を果たさないといけなかったこと。

     

    だから、せっかく心配してくれている親友を突き放してでも、使命を優先するしかなかった。ジーザスは、自分が最後に磔にされないといけないってわかってたので、誰かに裏切られる必要があった。ジーザスは、親友のユダに、その辛い役目を任せたんだね。それも、事情をユダに話したら全部おじゃんになっちゃうので、反対にユダを突き放して裏切る方向に持っていくしかなかった。

     

    けど、ユダとジーザスの究極の友情関係は、ユダが最終的にはジーザスが死ななければならないことを理解して、自分が損な役回りを引き受けることを承諾したこと。私も舞台4回目にして初めて気がついたけど、ユダもカヤパのところに行った時にはちょっとお灸を据えてやろうと思ってたけど、最終的に、裏切りのキスの時点では、自分にしか出来ない重要な役割を、ジーザスから任されたことを知ったんだよ。。(作品によって解釈違うけど。Jaded Mandarineの時点でユダが理解しているという演技のユダもいるし、自殺の時に初めてわかる、っていう演技のユダもいる)

     

    ジーザスを救う最後のチャンス、裏切りのキス直前の、ユダVSジーザスの大喧嘩のシーンのレポ(JCSコン3回目)が出てきたので、貼り付けますー。結構、この2人の友情がわかりやすい。

     

    ==JCSコンレポ引用==


    Last supper♪のあとのジーザスがユダを追い出すシーン、ほんと、ここはすごくいいわ。。。見詰め合うだけで、二人はすごく分かり合ってるんだよね。。最初にジーザスがGooooooooooooo!!!!って行ってユダを追い出すんだけど、そのあとでまた帰ってきてJaded Mandarineの部分を歌うユダがすごくいい。そのあと、Everytime I look at you i don't understand♪ってジーザスに直接言うのがほんとにーー。これがジーザスを説得する最後のチャンスなんだよねーーー。ここはほんとなきます。すがるユダの手をそっと押さえるジーザス。ジーザスもつらいんだよーーーーー!!!!!!

     

    でも、これは決められたことだから、ジーザスはユダを突き放し、(心で泣いてるジーザス)They are waiting!!!!!!!!と言う。ユダは突き放されたところからもう一度ジーザスを見つめ、はっと気づいたように立ち上がる。ここでユダもジーザスの心がわかったんだねーーーー!!!!ほんと、ここは泣けます。。。

    ==引用終わり==

     

    ジーザス自身も、神の使命を果たすことに疑問をもち、自分がこうやって布教活動しても、何かの役に立つのか?!と自問自答していた(ライ病患者に囲まれるシーン、ゲッセマネなど)。親友を辛い役目に追いやり、自分を導くはずの神にも答えてもらえず、ジーザスも孤独でかわいそうだったんだよ。。


    【疑問2】

    ジーザスはなぜ死ななければならなかったのか。

     

    ということで、疑問2にも答えられたと思うけど、ジーザスが死ななければならなかった理由は、「神の命令だから」。でも、ジーザス自身も何で神の命令に従わないといけないかは疑問に思っていた。最後は、「おうわかったぜ!やってほしかったらやってやろうじゃないか!」、みたいなタンカ切って磔になるわけですが。でも、神様理不尽ー!っていうのを思いっきりゲッセマネ♪でぶつけてるよねー。


    ちなみに聖書的なキリストの死の意味は、世界中の罪を負って処刑され、死んで復活することで、罪と罰の世界が終わり、愛と許しの象徴となる、って感じでしょうか(←大雑把すぎ)。復活(=奇跡)がキモなので、そりゃ死なないとお話にならないわけで。そりゃキリスト教がここまでメジャーになったのも、この神プランが大当たりだったからだけど、その場で死ぬ人は納得行かないこともあるよね。。

     

    (次回は残りの疑問に答えますー。)

     

     

     

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    ツイッターで、「キリスト教って何?」とつぶやいておられたフォロワーさんがいらっしゃったので、字数の許す限りできるだけ簡単に答えてみました。


    リプライする形でつぶやいていたものが、他の皆さんにも好評だったので、ここでまとめておきます。

     

    ちょっとブログとしてわかりやすくるために、前後を入れ替えたりして編集していますー。JCS観劇の参考にどうぞ。


    <一言で言うと。。>

     

    ・この話題に深入りしたらキリがないのですが、ぐうたらカトリック教徒的に一言で言うと「神は愛」なんだと思います。旧約聖書の「神は裁くもの」「ユダヤ人だけを救済するもの」に対抗した考えで、神の愛を実践すれば全人類が救われる、と言う考えです。うわームツカシ。。

     

    ・で、神の愛って何?って事ですが、思いやりに近い気がします。人間関係というか、相手にちゃんと接する(隣人を愛せ)、外国人にも分け隔てなく親切に(善きサマリア人)とか、つまりユダヤ人の選民主義→全人類って感じです。

     

    ・愛って言うと余計わかりにくいですが、思いやりというか、相手の事をちゃんと考えるというか。うちの神父様は、これさえできてればこの世がもう天国だ!みたいなこと言ってました(笑)キリスト教、意外に単純です(笑)

     

    ・ 飴や我慢や罰はユダヤ教の考え方で、ジーザスは全部愛に置き換えたんです。だから、ユダヤ教の一派だったジーザス組は、急進的と判断され、ユダヤ教の司祭から嫌われてたんですね。

     

    ・あー。もうこれ以上は歴史が絡みすぎてうまく説明できませんー。預言者のこととか色々あるんですが。


    <JCSの文脈的に解釈すると。。>

     

    ・ユダはジーザスを愛してたなら、それも神の愛の歪んだ実践と考えると泣けます。実際はマリアの愛が正解なんですけども、ユダも頑張ってはいたんですね。

     

    ・l don't know how to love himと言っているマリアが実は正解に一番近いという皮肉です。山上の垂訓のシーンで、誰も栄光や力のことを理解しているものはいないって、歌がありますが、映画ではジーザスがマリアを一瞬見るんですよね。

     

    ・ユダも本当に教えとして愛のことを理解はしてなかったと思いますが、それでもジーザスに惹かれて、自然に愛してたんですね。ユダが最後にI don't know ~と歌う時が泣けます!マリアの境地に達したのはこの時かもしれません。

     

    <キリスト教の協議について>

     

    ・(キリストの教え方がうまかったかどうか、カリスマがあったかどうか、という質問に対して)教え方はうまかったかどうか。。(爆)結局教義も沢山わかれましたし(カトリックとプロテスタントとか)、JCS的にも理解してる方が少数みたいです(みんな福音書書いて老後は安泰とかw)。カリスマはあったし、ユダヤ教に嫌気がさしてた民衆に受けたんでしょうね。

     

    ・ジーザスは喩え話でわかりやすく説明はしてたんですが、当時のイスラエル人の文脈の喩えなので、日本人からしたら「キリストはぶどうの木」?ぶどうの木ってどんな形?って感じでピンと来ないですよね(低く横に広がる感じです。大木ではなく)

     

    ・あとジーザスって聖書では奇跡を沢山起こすんですが(死人が生き返ったり)、そういうインパクトがカリスマになってたとこがあって、注目されるきっかけしてはいいですが、もっと大事なありがたいお話に、民衆がどこまで興味をもってたのか。。せっかくいいこと言ってるのに。。

     

    <まとめ>

     

    ・人や宗派にやって解釈は違いますし、私もまだ模索中です。ぐうたらなのでダラダラしてますが(笑)

     

    ・キリスト教はソースがバラバラな上奥が深いので、いろいろな解釈が成り立つのがおもしろいですよね。毎週日曜に世界中の教会で神父様たちが自説を繰り広げてるかと思うと気が遠くなります。

     

    ・子供の頃から疑問に思っていたことを、文献を読んだり話を聞いたりして考えた、未熟な一解釈です。参考になれば嬉しいです。まだわからないことは沢山ですが、JCSに出会って、同じように悩んでた人がこんなにいたんだー(演出家や役者も含め)ってホッとしました。

     

     

    <ブログ用あとがき>

     

    上記は全部私解釈ですし、キリスト教に関しては何万と解釈があると思います。皆さん自分の思う解釈が一番た正しいと思うので、私の意見は一意見として参考にする程度にしておいてください。宗教的なことで議論できるほど大人ではないので、一方的にブログに書くだけにしておきます(笑)。

     

    (四季でJCSやってることですし、しばらく濃いいJCS関連記事が続きますー)

     

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    ああーー。なんかこのレポ書くのずっと忘れてたー!!確か直後に腹痛で倒れたから書けなかったんだっけ。

     

    2011年のイースターに上演された、毎年恒例JCSコンサートのレポです。ウィーンにいる時はほぼ毎年見てるんですが、今回はDrewジーザスということでやっぱりしっかり見ておきたかった。

     

    しかしDrewってこういう、超越したロックな役がものすごくハマるのねー!私が見たDrew歴では断トツ一位!(Drewユダも見てるけど)いいものを見せてもらいました!

     

    ちょっとずいぶん記憶が薄れ掛けてるんですが、その分あまり長文にならなくてすみそうなので(爆)、濃く記憶に残ってる部分だけレポにしますー。

     

    ●座席編

     

    席は19ユーロくらいの2階Rangの最前列端っこ。はしっこすぎてちょっと左側見切れるが、真ん中はしっかり見えるし、一応コンサート形式なので、何とかなる感じか。久々のRobが左端に座っちゃうと見えなくてちょっと残念なんだが。。

     

    ●演出編

     

    一応コンサート形式と言いつつ、きっちりセットは組んであったので、今までのJCSコンと違って豪華な感じ。

     

    舞台上を斜めにクロスして、X字状に十字架状に通路がある。この通路の左右と奥にオケが分かれて座っている。Xの手前の部分には指揮者とキャストが。この通路の部分もキャストの演技や行き来に使われる。

     

    右奥には足場らしきものが組んであり、時々ここで歌ったりもしていた。ラストの磔もここに十字架状に火が燃えて幕。コンサートなのになかなか演出がよく凝っていて、これならもう、普通に舞台版とよんでいいのでは?

     

    ●キャスト編

     

    もう、すごいスピード感で(笑)、キャスト編に行きます。

     

    ・Jesus:Drew Sarich

     

    Drew, Drew, Drew、真剣に今回で180度見直した。っていうか、今までDrew何度も見てきたけど、これほどはまる役は見たことがない。というか、Drewっていろんな役やってきてるけど、ほんとにハマる役ってない気がする。。人気があるもんだから、ハマらない役もやってて、そういうのばっかり見てきたから、個人的には評価がイマイチだったのか。。

     

    いや、Drewを初めて見たのはユダ@Amstettenだったの。それはそれでハマる役だと思ってたんだけどさ。今回のジーザスのすごさに比べたら、あのユダもまだ未熟なくらい。(あ、Drewはベルリンのノートルダムの鐘で見たのが最初だわ。ユダは二回目)

     

    で、その後Drewを見たのはルドルフのタイトルロールとTadWのクロロック。どちらも歌は上手いけど役にハマってない。。っていうか、どちらの役も重厚な声で古典的な役(衣装もコスプレ風)なのに、Drewったらそういうの似合わない気がするし、声もロック過ぎる。ま、ファンも多いので、好みの問題だとは思うんですが。。

     

    個人的には、Drewはロックな役で、コスチュームモノじゃない現代的な作品が似合ってると思ってる。Hairのバーガーとか実は見てみたかった。あと出てないけど、「春の目覚め」とか、ああいうロックが似合うと思うんだよね。。(あ、そのあとでシスターアクトのカーチス見たけど、あれは別の意味でハマりまくってたwwwチンピラ似合いすぎww)

     

    Robもロックな役者だけど、Robはコスチュームも似合うし、低い声は相当重厚なので、古典的な役も出来る。けど、本人がロック好きだからロックな役しか最近してないけど。Drewはどちらかと言うと古典的な役をよくやってるけど、個人的にはその才能をロックな役に注いで欲しいよ。。

     

    と、ここまでDrewのことをいろいろ語ったわけですが、今まで「あんなにファンが多くて世界的にも有名なDrew、何で私はいつもちょっとピンと来ないんだろう。。」って思ってたもやもや感を吹っ飛ばしてくれた!!!!もう、Drewの一番のハマり役はジーザス!!!!!

     

    いや、配役が発表された時は、Robがジーザスがいいー、ってごねた私ですが、Drewで見れて今回はほんとよかったと思うわ。Robファンの私が言うんだから間違いない。今までの史上最高ゲッセマネはRobだと思ってたけど、今回でDrewジーザスに見事に塗り替えられた。

     

    ゲッセマネ聞きながらあんなに号泣したのは初めてだよ。。Drewすごいよ。。。

    Drewってさ、ほんとよくぎゃーーーーー!!!!って高音シャウトするのね。もう声つぶすんじゃないかと思うくらい。これがウリだと思うんだけど、このぎゃーーーー!!のシャウト、クロロックでされても浮いちゃうんだよ。。それが、ジーザスだったら全然浮かないの!!!!逆にジーザスのちょっとイっちゃってる感じwを上手く表現できてると思った。

     

    Drewのジーザスは、なんとなくみんなから一線を画してる、手の届かない存在って感じ。マリアもユダも愛が一方通行で通じてるんだかよく分からない、って感じ。Robジーザスはみんなに優しくて、いいお兄ちゃんって感じだったし、Stevenジーザスはみんなに支えられてるって感じだったけど、Drewジーザスは一段高いところに立ってる感じ。

     

    だから、「神の子」って感じがすごくするし、みんながアツくなってる時に一人でクールで群衆から離れて、遠い目をしてる感じがする。なんていうか世俗的なことには興味がなくて、飄々としてるって感じかな。なんか、丸刈りにゆったりしたシャツだったので、ジーザスっていうか見た目はブッダだなw

     

    ジーザスの周り(ユダやマリアやシモン)がアツく崇拝したり愛したり悔しがったりしてるけど、ジーザスは「ふぅん」みたいな。特にユダは、暑苦しいほどアツい、おっちゃんロッカーのMisha Mangなので、愛の一方通行が見ててかわいそうなくらい(笑)。

     

    あとでAndyのソロコンにゲストに出てた時に、素のDrew見て分かったけど、Drewって普段からこういう風にちょっと浮いてるんだよね。ぼーっとして人の言うこと聞いてなかったりとか、遠い目して別の事考えてたりとか。背も高いし、なんだか人外の奇妙な生命体って感じもする(おまけに変に悪乗りするときは、やりすぎるww)

     

    で、彼のゲッセマネ!これは私のベストゲッセマネ史を塗り替えまくった!!!もう号泣した!!!

     

    歌のうまさとかそういう次元を飛び越えてるよね。あまりに緩急、声の高低、表情、種類(だみ声シャウトやクリアな高音、ぞっとする低温など)の使い分けが絶妙に計算されていて、その上感情やパワーがこれでもか!っていうくらい乗っかってて、客席の隅々までこの迫力がどっかんと飛んでくる感じ!もう、好きなだけ好きなように歌ってください!私はもうあなたのゲッセマネワールドの凄さを堪能させていただくだけでございます!って感じ(笑)

     

    あと、音楽の編曲がすばらしくて、一度落ち着いてDrewの声じゃなくて伴奏に集中して聞いてみたら、それだけでも心が震えるよ!!!

     

    Drewのジーザスは、神に怒りをぶつけて、喧嘩売ってるの!!!Robが神を批判してたのに対して、Drewはもう、既に人間の次元を超越した「神の子」であるジーザスが、父に対して、「神を超える」かのようにケンカ売ってる。

     

    もう「神」の言っていることに従えない、人間と一緒に暮らして、人間のことは神よりずっとよく知ってるはずだし、自分は神より優れてるはずのジーザスが、神に思いっきり反抗してケンカ吹っかけてるの!

     

    もう、すごい怒り、反抗期の若者が父を超えるときの怒りを、思いっきり万能すぎて無能にすら見える自分の父にぶつけて、超えようとしている。

     

    一旦間奏が挟まって落ち着くのに、You startedでまた燃え上がる。もう、「俺のほうが神より事情もよくわかってるし、こんなよくやってきた俺なのに、殺すとか、おやじの計画おかしいだろ!親父おかしいだろ!!って感じの怒り具合。

     

    この、父に喧嘩を売って、怒りをぶつけて、父を乗り越えよう!っていうところがすごい泣けたー!!!

     

    もうその怒りのパワーの凄さと、それを自由自在に表現するDrewの力が劇場中に充満して、劇場内の空気が熱い怒りで満たされ、そんなに優れた「神の子」がこんなに怒ってるのに、やっぱり計画は変えられない、その理不尽さと、無言の神のむごさに、号泣。。。

     

    そして、「死んでやる!」っていうのも、ヤケクソとかじゃなくて、「俺が神よりうまくできる(神プランを超えられる)って、死ぬことで証明してやる!」っていう、決意みたいな感じだった。わかった、計画が代えられないなら、計画内で俺の好きなようにやって、俺の力で神の計画よりもっといい結果をだして、神を超えてやる!」って感じね。

     

    この曲、一応Youtubeであるから聞いてみる価値は絶対あると思うんだけど、実際見たときはこの30倍くらいすごかった。。どんだけすごかったか、筆舌に尽くしがたいよ。。神様が怒鳴られているという、あの会場の重苦しく熱い空気。。あれは本当に生の空気の恐ろしさでした。

     

    Drew版ゲッセマネ2011

     

    ・ユダ@Misha Mang

     

    この人は、Robジーザスの相手役でも見たことがあったので、初見ではない。ドイツ語圏ではあまり知られてないかもだけど、チェコの役者さんです。なんでDrewジーザスみたいな凄いのにこの人をぶつけてきたのか、イマイチわからないんですが(2005年版みたいにSerkanとかだったらもっとすごかっただろうと思うのに。。)、実はこの人、じっくり見ると私は結構無骨で好きなんです。

     

    見た目は、大柄でボロボロのジーンズとレザージャケットを着た、おっちゃんロッカーって感じ。大柄なくせに猫背なので、気弱な印象も与える。

     

    大きいジャイアン的外見なのに、結構涙もろくて情にアツい。ジーザスも親友としてすごい心配してるし、感情的になったりもする。けど、Drewジーザスは結構超然としていて、こんな人懐っこい虎みたいなユダは結構見向きもしないのが、かわいそうw。Robジーザスは結構俺たち親友だぜ!って感じだったのに。

     

    彼は、歌のレベルで言うと普通くらいなんだけど、シャウトがハスキーでロックっぽくていい感じ!

     

    こんな縋り付くような見かけ倒しで実はダメダメユダだから、なんだかかまってあげたくなっちゃうんだよねー(それでも冷たいジーザスw)

     

    ・マリア@Caroline Vasicek

     

    Caro復活来たー!大きな、それもVBW系の舞台に出るのは産休以来なのでずいぶん久しぶり。

     

    2年ほど舞台から遠ざかってた気がするんだけど、昔の可愛い可愛い感じとはまた変わって、少しやつれた?ほっそりした感じがする。

     

    声の艶は素晴らしく、表情を声に乗せるのがとてもうまいので、守ってあげたくなるようなマリア。

     

    衣装が赤と白のボロボロの布で、非常に印象的。それがまた細い体に巻き付いてる感じだから、哀れな感じが増すというか。

     

    ジーザスとの関係は、いい意味でねちっこい。ふっとジーザスの頬をタッチしただけなのに、そのあとの仕草が意味ありげに尾を引くので、見ている方は一瞬触るだけでよくあれだけ糸を引いたような雰囲気が演出できるなあ、と思うわけですよ。

     

    で、ふっと触った後、ジーザスはもう他のことを考えてるのに、マリアはその手をそのまま構えて、じーっとジーザスの横顔を見つめたりしてるの。遠くから見守ってるけど、かなり強烈に、いい意味でねちっこく見守ってる感じ。

     

    このジーザスはかなり神がかってるから、変に近づいてイチャイチャするのではなく、遠くから熱烈な視線を送るマリア、って感じなのが、Caroの控え目な様子と相まってすごく良かったし、それがひしひしと伝わってきた。

     

    ・シモン/アナス

     

    Rob!Rob!!!いや、Rob、ジーザスもピラトも素晴らしかったのに、シモンですかい。。Robがシモンやったのって、ジーザスやピラトやるずっと前の下積み時代以来じゃ。。今回ピラト役者がいまいちだっただけに、ほんとRobはピラトで見たかったよー!そしたら、DrewVSRobの裁判シーンが楽しめたはずだったのにー!(この二人仲がいいので、舞台上で対決するのも楽しみ♪)

     

    まあシモンとアナス両方やってくれるのはいいんですが、アナスは別にRobじゃなくても。。いや、アナスの高音はRobも出るんですが、もっとロックな高音が聞きたいのよー。

     

    けど、シモンはものすごい素晴らしかった!!!!もったいなすぎるーーーー!!!それもいつもの、マイクを口の前に立てるあの持ち方が懐かしい!最初っから拍手あおってくるし、シモン歌いなれてるなあ。

     

    正直、シモンの歌であれほど盛り上がって、客席がショーストップ状態になったのも初めて見たよ。私はRobって知ってるから大興奮だったけど、客席全体が「何このシモン!楽しすぎ!」って感じてたのがひしひしと感じられたよ。さすがRob!!!!

     

    あ、カヤパは恒例Dennisさんね♪素敵な低音でございます。彼以上のカヤパはあまり見かけないよね。

     

    ・ピラト

     

    あー!いまいちだっただけに、Robがやってくれたらと悔やまれる。。この人TdV出演中でファンは多いんだよね。。

     

    ・ペテロ

     

    えー!Nobert Kohlerだったのー!今はじめて気が付いた。。。もっとちゃんと見てればよかった。。(爆)

     

    ・ヘロデ

     

    あまりに印象に薄くて、全然覚えてません。。(爆)

     

    Komponist: Andrew Lloyd Webber
    Autor: Tim Rice
    Regie: Dennis Kozeluh
    Musikalische Leitung: Koen Schoots
    Orchester: Orchester der Vereinigten Buhnen Wien

    Besetzung:
    Jesus: Drew Sarich
    Maria Magdalena: Caroline Vasicek
    Judas: Mischa Mang
    Simon/Annas: Rob Fowler
    Pilatus: Alexander di Capri
    Petrus: Norbert Kohler
    Herodes: James Sbano
    Kaiphas: Dennis Kozeluh
    Soulgirls: Cornelia Braun, Melanie Ortner, Marle Martens

     

    舞台写真などは公式サイトからどうぞー。
    http://www.musicalvienna.at/index.php/de/aktuelles/article/85561


    ●まとめ

     

    というわけで、この舞台は、Drewが90%、Caroマリアが10%、Robシモンが10%って感じかな(爆)。このレポ書いている今(2年後w)でも、まだ結構覚えてるって、やっぱりすごい舞台だったんだねー。

     

    ちなみに、この公演のCDが発売されてます。Drewジーザスの凄さを楽しんでもらえれば、と思うんですが、やっぱり舞台のほうがずっとすごかったなあ。。。

     

    あと、2008年版のDrewジーザスとSerkanユダばんのCDもありますー。どちらもお勧め♪

     

     

     

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    ジーザス・クライスト・スーパースター UKアリーナツアーライブDVD

    バーデン版JCSレポ2幕行きますー。I don't now how to love himで1幕が終わるという、通常とは違うタイミングで入った幕間の後の2幕です。

     

    ・"Damned for All Time" / "Blood Money"の直前のちょっとした前奏で、幕を開ける2幕。この前奏自体は結構2幕の始まりとしても違和感ない感じ。

     

    もう、アツいアツいChrisユダ、交渉の間もシャウトしまくりwwお金をもらうことをものすごく激しく、何度もしつこく拒否してる。

     

    しかし、演出的にここで面白かったのは、最後お金を受け取って、「ゲッセマネにいます」ってチクるところで、ジーザスが奥の扉から入ってきて、会話を横目で聞いてるんだよね。。

     

    そのジーザスの表情が、氷のように冷たい、あきらめのような表情。裏切りに対して怒っているようで、受け入れた諦め。これから自分に降りかかることへの恐怖を押し隠すような表情。何とも言えない、複雑な冷たい表情でした。

     

    で、曲が終わると使徒たちが奥の扉から入ってくる。金を受け取って戻ってきたユダが、後ろで聞いていたジーザスと鉢合わせする。ユダはジーザスが立ち聞きしてたとは知らないので(立ち聞きではなく、魂か何かを飛ばして聞いていただけかも)、「え?なにもないっすよ?」みたいなすっとぼけた表情で、最後の晩餐のテーブル(右端)につく。

     

    ジーザスは、一人が拒否し、一人が裏切る、っていうところで思い切りユダをなじるが、ユダは最初しらばっくれて、ジーザスと目を合わせてにらみ合う。にらみ合いの途中でジーザスはすっと目をそらせて、右ボックス席上空を見つめる。視線を外されて、同じ方を見るが何もないことに肩をすくめるユダ。(この右上を見つめる演出は一体何だったんだろう。。ジーザスは、神を見たのか?)

     

    ユダも立ち上がってHurry they are waiting!の大ゲンカに。まあ、二人ともアツいアツいので、ここの喧嘩がもう殴り合いみたいにものすごいことに。

     

    で、一旦はジーザスから引き離されて席に着いたユダが、(ここ、普通ユダは去りかけてまだ戻ってくるていう演出が多いよね?)中央に座っていたジーザスの後ろから強くハグし、超絶苦悩の表情でA jaded mandarinをシャウト熱唱!!!もう、熱気がアツすぎて湯気もうもう。

     

    そんなハグを力づくで外して、ジーザスがThey're waiting!ともう、うきゃーーーー!!!って高音キンキンシャウト。もう、ここのユダとジーザスのシャウト合戦があまりに激しくて、見てて痛々しいくらい。こんなアツくて激しくて、シャウトしまくりのJaded Mandarineは初めてだわ。。もう、号泣。

     

    特にユダがジーザスを後ろからハグするところとか、もう好きすぎるのに、どうしてこんなに傷つけ合ってるのー!って思うと。。それを引き離さないといけないジーザスがまた辛そうで、ヤケクソで愛情表現にハグしたユダが、拒絶されてボロボロになって、もう感情的にボロボロすぎる。。

     

    ユダは、この後後ろの扉に走っていくんだが、そのあとジーザスは再び右上を見上げる。絶対なんか意味ある演出だよ。。

     

    この舞台では、最初のYou will be so so sorry when I am goneとこのJaded Mandarineの二か所で号泣した。。この二人、愛し合ってるのにー!すれ違いすぎだよーー!!ユダかわいそう。。けど、あんた色々ズレてる。。ジーザスもそんなズレてるユダを愛してるけど、神プラン遂行のためにそれを表現できないもどかしさ。。

     

    ・でゲッセマネ。残念ながらこの曲はあまり印象に残ってないかも。オペラグラス使わない方がよかったかな。。このジーザスはあまりにアツくて、顔を見ると濃すぎ。。体全体を見た方が伝わってきたかも。

     

    とにかく、「わかった、死んでやる」っていうところの心の切り変わりがあまりピンと来なかった感じ。結局なんで死ぬことにしたの?って疑問が残る。

     

    そして、途中で倒れたところ(十字箇の形に)で、拍手!!曲終わってないのに!!!(笑)けど、そこからがすごく良くて、後半は私もかなり入り込めた。

    なんか、人間臭いジーザスが、人間寄りの立場から神に話しかけるけど、神は次元が違う考え方をしてるから、人間に近づきすぎたジーザスとはイマイチかみ合わない感じが、哀しいよね。。

     

    ・「逮捕」。よく見るユダは、ジーザスにいかにも親しげに近寄って行って、すっとキスするのに、このユダはもう裏切りがバレバレなので、開き直って、ずかずか足音立てて正面から近づき、あからさまにジーザスの左ほおに、一瞬だけ頬を近づけてチュって言うだけ。ふてくされすぎて可愛いw

     

    逮捕されるジーザスは、知ってたはずなのに、おびえ、嫌がってる様子が、人間臭い。結果は知っていても、やっぱり怖いもんは怖いんだよね。

     

    で、逮捕された後、弟子たちが棒持って捕まえに来たやつら(剣持ってる)と戦うのが、入り乱れてなかなかリアル。それを尻目に、ジーザスとユダは舞台端っこで何やらこそこそ、押し問答的に話をしているのが新鮮。ここで二人は何を話してたんだ?!

     

    ・しかし、このシーン以降(というか、最後の晩餐から)、実際にどういう時間軸で物語が動いていくか考えながら見ると、興味深いよ。

     

    こないだのイースターで、実はジーザスは夜通し裁判されて、早朝に死刑が決まって磔にされた、という徹夜説を検証したんだけど、それによると、最後の晩餐→ゲッセマネで早朝まで祈ったジーザスが、そのままピラトの元に連れていかれ(ピラトもたたき起こされて迷惑w)、ヘロデにたらいまわしにされ(こちらもたたき起こされてやる気なし)たんだったよね。

     

    で、再びピラトの元に戻って来た時には、カヤパたちによってサクラな群衆が集められ、ホサナでジーザスを支持してた民衆があら不思議、手のひら返したように「十字架に付けろ!」ってシャウト。ピラトはその声に押し切られる形で、死刑を決定。ゴルゴタの道行きが朝(日が空けてから)で、死亡が15時ね。

     

    イースター、受難日、最後の晩餐に関する考察
    http://wienok.blog119.fc2.com/blog-entry-1418.html

     

    これを踏まえてJCSを見るのもなかなか面白い。この時間軸の解釈を反映した演出は見たことないけど、あってもいいんじゃないかと思うくらい(映画パッションはたしかこの時間軸だよね?)。実際、徹夜で仕事するみなさん、ちょっと見てみたいw

     

    ・この後、ジーザスの流れと、マリアの流れとが交互に展開するんだけど、マリアがいまいちなので、ジーザス側じゃない場面になると急に緊張感が途切れるのが残念だった。これ、うまくやると違和感ないのにね。。

     

    ・ってことで、ペテロの否認。このペテロ、今までソロほとんどないけど、シモンよりうまい!背が高くて歌もうまい!

     

    ・ピラトとキリストのシーン、あのジャンジャジャジャンジャンジャーージャーー♪が流れると、脳内はRobピラトがあの台に乗って登場する映像しか浮かばなくなってる(爆)。歩いて登場するピラトとか。。それもスキンヘッド。。

     

    いや、夢のシーンで、結構ピラト過小評価してたんだけど、このシーンのピラトものすごいよかったよ!!スキンヘッドピラト万歳だ!!!ユダとジーザスの有名人コンビだけじゃなくて、無名のピラト役者までめちゃくちゃアツかったから、この舞台のキーワードが「アツい」だったことが証明されたよ!(笑)

     

    そうそう、ジーザスを引き回すのがローマ兵の衣装を着てて、金のかぶとに赤い羽根つけてるんだけど、もうこれ見たら、VolksoperのDie Spinne, Die Roemerのムキムキ巨大ローマ人しか思い出せなくて、笑いをこらえるのに必死w

     

    ユダは、舞台端っこでこっそりずっと様子をうかがってました。

     

    ・ヘロデ!!!!!ヘロデ!!!!今まで一回として同じ演出を見たことがないのが、ヘロデの凄いところ。もう出尽くしたかと思ったけど、このシーンは演出家が変人の限りを尽くしてくるので、楽しすぎる!!!

     

    今回は、60年代風ゲイゲイしいヒッピー(よくわからないカテゴリw)が、カラフルなアフロカツラやひらひらアロハに身を包んで、ミラーボールの下で踊り狂う!!もうそれだけでも、期待させてくれるのに、出てきたヘロデがもう!!!想像を絶する変なおっさん!!!!

     

    いや、ムキムキなんだと思う。この人は。背が低いのに、肩幅がすっごい広くて、腕とか背中の筋肉もボリュームある。けど、体に全体的にしまりがなく、おなかや胸はでかいのにブヨブヨ。昔は筋トレしてたけど、さぼって上に脂肪がついちゃって、体は大きいままブヨブヨになっちゃったタイプかな。

     

    で、そんな、でかいのにブヨブヨな、小柄なお相撲さんみたいなおっさんが、裸の上半身金色にペイントしてるの!(私の観劇メモは「金ハダカ」って書いてるw)それも、筋肉の形を強調したペイントwwwブヨブヨなのにww

     

    もう、このヘロデのインパクトは、筆舌に尽くしがたい。もう、ゲイゲイしいアンサンブルにもよく似合ってるし、動きがまた、内股で、どこまで笑わしてくれるねん!って感じw

     

    そのくせ、最後の「出ていけ!」ってジーザスをいじめるところは、急に権力者の強さを見せつける感じで、力づくなのも、この往年の筋肉に物を言わせた権力者(単なるアホのボンボンじゃない)って感じで、ちょっとびくっとなった。

     

    しかしヘロデ役者って、このシーンのためだけにいるのに、このインパクト、ほんと凄いわー!この「金ハダカ」ヘロデ、すごいよかったー!

     

    ・"Could We Start Again Please?"は、相変わらずイマイチ印象が。。ペテロのI think I got your point nowがやたらうまかったくらい。

     

    ・ユダの死は、もう壮絶すぎて、体が凍り付いたよ。。。まず、カヤパたちにバカにされ、舞台中央ど真ん中で突っ伏して倒れる。それも、倒れてるだけじゃなくて、指先痙攣してるよ。。細かい。。

     

    カヤパたちが去り、ユダのソロが始まる。このソロは三つに分かれていて、最初は「怒り」(無実のジーザスをこんな目にあわすつもりではなかったのに!)、次に「愛」(I don't know how to love him)、最後に「真実を知り神を咎める」(Why you chose me for your crime)となる。

     

    Chrisユダは、もう最初の怒りで狂いまくって怒りまくって超暴走。そして、急に病人のように力を失い、舞台中央左で、壁にもたれかかるように、おびえたように座り、I don't know how to love himとなる。もうここは、おびえた子供以外の何物でもない。非常に衝撃的な演技。もう、一緒に泣くしかない。

     

    When he's cold and dead
    Will he let me be?
    Does he love me too?
    Does he care for me?

    とか、もう、もう、なんという悲痛な叫びなの!!!かわいそすぎる。。。

     

    このユダは、子供のようにジーザスに好かれたくて、認めてもらいたくて、色々やってきた。やってたことは子供っぽかったかもしれないけど、尊敬するジーザスのために、好かれたい一心でやってきた(ここのところが、ジーザスとユダは親友だったという解釈とは少し違う。ユダはジーザスを尊敬してたけど、ジーザスやユダをかわいいやつと思いながら哀れに思っていた)

     

    それがすべて裏目に出ただけでなく、尊敬するジーザスには誤解されて激怒され、自分のせいで殺されようとしている。もう、完全に泥沼で、どうすることもできない。尊敬する人が、自分のせいで苦しんで死んでいく。自分にはその誤解を解くチャンスすらない絶望。

     

    そして第三段階に入る。ここで、一筋の光のように、ユダに「自分は神に使われた」という考えが宿る。これがユダの救いとなる。(よくある解釈では、神に使われて絶望して死んだって感じだけどこの解釈では、神に使われた方がずっとましだった)

     

    ユダは、てっきり、自分が密告したことでジーザスが自分のことを嫌いになったかと思って絶望していたけど、全てが神プランの一部で、自分は神から選ばれて、不可抗力で裏切った(つまり、裏切りは自分のせいではなく、神が自分を使ってやらせたことなのだから、自分に非はない。おまけに、ジーザスはこの神プランを知っていて逮捕されたのだから、自分の裏切りをそこまで責めているわけではないだろうと推測できる)

     

    こう考えると、ユダは実は、「神に使われた」と悟ることで、逆に気分がすっきりした。ジーザスに嫌われたわけじゃないんだ!自分のせいでジーザスが死ぬんじゃないだ!って悟ったのね。

     

    で、ユダはすっきりした気持ちで自殺する、というわけ。

     

    ちなみに、自殺の演出は、奥の扉が開き、赤い照明になって首吊りの縄が落ちてくるだけ。非常に象徴的。

     

    ・ピラトの裁判。もう、スキンヘッドピラトのアツさ全開!!!!すごすぎる、このピラト。。

     

    このピラトは、結構しっかり仕事をしようとしてる。例のマイクを使って、必死に民衆を説得しようとしてる。

     

    けど、あの、ピラトの夢のフレーズで急にパニックに陥る。これは、普通に考えたらジーザス悪くないし!殺したら俺がひどい目にあう!って、真剣に思って、震え上がるのね。

     

    Why do you not speak when
    I hold your life in my hands?

    とか、ほんと、めちゃめちゃ救う気満々なの。けどやっぱりジーザスは神経逆なでして、 Any power you have, comes to you from far beyond.で、もうピラトはジーザスだけでなく、自分の名声も捨てることになり、結構怒ってる。

     

    Don't let me stop your great self-destruction.
    Die if you want to, you misguided martyr.
    I wash my hands of your demolition.
    Die if you want to you innocent puppet!

    のところはもう、ものすごいシャウト!!!!イノセントパペーーーーーーーーーーーット!!!!!

     

    で、むち打ち。舞台中央で39まで数えるんだけど、最初は怒り。自分が救ってやろうとしてるのにチャンスをつぶしたジーザスと、そのせいで自分が後世悪役になってしまうことへの怒り。

     

    それが、20くらいから義務感のカウントになり、30超えるとヤケクソ。。。ほんと30超えてからは、盛り上がった!!!このカウントで盛り上がらせれる役者って、やっぱりすごいよね。。

     

    ・で、来ましたスーパースター!!!!!

     

    もう、アンサンブルが舞台上に並んだ時点で私が爆笑しすぎてやばかった。。むち打ちの深刻さの後に、この爆笑が来たから、もうなんだか、メリハリが効きすぎて最高だー!(たぶん客席のほとんどの皆さんは、私ほど意味が分かってなかったのかも。。)

     

    アンサンブルは、金ぴかスパンコールのジャケットを着て、金ぴかのシルクハットを胸元に持って、2列に並んで客席向いて東京!!もちろんシルクハットは頭上で斜めに上下する!そう!!!コーラスラインだよ!!!スーパースター歌いながら、思いっきりこの人たちコーラスラインやってるよー!!!

     

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    (この写真もどこかからの転載です。注目すべきはジーザスではなく、後ろのコーラスラインのアンサンブルと、コーラスラインとお揃いに見せかけて実はルキーニなユダ)

     

    振付も、うまいことコーラスライン風にして、歌はスーパースターで、もうそれだけでも私がもう笑いすぎて息が。。(爆)

     

    そのうえ、舞台上左手には、同じく金ぴかのロングドレスを来た三人娘が、マイクに向かって歌ってる!!ドリームガールズだ!!!コーラスラインだけでも笑えるのに、更にドリガとか!!!もう、こういう時にミューファンでよかったと思うよねーー!!!(笑)

     

    で、肝心のChrisユダも、コーラスライン風に金ぴかのジャケットに金ぴかのシルクハット。歌い方は、ほんとすっきりサッパリ楽しく歌ってる。死にざまからして、すっきりして納得して死んでるので、このシーンで底抜けに明るく歌うのがピッタリで、心の底からなんだか、明るく楽しめた!!!

     

    途中で、さまざまなジーザスを模った絵や像の写真パネルが舞台上から降りてきて、いい感じ。これはAmstetten版でゲッセマネの時にやってた手法だよね(映写だったけど)。

     

    この歌は、ユダ個人の疑問というより、世間一般の人たちが「Who are you what have you sacrificed?」って思うだろうなーっていう疑問をぶつけてる感じ。ユダは客席最前列に歌いかけたりして、いじりまくってる。

     

    で、なんと!最前列のいじってたおじちゃんに、ポケットから出して見せたのは、
    縦につながった白黒写真5枚セット!!えーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!なんということ!!!!!!


    ユダもコーラスラインの衣装だと思ってたけど、これは似てるけど違う!!!!ルキーニだよ!!!!!!!!そうだよ、キッチュの時のルキーの衣装が金ぴかになった衣装だったー!!!!!!白黒写真5毎綴りって、キッチュで思いっきり出てくるし!このアイテムがなかったら、コーラスラインだと思ってたところだったーー!!!!!!!

     

    もう、このルキーニユダ見て、再び噴き出して大爆笑。もう、コーラスラインで既にやばかったのに、ルキーニでもう私の爆笑と幸せ感がメーターを振り切った感じで爆笑しまくってて、絶対パロディーわかってなかった周りの観客の皆さんにちょっと変な目で見られたかも。。

     

    そして、この曲終わったら悲しいよね。。もう歌ないし。。。ほんとスーパースター終わって欲しくなかったよ。。。

     

    ・磔。

     

    ここは、ユダの首吊りと同じく、奥の木の扉が開いて、書割は真っ赤。十字架が吊ってあるだけで、ジーザスの姿は見えず、声だけ。

     

    母マリアと思われる人影が、十字架の足元にいるくらいで、あとはオケとセリフのみで淡々と進む。

     

    舞台上は、アンサンブルが十字架のほうを向いて、声で不協和音のコーラス。この部分、かなりオケとコーラスにアレンジが加えられていて、おどろおどろしく、不気味な雰囲気が音楽で表現されているのが、とても聞きごたえあった。

     

    途中で書割が真っ暗になり、そのあとしばらくジーザスのセリフが続いて、最後は暗転。

     

    ・"John Nineteen: Forty-One"では、舞台上のアンサンブルは舞台奥の十字架を見たまま(衣装は取って元のTシャツとか。)オケの音楽が鳴り響く中、神妙な雰囲気。

     

    気が付くと、ジーザスを演じたDariusが客席後ろの扉から入ってきて、ゆっくりと通路を歩き、舞台上に上がって、中央に立ち、曲が終わった瞬間に、Remember, I will be with you till the end of the days.って言った。ん?何のメッセージ?こんなセリフで終わるJCS見たことないんですけど?


    これで、おしまい!!!

     

    ここからがまたカテコですごかったんだけど、なんだか、この最後の一言がよくわからなくて、ちょっと考えてた。こんなの言うバージョン見たことないよね?

     

     

        "Overture" – Orchestra
        "Heaven on Their Minds" –
        "What's the Buzz" / "Strange Thing Mystifying" – Apostles, Jesus, Mary, Judas, Peter, Woman
        "Then We Are Decided" – Annas, Caiaphas
        "Everything's Alright" – Mary, Women, Judas, Jesus, Apostles
        "This Jesus Must Die" – Annas, Caiaphas, Apostles, Priests
        "Hosanna" – Apostles, Caiaphas, Jesus, Ensemble
        "Simon Zealotes" / "Poor Jerusalem" – Apostles, Simon, Jesus, Ensemble
        "Pilate's Dream" – Pilate
        "The Temple" – Ensemble, Jesus
        "Everything's Alright (reprise)" – Mary, Jesus
        "I Don't Know How to Love Him" – Mary
        "Damned for All Time" / "Blood Money" – Judas, Annas, Caiaphas, Chorus

       

    Act II

        "The Last Supper" – Apostles, Jesus, Judas
        "Gethsemane (I Only Want to Say)" – Jesus
        "The Arrest" – Judas, Jesus, Peter, Apostles, Ensemble, Annas, Caiaphas
        "Peter's Denial" – Maid by the Fire, Peter, Soldier, Old Man, Mary
        "Pilate and Christ" – Pilate, Annas, Jesus, Ensemble
        "King Herod's Song (Try it and See)" – Herod, Dancers
        "Could We Start Again Please?" – Mary, Apostles, Peter
        "Judas' Death" – Judas, Annas, Caiaphas, Chorus
        "Trial Before Pilate (Including the Thirty-Nine Lashes)" – Pilate, Caiaphas, Annas, Jesus, Ensemble
        "Superstar" – Judas, Soul Sisters, Angels
        "The Crucifixion" – Jesus, Ensemble
        "John Nineteen: Forty-One" – Orchestra

     

    ●カテコ編

     

    この後のカテコがまたすごかった!!実はスーパースターが楽しすぎて、そのあとの悲しい感じがどよーんとなってたんですが、カテコでまた盛り返したので、すごい楽しい気分で劇場を後にできました♪

     

    カテコは、再びスーパースター!それも、ジーザスもユダも一緒に歌うの!!!ユダのシャウトの後はジーザスのシャウトって感じで、仲良くパートわけして二人でシャウトしてる感じが、すごい珍しいものを見せてもらった気分。これも、ChrisもDariusもジーザスもユダもやってた役者だからできることだよねー!

     

    けど、なんだか、作品中ではまじめで一生懸命だったジーザスが、隣のマリアを難破することばっかり考えてて、カテコではユダのほうが真面目に一生懸命シャウトしてて、好感度が上がったよ。。(爆)

     

    多分用意されていたカテコは、スーパースター1回分(客席もご一緒に歌いましょう!)だったと思うんだけど、それが終わってスタオベの後、またスーパースターやってくれた!!!!!

     

    さすが初日のお祭り騒ぎ!もう、2回目のスーパースターとか、既にスタオベで立ってるし、そのまま客席で歌いまくり踊りまくり!!!!ああーーー!最高の気分だーーー!!!

     

    ●まとめ

     

    というわけで、やっぱりジーザスのレポは長くなってしまうのですが、ちゃんと見たもの、考えたことは記録しておきたかったので、かなり時間がかかったけど、レポにまとめてみました。

     

    やっぱり、この作品は色んなバージョンで見れば見るほど理解が深まって楽しいなー!

     

     

     

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